いけちゃんとぼくのレビュー・感想・評価
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宣伝で号泣率95%とか言ってたけど、そこまで号泣することはなかった...
宣伝で号泣率95%とか言ってたけど、そこまで号泣することはなかった。
小学生が夏休み前に、精神的に大人に近づいていく。その過程でいけちゃんが常にそばにいたが、大人になるにつれて離れていく。
ほろ苦さと少年のココロの大きさがテーマになってて、敵対するグループに最後話しかけるその言葉はとっても良い!そこが一番じーんときた。
亡くなった父ちゃんとのエピソードもっと見たかったな。
西原さんが葬儀の参列者にいて、1シーンだけなのに、ものすごい存在感があった。
不覚にも泣いてしまった。 なんだかよくわからないけど、 こいつは、...
不覚にも泣いてしまった。
なんだかよくわからないけど、
こいつは、平成の『さびしんぼう』だ。
物語中、《いけちゃん》が
子どもの成長を自転車の練習にたとえて
独白するところがある。
「自転車に乗るためには、
最初うしろを持たれて走るじゃない?
でもそのうち、その手を追い越して
勢いがついていく。
おめでとう。今日キミは
本当に一人で漕ぎ出したんだ」
そうなんだよな…。
あんなにふらふらしてたのに、
いつのまにしっかりと漕ぎだして
もう追いつけないくらい先まで
遠くまで行っちゃうんだよな。
親は、それを
喜んでやらないといけないんだよな。
私の親たちも、私の後ろ姿を
そんな寂しい笑顔で見送った日が
あったんだろうか。
では、心に残ったセリフの抄録。
「世界中で、人より早く大人にならないと
いけない子どもっているんだよ」
「あのね、君はね。弱虫で、つよ虫で、
意地悪でやさしいの」
「いっそ死んでまえば伝説になって、
毎年あのカーブで
ヤンキーが煙草で焼香してくれるのに」
「あーあ、あたしもどっか飛んでいきたいわ。
この街に残ってる女はダメな側の女や。
わたしは出て行く側になる」
「ヨシオを神隠しにするのだけはご勘弁を」
「サヨウナラ。わたしたち
とても短い恋をしたの」
そうそう、忘れるところだった。
きょうちゃん、いいよなあ。
これをラブストーリーと呼ぶかは人によるかな
これをラブストーリーと呼ぶかは人によるかな。でも人を思うということ、愛するということは「そばにいたい」ということだと気づかせてくれる物語だと思う。作品としては4点。
いけちゃんの正体とは
総合65点 ( ストーリー:65点|キャスト:65点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
少年時代を描いた、よくあるありふれた物語だと思って観ていた。別に悪い作品ではないけれど、この作品が似たような他の作品と比較して飛びぬけているという部分はなくて、むしろ平凡。
だけど子供が良く持つ「実体のない想像上の存在」であろうはずのいけちゃんの正体に関しては意表を突かれた。人生最後の数年を本当に好きな人生最後の人と過ごし、自分の全てをかけてその人のことをもっと知りたいという彼女の想いがしんみりと伝わってきた。決して説教をしたり躾をしたりして出しゃばるのではなく、控えめに少年を見守り支える慎ましい姿が良い。
この作品はファンタジーです。
やんちゃで、でも前向きに生きる、子ども達の演技が素晴らしい。作りが安易なお涙頂戴ではなく、ふかーく考えさせられる作品でした。良かったです。くずな父親に萩原聖人。良くあってました。まあ、暴力が疑われた時期や家庭捨ててるし、まあじゃん大好きだし、イメージある。でも西原理恵子の作品に出てくる父親はどうして人でなしばかりなんでしょうか?でも見ていくと心温まるファンタジーです。是非、見て欲しい作品です。
泣いてしまった
自分は18才下の嫁がいます。
そういう境遇(おそらく自分が先に死ぬ)で
もっともっと今の生活が続いてほしいって思ってたところで
この作品を見てしまった・・・
そういう意味で泣いてしまいました〜
主人公のよしおが残酷なことをしたり
怒られてしかりの悪さをしても、いけちゃんは
諭すことも叱ることもせず、ただただそばにいる。
なぜか、そういうところがイイなぁって思えた。
子供は少なからず残酷な一面も持っていて
そこから学習していくと思うし、ちゃんとしないとダメ!じゃなかった
ところが非凡な印象を受けた。
残念に思ったのは
このお話が一夏の出会い的な短い時間のような印象を
受けてしまった点。
本当は赤ちゃんの頃からいけちゃんは見守ってるワケなので
そういう「長さ」がいまいち表現できておらず、
それがあれば、別れのシーンももっと重くなったと思った。
まあ、子役などの制約もあったのかな・・・
自分的にはCGがちょっとな〜とも思った。
君はね、弱虫で強虫で、イジワルで優しいの
映画「いけちゃんとぼく」(大岡俊彦監督)から。
予想以上に、この作品に入り込んでしまったのは、
主人公が私と同じ「よしお」って名前だっただけでなく、
小さい頃、海に溺れて死にそうになったこと、
父親が早く他界したことなど、共通点が多過ぎた。
実は、よしおにしか見えない謎の生き物「いけちゃん」が、
よしおの性格を、そっと語る場面がある。
「君はね、弱虫で強虫で、イジワルで優しいの。
それでカッコつけ虫」・・
この作品を観ている私のそばで、私にしか見えない
私だけの「いけちゃん」が呟いたように聴こえた。
「力で心が変えられるもんか」と、正義感を持ちつつも、
自分のしていることに対して、自信がなくなることも・・。
でも、こんな時も、いけちゃんが、よしおに呟く。
「君はみんなに愛されて、みんなの自慢になる」
だからこそ、自分を信じて生きなさい・・と言われたようで、
このフレーズもまた、私の生きる支えになるに違いない。
制作者には失礼かもしれないが、CGを甘く考えていたからか、
予想以上にじ〜んときて、しばらく余韻に浸ってしまった。
(50歳過ぎの男性、必見です)
鑑賞者別に
非常に示唆に富んだ作品なので、効能っぽく見所を。
婚活が上手くいかない女性には、
リアルな母親の愛情表現と、人生をやり終えた女性の愛情表現、幼馴染の女の子の愛情表現の差から振る舞いや心持ちを見直すキッカケに。
みんな同じぐらい愛情を持っているのに、受け入れられるTPOが上手く表現されている。
目的の定まらない思春期の学生には、
エネルギーを破壊や非難に使ったときの虚しさ、
場所を変えても同じ、自分が変わらないと。
「力で心は変えられない」を胸に
ジブリを観ている子供たちには、
自立・自律とはどういうことか、始末のつけ方がジブリ作品より判り易い。
思いだけでなんとなく頑張っても周りが迷惑するだけ…。
クリエーター・開発者には、
葬式のシーンで近所のおばさん役の西原理恵子。無表情な演技の裏にある自信。
マネージャ・管理者には、
適材適所、采配が光る野球対決シーン。
信頼関係の築き方、活かすも殺すも管理者次第。
窓際・リストラ候補など閉塞感を抱いている現役世代には、
面白くない、つまらない、価値が無いと思われていることでも
真摯に続けることで誰かを成長させる言葉が言えるようになる。
いろんな人を勇気付ける作品です。
子供をよく知る母親の愛情
大人にならないと分からない母親の愛情がたっぷりつまった映画です。
それからこの映画、子供のことをよく見てるな~と思いました。
それは大人の都合に合わされた子供ではなく
子供は子供の世界でのびのび、たくましく生きていく姿が描かれている。
そしてそれをあたたかくみつめる大人たち。
すこし、演出がわざとらしくもありましたが、あたたかい素敵な映画でした。
見守ることで満ちる想い
自ブログより抜粋で。
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小学生を主人公にはしているが、この映画は大人視点で観てこその味わいがあるのよ。
監督は、とぼけたいけちゃんの見た目からは想像できない、しっかりとした背景が根底にあってこその大人視点のドラマを見せたいがため、ネタバレ気味のオープニングシーンを入れたんじゃなかろうか。
今、この映画に出てくる育ち盛りの子供がいてもおかしくないくらいの親世代に希求力のある渡辺美里が主題歌を担当しているのも、この映画の狙うターゲット層を物語っていよう。
この映画をヨシオの成長記の側から観れば、いけちゃんは子供の想像力が生んだ「イマジナリー・フレンド」であり、ヨシオの成長とともに、いずれは別れの時が来るのは必然となる。
一方いけちゃんは、いずれ別れが来ることを知った上で、ヨシオが大人になっていく様子を見守っている。
このいけちゃんの姿は、子供が成長するにしたがって親から離れていく大人の寂しさや、大人が掛ける一言一言が子供に与える影響を象徴しているかのようだ。
思えばいけちゃんに限らず、この映画に出てくる大人たちは、「傷が前にあるのは勇気の印」だの、「大きい器は水を溜めるのに時間がかかる」だの、含蓄のある言葉をヨシオに与える。
そういった言葉はすぐに結果を生むわけではないが、そのさりげない積み重ねが少年の人間としての糧となって、やがては次の世代へと影響を与えていくのだろう。
と同時に、この物語はヨシオを想ういけちゃんのラブストーリーでもある。
いけちゃんの声を務める蒼井優の巧さもあって、ヨシオとじゃれ合ういけちゃんの微笑ましさといったらない。
また、彼女がどんな想いでヨシオを見守っているのかを考えると、いつかくる別れに向けて切なさも倍増。
一途にヨシオを想う気持ちから発せられる言葉で彼が強くなっていく。それを喜びに感じるいけちゃん。そんな彼女の純粋な姿に胸を打たれる。
ポイントはこのラブストーリーが叶わぬ片思いの物語ではなく、叶った恋を補う充足の物語だということ。
だからこそ約束された別れに悲壮感はなく、満ち足りた充実感が爽やかな感動をもたらす。
逆らうことのできない別れの時を迎えるとき、人から必要とされなくなったと感じるより、伝えるべきことはすべて伝えたとの満足感と共に旅立つ。そんな人生でありたいと、そんなことにまで思いをはせることができる懐の深い映画なのだ。
アナタの子供時代。
原作は「絶対に泣ける本」なんだそうだ。
この”絶対に”というフレーズを見るといつも戸惑う。
これを読み終えて泣けなかった人はどうするんだろう^^;
私などはその、ごく稀な立場の方だったりするのが多い。
そしてこの作品、観終えてからも涙はまったく出なかった。
が、とてもいい話だった…。
泣けるからいい話。ってのは、ちょっと違うと思うのだ。
ここに出てくる「いけちゃん」なる人物(物体?)が何なのか、
もっともったいつけて明かすのかと思いきや、割とあっさり
分かる仕組みになっている。まぁそれが分かって以降、
いけちゃんがヨシオにまとわりついているのがナゼなのか、
(かなり母親気分で)理解できたかも^^; 違うんだけどね…。
蒼井優の声といけちゃんがベストマッチ♪でかなり愛らしい。
まぁマンガだな。という動きがぷにょっとしてて面白い。
描かれる風景は、ヨシオの子供時代。
なんてことのない(非常にケンカの絶えない^^;)日常である。
少し前に「大阪ハムレット」を観た時も思ったが、
関西の子供らって、こんなにケンカばかりしているのか?
上映時間の約半分は、ケンカのシーンである。
さらに子供同士のケンカとはいえ、かなりリアルで痛々しい。
負けずに笑っているところなど、よしよし♪と思えるけど^^;
いけちゃんの本名は「池子」という。(エンドロール参照)
いけちゃんは、ヨシオの子供時代を見たかったのだ。
どんな子供で、どんな暮らしをして、どうやって成長したか。
想像の賜物になるが、例えば「守護霊」とか「お守り」とか、
何かしら自分の傍にそっと寄り添ってくれるものの存在とは
とても心強いものである。
目に見えようが、話ができようが、有り得ないと思えばそうで、
いや、いるんだ。と思えば感じられるものなのだ。
そういう気持ちを胸に、頑張れるということは幸せだ。
東京弁しか喋らないポリシーとか^^;子供ならではの価値観を
大切に描いたのが原作なんだろうと、清々しい気持ちになった。
で…結局、涙は出なかった。すんません^^;
(きょうちゃんはイイ!!かなりイケてる。おもろいし、好きだ。)
ヨシオもいけちゃんもかわいい
『泣ける』と評判だったので、号泣を予想していたら、じんわりくるタイプの『泣ける』で、よかった。
いけちゃんの正体は、びっくりというか、ほっとするオチだった。
なんとなく予想が出来るようになっていたし。
なによりも、ヨシオがかわいくてすばらしい。
あんなこむつかしいことをブツブツ言う子供がいたら、本当はイラッとするかもしれないのだけど、
それでも元気に跳ね回るヨシオは、子供らしくて、かわいい。
でもナフタリンはちょっと。。。
役者はそれぞれすばらしかったし、いけちゃんもかわいくて、やさしくて、お母さんがお礼を言うシーンとか、胸がぎゅっとなった。
良い気分になることが出来る映画。
ただの少年の成長物語と思ったら大間違い
簡単に言えば、主人公ヨシオの子供から大人への【成長物語】。
なんですけど、それだけでは無い。そんな作品です。
ヨシオといつも一緒にいる不思議ないきもの”いけちゃん”の
変幻自在な姿やヨシオとのやり取りが面白いですね。
最初から普通にヨシオと”いけちゃん”が一緒にいるので、
観ている方も普通にそれを受け入れて観れます。
僕は違和感のようなものは感じませんでした。
いじめられっ子にやられっ放しだったヨシオ。
でも、かなり芯は強い子だなと思いました。
それも”いけちゃん”の支えがあったからかも知れないですが。
ヨシオを見守る”いけちゃん”の眼差しは温かいです。
友達のようであり、
親のようであり、
恋人のようであり・・・
”いけちゃん”の声を担当している蒼井優さんの演技が素晴らしいです。
”いけちゃん”のヨシオに対する気持ちの変化に応じて声が変わっていくんですけど、
本当に上手かったですね。
CGで作られた”いけちゃん”の映像も背景が透けて見えたりして、なかなか凝ってました。
ホント、違和感なかったです。
後は、近所の牛乳屋のオヤジ役のモト冬樹さんの怪演も見所ですね(笑)
あの「手刀」は人間業じゃないと思います(謎)
前半から中盤にかけては、少年時代の懐かしさあり、笑いありという感じなんですが、
後半のクライマックス(野球対決)以降からは、ガラッと作品の趣が変わります。
”いけちゃん”のあまりにも切ない告白・・・。
ヨシオの前から消えていく”いけちゃん”の告白を、
少年のヨシオには、まだ理解出来なかったかもしれない。
ヨシオがそれを理解するのは数十年後なんでしょうね。
姿が薄くなっていく”いけちゃん”がヨシオに向かって言った
いや、「最後の恋人」に向けて言ったひとこと・・・。
泣けます。
や、最初は【絶対泣ける本第一位】なんて、大げさな。
なんて思いながら、斜めに構えて観てたんですけど、
まんまとやられました(苦笑)。
”いけちゃん”の見た目で「子供向け?」と思って敬遠する大人の人は多いと思うんですけど、
大人にこそ観てもらいたい作品です。
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