私の中のあなたのレビュー・感想・評価
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嘘の中の真実
白血病の姉の為、遺伝子操作で誕生させられたアナ。そんなアナが自分の命を守りたいと両親(母)を訴える。でもそれは姉ケイトからのお願いだった。序盤は本当にアナが自分命を守りたいと思って訴訟を起こしていると思ったし中盤もそう感じていた。なので終盤の最後の裁判のシーンでアナらしくないと母親が言った台詞が一瞬よく分からなかった。言えない、ごめんなさいと言っていただろうか。
このシーンの後からは涙しかない。
ケイトの
『お別れよ、あなたに一つお願いがあるの。
私を自由にして。』
の台詞で泣かない人はいないだろう。
いつでも明るくジョークが好きなケイトとそんな姉を大好きな家族や親族。終始愛に溢れていた映画だった。
「その昔、姉を救うために生まれた私
でも救うことはできなかった
今になって思うとそれは重要ではない
重要なのは私にすばらしい姉がいたということ」
少女とその家族、それぞれの思い
キャメロン・ディアスが、難病と闘う少女の母親役を熱演。少女と彼女を気遣う兄と妹の姿が健気。
難しいテーマだと思うが、多くの親が子供の命を救いたいと思うのでは。
観ていて辛くなる程、難病に苦しむ少女と支える家族の姿がリアルでした。
BS松竹東急を録画にて鑑賞 (吹替版)
重いテーマを明るく描いた名作
なぜこんな名作を今まで見逃していたのだろう。
観終えるまでに何回泣いただろうか。アナと判事の面談シーンも泣けたし、ケイトとママの最後の会話はもう号泣ものだ。
また、登場人物皆の笑顔が良い。特にケイトの健気に映る笑顔は本当に素晴らしい。
キャメロン・ディアスの盲目にケイトを守る鬼気迫る演技や、アビゲイル・ブレスリンの「リトル・ミス・サンシャイン」で思う存分発揮した少しコメディータッチなナチュラル演技も、印象深い。この2人の演技は天才的だと思う。
ハッピーエンドとは言いきれないが、全体的に明るい雰囲気ゆえ、観終えた後はスッキリと前向きな気持ちになれた。
これは満点、名作だ!
愛するものを失いたくないばかりに、最大限の医療行為を受けさせる事について考える。
タイトルから、お姉さんに臓器提供をしたアナの腎臓の話しかと思いきや、それは違います。
始めの主人公アナのナレーションで、「私は病気の姉のドナーになるために生まれてきた」って言うのが、主人公の思い込みかなあなんて思っていたのが、実は本当に遺伝子操作されて、ドナー目的で生まれてきたのがアナだったという事にはだいぶ引きました。
さすがにそんなことをする母親はいないと思いますが…
この映画をみて、小児病院でナースをしていた頃を思い出しました。
病気のお子さんを持つ母親は本当に必死で我が子を守ろうとして、夜叉にでもなる勢いです。子どものために自分の思いつく(ここがこの映画でも表現されていますが)「良いこと」を全て実行しようとして、それに反対するものは敵であると思ってしまうのです。
それをちょっと離れたところで俯瞰してみている父親に対して、一生懸命さが足りないように感じたり、不信感や怒りや、敵対感情を持つ方もいて離婚してしまう方もまあまあいます。
そして、兄弟に置いてもこの映画ではとても良好な関係でしたが、愛情不足を感じて嫉妬してしまい、それを悪だと感じてしまっている兄弟もいます。
なぜアナがドナーになりたくない為に訴訟を起こしたのかが、最後のほうでわかります。
自分のエゴのために、人はそこまで強くなれないかも知れません。
生きると言うことは、物理的に生かされているのではないと言うことに気づく大切さを、
愛するものを失いたくないばかりに、最大限の医療行為を受けさせることについて考えてほしい。
ただ、我が子が白血病になったら、やはり私も夜叉になっちゃうかもです。
キャメロンディアスの演技は素晴らしく、母親の必死感が表されていました。
「マスク」や「メリーに首ったけ」の時からほんと素晴らしい女優さんです。
こんなラストになるとは
姉の臓器提供のために、両親がアナを生んだ。そのアナが主人公だと冒頭からわかる。「わたしを離さないで」のような展開になるのかなと思っていたら、全く違っていた。彼女が11歳になった時、臓器提供を拒否するため裁判に訴える。そもそも、この両親については倫理的に、人間的に、かなり問題があると思う。この時点でかなり引いてしまった。だが、姉妹との関係だけにこの映画を見ると印象がかなり違ってきた。
アナは幼い時から姉のために手術を何度もして痛い思いをしてきた。これから腎臓提供するとなれば、将来いろいろな運動が制限されてしまうのではないかと言う恐れがあり、臓器提供拒否を訴える気持ちもよくわかる。ただ臓器(さしあたって腎臓)提供を拒否すれば、姉の命を救うことができないことになる。究極のジレンマである。
映画的には、たとえアナの主張が通っても、何らかの方法で姉は助かる展開となるだろうと思った。そもそもナレーションがアナなので、アナが良い人でないといけないはずだ。
そして、裁判の終盤で意外な事実がわかる。臓器提供しても姉は助からないことを姉自身が分かっていて、もうこれ以上の延命は望まないので、アナに訴訟を頼んだと言うことだった。
結局、最終的にはいわゆる余命ものの映画と言うことであった。その部分では結構感動的ではあるが、母親だけ臓器提供が無意味だということを知らなかったのは(聞く耳を持たなかった?)、ちょっとありえない気もするが。
ただ、見終わった後、もし本当に臓器提供すれば姉の命が助かり、そのことをアナが知っていた上で臓器提供拒否の訴訟を起こしていたらどういう展開になったのか、かなり考えてしまった。
そっかー、両親を訴えた理由はそれだったのか。 姉妹仲がいいから苦悩...
そっかー、両親を訴えた理由はそれだったのか。
姉妹仲がいいから苦悩もあるんだろうな。
私だったら自分のクソ兄貴の為には血の一滴だって分けてやりたくないから、苦悩なんかしないし、自分のために裁判を起こす。
感動の物語を装ったサスペンス
面白かったです。
が、共感はしない。
長女を救うために次女を生んだという発想自体が受け入れ難い。
キャメロンディアスのとった行動はSF映画なら悪役の所業だわ。
娘を助けたいという気持ちは切なるものだけど、妹を犠牲にしてでもというのは愛ではなく
エゴだよね。
ましてや末期状態であの状況。子供じゃなくても生きる事は耐えがたい。
あれは戦う意志のあるものでなければ生きる選択ができないと思う。
それでも生きてもらいたいと思う親の気持ちは分からないでもないが
それを強要するのは子供のタメではなく自分のエゴ。
この物語ってどこかで同じような事が起こったことあるのかな?
現代の設定だとあまりにも非人道的で感動はできなかったな。
考えさせられるようなものはないな。
感動の物語風のサスペンスかな。
泣ける
最終的には死ぬけど、それまでの過程の描き方がよかった。
それぞれの視点からストーリーが描かれる感じ。
途中は泣けるけど、ラストは泣けない。
無理やり泣かせるラストではなく、ほっとしたラスト。
それが逆によかったと思う。
アナの味方はレビューにも一人も居なくて泣いた
弁護士がアナの味方は居ないんですかと聞くほど、本当に劇中にアナの味方は居ないまま始まり居ないまま終わるが、レビューでも同じ現象が起こっていて絶句した。
母親のアナへの鬼畜サイコパス鬼虐待っぷりが凄すぎていっそ清々しい。ジェシーにもネグレクトをこいているが、試験管ベビーとはいえ自分で産んでるアナを全く娘と思っていないところがすごい。
徹底的にアナをケイトの為の臓器パーツとしか思っていなすぎて、最後まで初志貫徹で一切改心せず、ケイトが亡くなったら私には子供は居なくなったから働きますと…。異次元レベルの虐待だと思ったし、そもそもこれは「誰も知らない」のような、観客に嫌悪感を感じさせ考えさせたい映画なのだと信じて疑わなかった。
フィクションの人物であるこの映画の母親について、明確な殺意を覚えた程なので、狙い通り良く出来ているなと思ったのだが…
「この映画で言いたいことはアナが娘として扱われていないことではない」「家族の愛に感動」
そういった感想しか出てこないということは、
ケイトのことさえ愛していればいい、そもそもアナは家族ではないというあの母親と同じ考えの人が多いということだ。
ケイトが生きることを望んでいたら、アナはケイトの為に当然犠牲になるべきと考えているからこそ感動できる。
劇中母親は一切アナを娘として扱わない。ケイトの病室では親戚の目もあるからかアナと隣に座っていたが、若干体を背ける徹底っぷり。ケイト亡き後も母娘とは思えないほど離れて座るアナと母親。
初志貫徹アナに対して一切の謝罪も罪悪感もなく、故意に母親をそういう異常者に描いていると思ったのだが、誰もそう感じなかったようだ…
父親は傍観することで虐待に荷担しており、ジェシーは彼自身も被害者であるものの、ケイトが死にたいと望んだからアナに協力したのであり、もしケイトが生きたいと望んだら父親同様傍観するのだろう。
実はケイトが死にたいと望んだから、ということこそどうでもいい。この映画に家族愛を感じることはアナは家族ではないことを認めることになる。
どうか制作者の意図は「劇中誰もアナを家族ではないと思っていることで観客に考えさせたい」であると願いたい。
そうでなければ怖すぎる。
家族を思い合う家族の話
子どもは思ってるより、大人だし、大人は思ってるより子どもかもしれない。家族を思い合う家族の気持ちのズレと、それが重なり合ってくるストーリー。泣かされました。好きです。
でも、なぜあの時、病気のお姉さんは「ビーチに行きたい」といったのか、なぜビーチなのか、そして、なぜ、最後はオレゴンなのか。という謎が残る。
蟹座の癌患者
家族の亀裂だと思っていたことが実はホントの家族愛の結論だった。この5人家族は皆それぞれ愛おしい。
母を訴える娘アナ。有能な弁護士まで雇って訴訟を起こす彼女の動機は何だったのか。
訴えられる母サラ。裁判に持ち込んでまでも娘を退けようとする彼女の源は。
父ブライアン、兄ジェシーは彼女たちの「争い」を傍観しながら、実はその本音を一番よく知る少数派男子。
そして白血病患者ケイト。母も妹も大好き。なのに裁判している。でも大丈夫、みんな大丈夫。私は女の子、お化粧したいし彼氏も欲しい。でもいつも一緒にいたのは家族。
邦画「くちびるに歌を(2015)」で、合唱部でソプラノを担当する男子の手紙を思いだした。「兄がいたから僕もいる」あの兄弟よりもダイレクトに支え合う兄弟、ケイトとアナ偶にジェシーの献身さに涙するでしょう。
一番泣けたのは、ケイトがあるパーティーに行く前におしゃれするシーン。母や伯母がケイトの写真を撮りまくる所で、これが彼女の最期のおめかしなのかなと思うと、涙腺ダムが決壊しました。
久々に観たCディアスの力強い母親に感動。アナ役のAブレスリンとか、こんなすごい子役居るのに他もすごいのいるなぁという、アメリカ子役界の層の厚さを知った。
シュールな笑いが評判だったロードムービー『リトル・ミス・サンシャイ...
シュールな笑いが評判だったロードムービー『リトル・ミス・サンシャイン』('06)で最優秀助演女優賞ノミネートとなった彼女も、すっかりでっかくなっちゃってアメリカン女子らしくムチムチしてきたブレスリンちゃん。こっちは逆に「あぁ、いよいよ母親役とかするようになったんか」と思わせながらも、素敵な年増になって演技力も増してきたキャメロン・ディアスが共演の、ひじょうに評判高い感動作『私の中のあなた』。
白血病の姉に臓器提供するドナーとして生まれたブレちゃん演じる11才のアナが、敏腕弁護士を雇い両親を相手に起訴を起こすところから物語は始まる。
姉ケイトのドナーになるべく遺伝子操作で"創られ"、自分の身体の様々なものを提供し続けるためにこれまで何度も手術を受けてきたアナ。化学療法で髪が抜け落ちたケイトを励ますために、自分の髪も刈り落としてしまうほど情熱的にケイトを支え続ける母のサラ。病気と戦いながらも仲睦まじかった家族も、アナの起こした裁判によって亀裂が生まれ始める。。
ザラッと内容を説明するとひじょうに重くシュールな映画に思われますが、自身も心臓病を抱える娘を育て上げたニック・カサベテス監督が、センスの良い音楽と決して軽くなりすぎない明るさで、絶望的な状況を絶望的になりすぎないように築き上げておるのが素晴らしい。
同じ白血病関係でも最近人気を博した邦画『余命1ヶ月の花嫁』みたく美談になりすぎず、病魔に苦しむ姉を時に残酷な描写で見せ、浮わつきかけた時にしっかり引き締めてくれるのがリアリティにうるさいハリウッドらしい演出で良い。
見終わった後には爽やかな気分になれるという類い稀な良作。
●こりゃあ深い。
衝撃の告白から始まる。
病弱の姉のドナーとして存在する妹。
そして妹は敏腕弁護士を雇う。
難しい問題だ。
ただ、子供は子供で一生懸命いろんなこと考えてる。
結局、それを親が許容できるか、自分の価値を押し付けるか。
そして大事なのは、余命わずかな姉が、どうしたいか。
それぞれのやさしさが間違っていないだけに苦しい。
そんな中で家族を静かに見守りながら、時に的確に判断する父親はスゴイ。
創作写真集は家族愛がいっぱい詰まっていてステキだ。
刺さる人には刺さるのかな
最初のくだりから子どもの臓器提供決定権がテーマかと思ったが違った。
延命とQOLの話かとも思ったがそれも違った。
娘は延命を望んでおらず移植も受けないことが確実なようだし。
社会問題を取り上げた映画というよりは
死にゆく娘とその家族の日々を描いた純粋なドラマなのだろう。
個人的には、長々と描写されていた臓器提供や延命の話が、
結局ストーリーの本筋に絡んでこなくて肩透かしを食ったのと、
運命論的な受け身な考え方が趣味ではなかった。
妹のアナに萌える映画
妹のアナがすげーカワイイから、それだけで楽しめる映画。
アナが 「チアリーダーになりたい」 と言い出したときには、本気でその姿を期待しました (笑)
全く予備知識ナシで観てビックリ。「体外受精で生まれた子」て。『お姉ちゃんのスペア』 として、計画的に作られた子って…。
マジで? Σ( ̄□ ̄;)
で、この映画の良くないところは、そのビックリな設定を、深く追求しないところ。
『お姉ちゃんのスペア』 という設定は、その後のアナの「お姉ちゃんのドナーになるのは嫌だ!」
という反抗に、繋がっていくのですが、
(パーマンでいうところの、コピーロボットの家出に似てる気がしたな~。なんか、似てない?)
アナが 『お姉ちゃんのスペア』 として作られたことに関する、倫理的な問題に対しては、一切触れないんです。
私は、ココがテーマだろう、と思っていたんだけど、さらっと流されちゃって。
ここでまた、ビックリしました!!
でも、そんなことは触れる余裕が無いくらい、
さらに、さらに色々な話が~。
いや~、ナカナカ興味を持続させてくれるイイ映画でした。病人設定の映画って、どうも好きになれないのですが、コレは面白かった。(日本では病人設定がヒットするよね~。「1リットルの涙」「たいようのうた」「恋空」とかね)
病気で苦しむシーンとか、マジで見たくないんだけど、
この映画には、それ以上の興味がある。
「次、どうなるんだろ~?」 と、思わせる作り方をしている!
うん、ダメな部分もあるけど、トータルで良かった!オススメです。
家族
ただただ感動する映画かと思っていた。けど、そうじゃなく家族の病気と向き合うこと、死ぬという事を考えさせられる映画だった。
答えはやっぱり分からないし、難しい。「死は死でしかなくて、ただ目の前から居なくなっただけ。」本当にそうだと思う。死んでも日常は変わらず世界は変わらず過ぎて行く。頑張っても辛くても、結果は、行き着く先は変わらないんだ。
残された家族が、ケイトの命日ではなく、誕生日に毎年集まっているのがすごく素敵だと思った。だって、家族の誕生日だもんね。毎年お祝いしなくちゃいけないよね。
泣ける。
こんなに泣ける映画はひさしぶり。
家族一人一人の愛が本当に素晴らしい。
病人のケイトにだけでなく、全ての家族を愛しているのが伝わる。
子どもの笑顔をみたい父と無理はさせたくない母のやりとりはどちらの気持ちもわかる。
相手のためになっている?
良かれと思ってしていたことが、結果相手のためにならないことって小さなことでもたっくさんあるよなぁって思った。気付かないうちに硬い考えになっていて、相手の発信してることに気付けてないこともあるんじゃないかなぁって感じた。病を持つ姉のために適合するドナーとして生まれた子が、いつまでも死ぬことを受け入れず治療をさせつづける親のことを姉の意思で親を訴えて、気づかせる物語。
最後の、姉を助けるために生まれてきて、結局助けることは出来なかったけど、もう関係ない。姉に出会えて良かったっていうセリフが印象深かった。
存在意義
ケイトは姉を生かす為に作られた存在。
それを知って姉に微笑むケイトの強さ。
もし自分だったらなんて考えられるだろうか?
当時付き合っていた彼と一緒に観に行ったのだが、あまりにも投げかけられたトピックが大きすぎて泣くのを忘れていました。でも、彼にとって私は泣けない薄情な女として認識されたようで、別れちゃいましたがね(もちろん原因はそれだけじゃないんですけど。)
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