「良作には間違いないけど」スラムドッグ$ミリオネア ダース平太さんの映画レビュー(感想・評価)
良作には間違いないけど
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本年度アカデミー賞作品賞を受賞(ほか監督賞、脚色賞を含む8部門)した作品だけあって、クオリティは高い。それは間違いないと思う。でも、本年度のオスカーを穫るだけの一品かどうかと問われたら、疑問符が付いてしまうのも事実。同じダニー・ボイル作品でも「トレインスポッティング」の方が衝撃度、作品のリズム、完成度ともに高かったように思うからだ。
ただ、決してつまらないわけではない。逆境に身を置かれた主人公や登場人物たちが、どこまでもポジティブなのは観ていて気持ちがいいし、数々の笑いを誘う。でも、主人公への出題→その問題の答を知った経緯→クリアー!という展開が大人しく繰り返されると、少々飽きて来るのは僕だけだろうか? 一言で言ってしまうと上品にまとまりすぎている、とでも言えばいいだろうか。
ともかく良作には間違いないけど、傑作!というレベルまでは到達出来ていないと思う。
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