「奴隷は二度刺さない……」カイジ　人生逆転ゲーム　アイダホさんの映画レビュー（感想・評価）

映画版『カイジ』原作に比べると心理戦はかなり簡略化されている
特に限定ジャンケンは単なる運ゲーになっちゃってて少し残念
あと尺がないのは仕方ないけどEカードの「奴隷は二度刺す」カットは原作ファンとしては気になるところ

ただ映画独自の改変は悪くないと思う
ジャンケンの「すり替えトリック」を後の利根川とのEカード戦に布石として活かした構成は秀逸
これで利根川が「皇帝」を切る説得力が増したのはグッド

カイジのクズっぷりはナーフ（弱体化）されてたけど地下労働でビールを飲むシーンは「悪魔的だ…！」
ハンチョウの胡散臭い演技も良かったね
胡散臭すぎて正直貰った酒飲みたくない気もするが

そして鉄骨渡りな
地下労働者に対する謎の救済システムになっていて帝愛にしては優しすぎてちょっと困惑した

まあ色々気になるところはあるけど最後のEカード決着時の藤原竜也と香川照之二人のギラギラした熱い演技合戦のカタルシスだけで見る価値があるんじゃないかな

地味にざわ…ざわ……という漫画的表現がBGMとして使用されているのは好きかもしれない