「キーラが物足りない。」ある公爵夫人の生涯 さぽしゃさんの映画レビュー(感想・評価)
キーラが物足りない。
イギリス、デヴォンシャー公爵夫人の生涯を、子孫である故ダイアナ妃をちょいちょい匂わせながら描く。
デヴォンシャー侯爵夫人(キーラ・ナイトレイ)は社交界の人気者で全ての人を魅了したようです。が、しかし夫以外。
夫(レイフ・ファイアンズ)は妻を男子を産む道具としか考えていない。愛人を何人も抱え隠し子もいるが、離婚には応じない。男子を産むまで。愛人とのセックスは楽しむくせに、妻には「自分で脱げ」と。てか、妻より犬に興味がある。女子が生まれた時なんかは、顔をちらっと見ただけで去って行く冷淡な男。
結婚初夜のキーラに食い込んだコルセットの後が、この時代の女性の自由のなさを表現しているようで痛々しい。それと対象的な桃色のハイソックスのリボンが可愛い。
でもキーラは勿論綺麗ですが、社交界を魅了したというほどの、圧倒的な美しさ、知性、教養、妖艶さはないので、説得力に欠ける。
おそらくレイフ・ファイアンズや、母親役のシャーロット・ランプリングと比べてしまうからだと思う。
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