「円熟」グラン・トリノ 鳳雛さんの映画レビュー(感想・評価)
円熟
一言で表現するとしたら、男の背中の一生分を表現したような作品。
そう感じました。
正直、絶対観ようと思ってた映画ではなかったものの、他の方のレビュー通り観て良かった映画でした。
近年のクリント・イーストウッドはウチのジイさんをいつも思い出してしまうほど見事な頑固ジジイぶりで、真剣に粋がって生きて、歳をとって丸くなった部分と(作中のジイさんは丸くなった部分はほぼ皆無だったけど)さらに頑固になった部分と、衰える体力を気力と経験値で補いさらに孤高の存在に…、そんな大きな温かい背中を感じさせてくれるかっこいいジイさんが見事にハマっていた。
ベトナムの移民の人の話など全く予備知識もゼロだし、悲惨な犯罪やアメリカの治安のおっかなさが描かれながらも、見終わってみるととても清々しい涙を流した感じで帰途に着けた。
派手なアクションやどんでん返しはないものの、なかなかの良作でした。
いろんな人に観てもらって、感じ考えて欲しい内容でした。
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