「殺し屋さんになろう。」バンコック・デンジャラス マロピさんの映画レビュー(感想・評価)
殺し屋さんになろう。
まず、この作品は大人のためのハードボイルドな作品だということ。
最初のニコラス・ケイジのモノローグから世界観は十分に伝わる。
自らに課した掟をサクッと破ってしまうあたりはご愛嬌だが、この作品でのニコラスの仕事ぶりは実に惚れ惚れするほどハードボイルドだ。
また、リアリティにこだわった本格的な演出、タイの熱気が伝わる映像などで十分魅力的な映画になっている。
個人的にはリアリティ=人殺しテクが素晴らしかった。
「顔ではなく目を覚えろ」的なものは最近の時事ネタと合わせてみても感心することしきり。
暗闇では先に撃たせ、マズルフラッシュで位置を特定する(言葉では説明されないが、シークエンスを観ればそう言っている)などは、まるで「ゴルゴ13」だ。
「ボーン・アイデンティー」のようだ・・・
殺し屋さんのヴァーチャル体験をするには十分すぎる作り込み。
ラブロマンス(?)的な要素は蛇足とも思ったが、耳が聞こえないと言う設定が、何ともハードボイルドで、あくまで男に都合が良ければいいだろ?と言う設定が実に良い。
一見、B級映画?とも思えそうだが、殺し屋体験映画としては十分に合格点をあげられる。
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