劇場公開日 2009年1月31日

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チェ 39歳 別れの手紙のレビュー・感想・評価

全16件を表示

4.0後編は時系列でチェ・ゲバラを美化せず描いている

2024年8月26日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

現在Huluで字幕版が配信されているが、円盤の日本語吹き替え版を視聴。 ゲバラの『チェ 28歳の革命』のその後が描かれている。キューバ革命後、ゲバラは日本を訪れキューバの発展のために尽くしたり、アフリカに行っているが、今作はその部分の映像は省略されていて、行方不明とされていたゲバラが残した"別れの手紙"をカストロが公表した頃、独裁政権下にあるボリビアの地に変装して渡ったところから始まる。 変装シーンも丁寧に描かれていて、少なめだが良質なBGMとノスタルジックな雰囲気で、日本に住む一般庶民の私の感覚からすると刺激的なことだらけで飽きずに楽しめた。 カリスマ性があり、純粋で情熱的なゲバラは、自分にも人にも厳しい人であったため、冷徹であったというイメージを持つ人も少なくない。今作の見どころのひとつとして、ゲバラが人とどう接したのかも丁寧に描かれているので注目ポイントである。 前編にあたる『チェ 28歳の革命』とは異なり、ゲバラの言動をそのままストレートに時系列で表現した今作は、考えながら視聴するというよりも、その場を体感するような感覚で観る作品である。

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Don-chan

3.5一部二部4時間半連続視聴の総括

2022年2月10日
PCから投稿

一部はチェ・ゲバラがカストロと共にキューバで革命を成し遂げるまで、そして本作2部ではチェがボリビアで革命に到れなかった軌跡が描かれる。 脚色をなるべく排した非エンタメ的な淡々とした再現ドラマ風演出なため、また人物相関が多岐にわたり全把握するのが容易ではないため視聴にかなりの集中を要求され、それに堪えきれずついウトウトなんてこともしばし。(要は人物相関は途中放棄してしまったわけだ笑) しかし、だからこそ次第に史実を疑似的に追体験しているかのような感覚も徐々に芽生え、文章でしか知らなかったチェの誠に呆気ない死にざまは確かにこんな感じだったのだろうなぁと深い感慨に捉われた。 映画とは無関係だが、チェ・ゲバラやカストロなどの革命家が日本における赤軍派など極左過激派に及ぼした影響力は多大なものがあったのだろうが、日本のそれは柔軟性を欠いた硬直的〝革命”ドグマにとらわれ過ぎていたのかもしれないなと考えさせられた。 「市民・民衆の支持」を得られるか否かがキューバとボリビアの革命の相違をもたらしたような印象を映画から受けたが、日本の革命家気取りたちは全く民意を無視し、ただただ仲間内だけで革命イデオロギーに陶酔していただけなのかもね。 的外れかもしれないけれども。

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resuwisshu311

3.5ゲバラの理想と共産主義の根幹

2020年4月29日
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鑑賞方法:VOD

貧者のための政治を求め、キューバも祖国も捨てて革命を志したゲバラの理想は、本質的には彼が属するインテリ階級に根差したものだったのかもしれない。今日の食べ物に窮する人々には、そのような崇高な理想に共感する余裕も、知性も備わっていなかったのではないか。 しかし、単に理想の押し付けという枠を超えて、人間を人間たらしめる最低限のものがすべての人に等しく与えられるべきだ、という共産主義の根本思想は、世界中の宗教が説いてきた最も基本的な教えではなかったか。 共産主義者は神を信じない、かわりに現世の人間の変革を、革命による理想の実現を信じるのである。 彼の人間への信仰心、信念は、あらゆる宗教家に勝るものがあったのではないかと思う。

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a0064

3.5革命を続けようとするが…

2019年12月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

単純

 チェ・ゲバラは過剰評価された革命家。その証拠に最後は尊厳の無い死を迎えた。真に凄かったのはカストロの方でその証拠に天寿を全うして見せた。  キューバ革命を成功させた後、カストロとのコンビを解消しカストロの支援を得られなかった時点でチェ・ゲバラの次の革命の失敗は確定していた。  しかしカリスマ性はあった。彼のカリスマ性はどこから湧いてくるのか。慈愛と人徳が成せる技のように感じる。死ぬ間際のチェ・ゲバラはどこかイエスキリストを彷彿とさせる。  革命家としては過剰評価されたが、人としては間違いなく偉大な人だったように思います。  Tシャツに封印されるのも頷けますね(笑)

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MrP

4.528歳の革命とは光と陰の関係

2017年4月12日
iPhoneアプリから投稿

史実として、キューバ革命は成功することを知っていて、ボリビアでの革命活動が失敗することを知っているからこそ、28歳の革命だけじゃなく、こちらも観て欲しい。 スターウォーズのローグ・ネイションのように、ラストは主人公が死んでしまうことを殆どの人がエピソード4を先に観ているから知っている。 「誰でもエンディングを知っている」としても、この映画は娯楽的にそこを美しく描こうとは思っていない。ゲバラが感じたであろう感覚を、観た人が同じように感じるように作られた傑作だと感じた。

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にっく

4.5革命前夜

2009年10月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「チェ・28歳~」もそうだけど、この映画、とにかく人と人とが自己紹介をしあう。挨拶が最も多い映画、なんてランキングあれば上位になること間違いなし。 観客に登場人物を覚えさせるための挨拶、では絶対的にない。覚えられる量でもなければ、それっきり出てこないんじゃないかってくらい端役だったりもしますから。俺、ラモンだ。アントニオです。ホアンだ。ロドリゲスですヨロシク。ラモンだ・・・。 そういえば、イタリアン・ネオリアリズモだったり、初期ベルトルッチの映画でも、眠気を誘う挨拶の場面がよく出てきたような。挨拶は「仲間・同志」の象徴?シネフィルなソダーバーグさん、もしかしたら革命というテーマを扱うにあたって、ちょっと意識してたりね。

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EC07

3.5ゲバラの伝記を読むのと大差ない気が。。

2009年4月11日

見応えがないわけではない。 ただ、あまりに淡々とし過ぎていて“映画的”な見せ場があまりにないのが気になった。これであれば、ゲバラの伝記を読むのと大差ないのではないだろうか。 が、しかし、ゲバラその人が魅力的だったであろうことは十分伝わって来た。あとは映画的な興奮があればよかったのだけれども。。ただ、あまりに映画的にしてしまうと。ゲバラ、その人の実像とかけ離れてしまうだろうから、そこら辺のさじ加減が難しいんでしょうね。

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ダース平太

4.0政治家ではなく、あくまで革命家だったんだね。

2009年2月18日

悲しい

知的

パート2は描き方がストレートでわかりやすかった。でも背景などの説明はないので、観客はチェの思いを想像するしかない。悲しいのは共産党と農民の支援が得られなかったこと。キューバと同じやり方が通用しなかったこと。キューバに留まっていれば、家族とのかけがえのない日々が過ごせたはずなのに・・・ 喘息の薬がきれたチェはすごくつらそうで観ていてつらかった。ベニチオの魂のこもった演技に魅了された。理想を追い求めて、命を捧げた闘士に敬意を表する。

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瑞

4.0ベニチオ・デル・トロ、彼が目指したものとは

2009年2月13日

知的

ご存知、ベニチオ・デル・トロ演じるチェ・ゲバラの二部作目。 キューバ革命の成功に甘んじる事なく、チェが次に目指したのは 独裁政権下のボリビアでの革命運動。 たが、ボリビア共産党と共闘できないばかりか 民衆にも彼の革命活動は支持されない。 ボリビア政府は農民に対し既に、わずかばかりの農地開放を行い、 農民はその財産にしがみついていたから。 革命は単に貧しいぐらいのくすぶったパワー程度では 成就出来ない、革命は極貧のパワーから生まれるから。 それでも、他の国と比較し、 虐げられ搾取されているボリビアの人々を救おうと 彼は革命運動を続けるのだが、 肝心の民衆が望んでいなかったようだ。 ソダーバーグ監督は客観的事実を淡々と描き、 感情の押し付けを一切しない。 だから空回りするゲバラの志しが憐れなほど伝わってきた。 ドキュメント風のこの作品、 観ていて感動出来るような作品ではなかった。 ゲバラの生き方に興味がある人が、 息を潜めながら観る作品だ。 だが、それとて油断すると落ちてしまいかねない、 一見単調な、作品です。 これから観ようとする方を、覚悟してみてください。

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カサキショー

4.0それでも、革命家であリ続ける理由とは?

2009年2月10日

悲しい

難しい

革命;Revolutionという言葉 政治色の濃さと殺し合いが公然と(あるいは人知れず)行われた史実上、大凡はイメージ悪であり、今の日本では非現実的だ。 でも時折良い意味でも使用されるから、気になって語彙を調べてみると・・・創世期あたり、神と人間とが近い距離にあった時代へ戻るような「回転する」という意味があるらしい。 天命を知り、それを意識した人のみが扱える行司的なものだろう。 その条件として、純粋で熱意のある人物が望まれるようだ。 更にチェ・ゲバラ;Che Guevaraの場合、愛情を持って全うできるか?という独自なテーマをも掲げていた。 「チェ 28歳の革命」に引き続く今作「チェ 39歳 別れの手紙」は、1964年のニューヨーク国連会議出席以後の動向記録だ。 1966年、キューバ革命での経験とモチベーションを保持しつつ、次なる舞台はボリビアへと移る。 前回同様に、当初は内密理に潜入し森や林の中をゲリラ隊を組織しながら進軍していく。 進軍するも明らかに違和感と焦燥感が漂う・・・スティーヴン・ソダーバーグ;Steven Soderbergh監督は前作とは全く異なる編集を汲んでいる。 あの独特な、スパークするほどの、巧妙なカット割りは一切なく、進軍するゲリラたちを淡々と飾ることなく映す単調さだ。 しかもその色彩感は、総天然カラーにもかかわらず、枯れた木々や土の臭いに何だかどんよりとした閉鎖的な空ばかり。 行けども行けども、先に何があるやら分からない。 一体何と闘おうっていうんだ?という気すらしてくる。 気まずい空気が辺りに漂う・・・案の定、隊の統率に相当苦労する場面ばかり目立つ。 部下はだらしなく士気が無く、食料もか細く、勇ましい訓練や建設的な場面が少ない。 不安と重圧感は、紙一枚ぐらいの微妙さで徐々に重なって迫る。 これは失敗作かな?と思いつつ、なぜだか次第に惹き込まれている。 革命と称し、闘う相手は政府なのか人民なのか?その矛盾さをも織り込まれている。 摂取され続ける人々の為に!という信念で始めたキューバ革命から得たものは大きかった。 間違ってはいないが、その思いはこのボリビアの地に於いて蔑視されている。 政府軍もゲリラ軍も結局味噌クソ一種扱いにする農民たちとは、心が通っているようには受け取れなかった。 *それ以前のボリビア革命に於いて、すでに土地などを分配されていた農民たちにとって、今さら新しい革命など興味の対象ではなかったということらしい・・・ Power to The People!などという言葉がなぜか脳裏に空しく響いた。 「現実の世界」とはむしろこんなものかなとも思ってしまった。 そんな彼らの矛盾さというかリアルな従軍ぶりが、ドン・キホーテともダブって見える。 だからむしろ不完全で人間臭くて惹かれたのだろう。 そして彼は最期を迎える。 実際どうだったのかは知らないが、敗北原因は相手が強かったわけではないと思う。 素材が少なかったわけでもない。 国民性もあるのだろうか? とにかくゲバラの思いはどこか空回りしていた。 そんな彼の思いに耳を貸さない、腑抜けたボリビア人民達からは諦めしか映らなかった。 ある種の憤りも感じる・・・でもそれはそれで正しいのかもしれない。 楽しいとか、感動とか、美しいとか、そんな類だけを映画に求めては逃避的だからだ。 映画から意見を見出し、疑問を感じることだって必要だから。 ただベニチオ・デル・トロ;Benicio Del Toro演じるゲバラ像は、一貫していて曲っていない。 死ぬ直前までゲバラはゲバラであり続ける、その期待を裏切らない演技だ。 デル・トロは前作よりも今作のほうに渾身を込め撮影に臨んだ気迫すらある。 しかも相変わらず一物抱えたようにスカー・フェイスだ。 静かに蒼く燃える炎だ。 処刑直前、見張り兵との何気ない会話のやり取りなどは、観ていて頷いてしまう。 あれはデル・トロの演出の冴えか?それともゲバラの亡霊がそうさせたのか? ゲバラの人間らしい慈愛の欠片が印象的だ。 世界で有名なアイコンとして商品化され人気を保っているゲバラ。 本当のところはどんなことをした人なのか?その軌跡を簡潔に知る手立てとして有効な作品だ。 世の中には二通りの人間がいる・・・響く奴、響かない奴。 響く奴だけが響けばいいのだろうか?だが本意は違うはず。 一人でも多くの人が響くに越したことはない。 天命賭けて革める(あらためる)には、許容範囲の広さがものを言うのだと思う。 信念を曲げずに、あらゆることを受け入れ、適切に導くこと そんなリソースフルな(自身が枯れない井戸となる)人物を目指したい。

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jack0001

4.5革命家の本質。

2009年2月8日

泣ける

悲しい

難しい

偉大な革命家の最期までを描いた第二部。 ソダーバーグの演出は第一部とまったく変わっておらず、 相変わらずの独自目線で、淡々とゲバラを追っていくが 同じ演出方法なのに、今作ではまったく違う印象を受ける。 ゲバラの本質が見えたのは、静かなる今作の方だった。 奇跡の革命を成し遂げ、突っ走った前作とは対照的に、 今作は、ただただ重苦しく、怠惰な空気が漂っている。 ゲバラの革命魂も、彼の本質も、少しも変わっていないのに、 すでに時代は変わったんだよ。と言わんばかりの冷たさ。 それを傍観的に観ることで、無慈悲な人間の移り変わりを まざまざと感じてしまった。無抵抗な貧民層を取り込む力を 持たぬ信念が今回は仇となり、手痛い裏切りに見舞われる。 人を信じる心、愛こそ革命力だと疑わない、彼の想いが 弾けては散っていく後半はもう、正視できないほど辛い。 戦略を練り、いかに勝利を治めるかを目論む闘士ではなく、 彼は革命という名の「愛」に身を捧げたひとりの医者だった。 ハッキリとそれが見てとれる今作は、そんな彼への敬意と、 惜しい人物を葬ってしまった過去への悔恨でいたたまれない。 (今回は化けるトロ。偉大なカツラ俳優第二号出現の予感。)

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ハチコ

4.0ラスト。分かっちゃいるけど悲しいなぁ

2009年2月4日

悲しい

難しい

前作同様、歴史に疎い私には難しい映画でした^^; キューバ革命を成功させたのにも関わらず なぜ彼はボリビアに向かったのか? きっと革命家とは、これで終わった!これでいいんだ! 自分がそう納得できるまで、熱い闘志を抱き続けて生きていくんだろう・・・ (家族が辛いよね(>_<)) 先日、あるFMラジオで 「アンネの日記」のアンネ・フランクとチェ・ゲバラは大体同じ時代の人間だから、もしあんなに早く生涯を絶たれていなければ、今この時代に生存していて、もしかしたら二人の対談なんかが実現できたかも・・・ その話を聴いて、彼は昔の人物ではないんだ・・・ そう改めて感じ、遠い世界のヒーローが、少しだけ私の身近に思えました^^ 25キロの減量をしたらしいベニチオ・デルトロ。 彼の熱い想いが伝わる迫真の演技に心が打たれます^^ 何はともあれ、人が人を殺めてはいけませんっ!!! 世界平和を祈りつつ・・・        2月2日109シネマズ高崎にて観賞

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ゆりこ

4.0見届けよう

2009年2月2日

悲しい

知的

三分の二ほどの膠着状態のストーリーを抜けると, 終盤は,次第に狭まる包囲網に緊張感がじわり。 その後は悲しい結末。 志半ばの処刑, 喪に服すような無音のエンドクレジットが沈痛・・・。 「別れの手紙」はどこに? の疑問はあるものの, ことさらに悲劇を飾り立てず,静かに展開する中で, チェ・ゲバラの人間性を浮かび上がらせる構成に好感。 「28歳の革命」と今作の2本を観る事で, 人間を信じ続けた愛の革命家の姿が,たしかに見えた。 ソダーバーグの手腕もさることながら, デルトロの渾身の体現も見事だった。

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AKIRA

3.5最期にドラマチックなど、求めてはいけない…

2009年2月1日

悲しい

難しい

う~ん……何といえばよいか……辛いですね。 まさに淡々、淡々と、起こった事象をひとつひとつ丁寧に描いていく、チェ・ゲバラ後半戦。 1作目の様な、国連演説のシーンを随所に挟むトリッキーな構成も何もなく…只、淡々と… …死に向かって… でも、元々それは仕方のない事なんです。 そもそも1作目からソダーバーグが監督をしてる時点で、ドキュメンタリー手法を観させられる覚悟はしてましたし… それに― これは事実だったんだもんね…実際、起こったことなんだから。 脚色も出来なければ、セリフだって嘘んこは喋らせられない。 その時、チェが取った行動が、この映画の流れなんですから… ドラマチックな展開は望めない…ましてやカタルシスなんて以ての外。 この手法が本当に正しかったのか…まさに観客一人一人の捉え方なんでしょうね。 自分は…本当に観てて、辛かった… で、今回B+かAか非常に迷いました。普段はポンポンA判定にするんですけど… ボリビア大統領がアルメイダおじ様(『デスペラード』のブチョ!)だったのでAに傾き掛け…フランカ・ポテンテで止めを刺されそうになりましたけど…『ラン・ローラ・ラン』以来のファンなのでw いやいや、それはさて置き…… 本当の意味で、チェという男を理解する為の133分でした。 そして、ボリビアでの341日間でした。

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ロロ・トマシ

3.5そして彼は、“英雄”になった。

2009年1月20日

悲しい

知的

難しい

『2009年は、「チェ」と「チェ」で始まる…』という予告編でもお馴染み、“2つのチェ”の2つ目、前作「チェ 28歳の革命」に続く2部作の終章。39歳で、その生涯を閉じたチェ・ゲバラの最期の戦いを、克明に重厚に描き出しています。  1年余りに及ぶボリビアでの“チェ・最期の戦いの日々”を、スティーヴン・ソダーバーグ 監督は、派手な演出もせず淡々とドキュメンタリー・タッチで撮り上げています。『膨大なリサーチから集めたエピソード…』『本作は、すべて、事実に基づいて作られている…』プレスに書かれている監督の言葉どおり、映画の最初から最後まで、それは徹底しています。前作(「28歳の革命」)では、革命での戦いのシーンに、国連での演説シーンが挿入されたりしておりましたので、まだ幾らかメリハリが感じられたのですが、本作ではそういった演出はなく、本当に淡々と…ラストでチェが死に至るまでを時系列で追っておりますので、おのずと重い作風に仕上がっています。これからご覧になる方には、出来れば前・後編は、別の日に分けてご覧になることをお薦めします。実は吾輩は、試写で続けて見させていただいたのですが、正直とてもシンドい2時間3分(2本合わせると4時間25分!)でした。いえ、決して映画の出来が悪かったと言うのではなく、ただただ吾輩の頭と身体がついていけなかった…って、感じです。  「28歳…」が“革命家ゲバラ”の誕生という、1人の男の“生”を描いた映画であるならば、本作「39歳…」は、“革命家ゲバラ”の生き様と、その最期という所謂“死”を描いた映画だと言えるでしょう。その“死”はしかし、ただの“死”ではなく、死後41年が経過した今も、世界中の人々から熱狂的な支持を受け続けるチェという“伝説”の誕生をも描いているのです。自らの主義、信念を最後まで貫き、自国も他国も関係なく、己の信じたモノと共鳴したならば、その為には命を懸けて戦う。そんなチェのひた向きで、それでいて愛に満ち溢れた“職業革命家”としての生き方が、今日に生きる我々をも惹きつけてしまうのだと思います。こんな男、なかなかいませんよ!この寒い時代に…。  ベニチオ・デル・トロは、チェを演じることが昔からの念願だったそうで、今回何と25Kgも減量して、撮影に臨んだそうです。その甲斐あって、見事スクリーンにチェを甦らせています。“役者魂”入魂の演技ですね。但し、先日キャンペーンで来日した際の写真なんかを見ますと、もうすっかり“リバウンド”されてたみたいですね(^^;。

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mori2

4.5続けて見てよかった

2008年12月28日

知的

28歳の革命と、やっぱり続けて見た方がいいかな。カリスマ的な存在であるゲバラのキューバ革命のその後をあんまり知らなかったので、歴史を知る意味でも、見てよかったと思います。歴史と言うより、今に繋がってることなので・・。

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ぷらねっと