それでも恋するバルセロナのレビュー・感想・評価
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笑えないコメディ、非現実的なシリアスドラマ
この映画がもしコメディなら、全然笑えない。面白くもない。バルセロナからオビエドに向かう小型飛行機の映像はあまりにお粗末だし、単なる火薬のようなピストルの音も漫画チックだから、このシーンだけならコメディと言えなくもないが。 もしこの映画がシリアスなドラマなら、おおよそ現実味に欠ける。長年生きてきたけど、女をひっかけるのがこんなに簡単だとは知らなかったと皮肉るスペイン男のコメントが象徴するように、カリスマ画家の、それを取り巻く女たちの、そしてその周辺の人たちの節操のなさは一体なんだ。むやみやたらに男女や同性同士がくっつけばいいってもんじゃない。 結婚したばかりの女が、一度だけ関係をもったカリスマ画家に誘われる。そして、生娘のように外出着にあれこれと迷いながら身支度をする。このシーンは「優雅なハリネズミ」のルネを想起させて共感を呼ぶ。 「それでも恋するバルセロナ」という邦題はいい。だから、だまされる。
スリリングな恋バナ
自ブログより抜粋で。 -- さすがベテラン、アレン監督の熟練の技が冴え渡り、唐突な恋の始まりからしてそうなように、まるで先の読めない恋の行方がスリリングで面白かった。 まあ、むちゃな展開をすればするほど、落としどころは「おそらくそうなるだろうな」と予想したような終わり方だったけど。 ストレートなラブコメとはちょっと違う、ウィットに富んだ恋愛模様を、男の自分は怖いもの見たさ的に楽しんだけど、女性なら憧れるところがあるのかな? 女性映画で数々の秀作を送り出したアレン監督だけあって、登場する女性たちは皆ひと癖あるキャラクターだが、皆さん惚れ惚れするほどお美しい。 あと、スペインの街並みも、ここなら情熱的な恋も生まれるよと納得してしまうほどきらめいてるし、アカデミー賞助演女優賞を受賞したペネロペ・クルスの鬼気迫る演技がまた、誰が受賞したか知らずに観ても、このマリア役の人だろってわかるほど真に迫ってる。 結果がみえみえの恋愛成就ものには飽きたという女性にお勧めの、大人のための苦みの効いた楽しい恋愛映画の佳作といったところか。
ビジュアルでは大満足^^
この世の中、 男も女もいろ~んな人間が存在するわけで・・・ だもん!愛のかたちも皆それぞれ!!! 特にこれっ!ってなストーリーではないけど まぁ~こんな映画もたまにはいいじゃん♪ 私的には面白かったですね^^ なにしろキャストが豪華。 もう魅了されっぱなしの私(^o^) なんたって、同性からも憧れるスカーレットとペネロペ主演だもんね^^ これは観ないとモッタイナイ(笑) それにしても、セクシーで艶っぽいスカーレットでさえも エキゾチックなペネロペが登場したとたん! ただの単なる可愛い小娘に見えちゃったから、 ペネロペ・クルスって凄い存在!!! 自由奔放な生き方をしているクリスティーナと 堅実に生きようとするビッキー。 ビッキーの考え方や行動がイヤだなぁ~と思いつつ 私は断然!ビッキータイプだと思いながら観てました^^; こんな恋愛映画もあり!?かも・・・ 7月7日MOVIX伊勢崎にて観賞
ジウリア・イ・ロス・テラリーニが歌う“バルセロナ”だけが耳に残る
どうということのない恋物語である。いまどき、この程度の三角関係や四角関係、そして同性愛ごときに魅了される人がいるのか? 女優3名による演技優勝決定戦は、まずスカーレット・ヨハンセンが棒立ちのままレベッカ・ホールに押し出される。そして、毒気の強い横綱ペネロペ・クルスがレベッカを難なく上手投げで堂々の優勝。土俵に取り残されたのは、色男の行司ハビエル・バルデムただ一人。想定外の恋なんてどこにもありゃしない。4人とも元の生活に戻っていくだけ。 ウッディ・アレンは、愛弟子を可愛がりつつも、たった一人の横綱に振り回される○○協会の理事長か? もっと熱い采配を期待したが何もなし。打ち出しのジウリア・イ・ロス・テラリーニが歌う“バルセロナ”だけが耳に残る。 スポーツ新聞の見出しよろしく巧かったのが邦題「それでも恋するバルセロナ」。原題よりもそそられるタイトルではないか。
本作の魅力は、予測不可能な恋の行方。その意外性には、スリリングさも感じて、女性の方なら、多いにときめきを感じられるでしょう。
小地蔵は『ノーカントリー』からハビエル・バルデム出演作を見ています。まぁひいきの俳優さんですね。ペネロペ・クルスは、『ボルベール〈帰郷〉』も見たけれど、あまりいい印象は持っていませんでした。 ところが本作では、アカデミー助演女優賞受賞取っただけに、二人のキャスティングはどんぴしゃり。 バルデムは、一見恋の達人のように振る舞いながら、元妻のマリアの前ではたじたじになるヤサ男ぶりを発揮。歯の浮くような口説き文句を連発しつつ、修羅場には、弱々しい男になってしまう変身ぶりが、これほど似合うヤツはいません。『コレラの時代の愛』でも決まっていましたね。 一方のペネロペは、情熱の余りに愛するフアンを罵倒し、殺しかねないくらいの狂おしさを実にうまく演じているのです。彼女の狂気が激しいほど、4角関係というあり得ない物語にリアルティが吹き込まれました。 本作の魅力は、予測不可能な恋の行方。独りの男に関わる3人の女性の話ときたら、誰でもかなりの修羅場を感じられるでしょう。ところが4角関係がパズルでも解くかのように、恋に時間差がついて、どの女性もそれなりにハッピーな時を過ごせる展開なんです。 その意外性には、スリリングさも感じて、女性の方なら、多いにときめきを感じられるでしょう。 だいたい冒頭からして、信じがたい始まり。クリスティーナとヴッキーはそれぞれに芸術的な目的をもってバルセロナの旅を楽しんでいる最中に、ある画家のパーティで見かけただけのフアンに、いきなり口説かれるのです。いきなり自家用機に乗って、旅をしないか。もちろんセックスもするよって。 目が点になる二人をよそに、今を楽しまなくちゃとあっけらかんとといってのけるフアンのセリフには驚きました。 だいたい普通の映画なら、ここで「ファックユー」と啖呵とともにヤサ男の股間を蹴り押して、そそくさと場をさるのが相場でしょう。 けれども、そこは好奇心旺盛なクリスティーナ。恋愛体質の自由人は、危険な香りのする恋に弱かったです。即答でフアンの誘惑にOKを出します。 それに対して、ヴッキーは婚約中の慎重派。 でもガウディを愛する彼女は、心の中では婚約者には感じないトキメキを求めていたのでした。二人の親友同士のキャラの違いがきっちり描かれて、分かりやすかったです。 さあここからは、アレン監督の『すんドめ』ぶりが発揮されます。 旅先で、フアンとクリスティーナとメイクラブを楽しもうとしたとき、ワインの飲ませすぎでクリスティーナは胃潰瘍を発症して入院してしまいます。ここ意外にも、あと少しで、ラブラブだったのにというシーンが随所に出てきて、見る者をヤキモキさせるのです。 この入院で生まれた2週間というブランクは、ヴッキーをトキメかす時間となりました。フアンを警戒するヴッキーでも、フアンの仕組んだ心憎い演出に、ついつい落城してしまうのです。そのふたりのロマンチックな一夜はぜひスクリーンでご覧になってください。 退院したクリスティーナがフアンに抱きつくところで、嫉妬深い目線を送るヴッキーが印象的でした。 クリスティーナとフアンは同棲するようになります、そこに元妻のマリアが登場して 二人の生活に割り込みます。 長くなったので省略しますが、この3人での生活も、あっと驚く睦まじさを見せます。信じがたいでしょ(^^ゞ フアンとマリアのような芸術コンビでは、自由と情熱がぶつかり合って主張し合う関係でも、クリスティーナという緩衝帯がいれば、うまく繋がっていけたのでした。なるほどと納得の設定でした。 でもラストは、少しあっけなかったですね。フアンとヴッキーが再接近するのですが、もう少し修羅場があっても良かったと思います。それで★一つ落としました。 ウッディ・アレンは、バルセロナをキャラクターの一人にしたような物語にしたいと思って、本作の脚本を書き下ろしたそうです。なので監督のバルセロナ・LOVEが一杯詰まっています。まるで元妻マリアのように、情熱的で艶やかで、時に危険な香りを放つ街の表情を随所に散りばめて、バルセロナの風貌が本作の独自なロマンチックさを煌びやかに作り出していました。 バックの音楽も、軽快でスリリングな恋の展開によく合っていました。日々の怠惰な生活から抜け出して、トキメキを求める人には必見ですよ!
ウッディ・アレンの洒脱な味の好きなヒトには
軽妙なタッチでありながら深刻なテーマを忍ばせている様に 見えたこの作品は、四人の魅力的な人物で構成されています。 中心にいるのは若いヴッキーとクリスティーナ。 演じるはレベッカ・ホールとスカーレット・ヨハンソンの 二人です。この二人を惑わすいけない大人は、 ハビエル・バルデムとペネロペ・クルスの スペインを代表する魅力的な役者です。 未熟で人生に悩む若い二人を円熟期に差しかかった 二人の大人が引っ掻き回します。 結果、ヴッキーは結婚したばかりだというのにあわや離婚 という決断を迫られます。 クリスティーナは三角関係での生活や同性愛も経験する事に。 だけど、そんな経験を踏みながらヒトは成長していくのでしょう。 欧米人は様々な経験を実践しながら自由を勝ち取っている、 ヤワな気持ちでは彼等に適わないということを妙に納得しながら 観ていました。 かなり重いテーマを力を抜いた軽妙なタッチで魅せてくれるのですが、 力投型のグイグイとおしてくる方が性に合うせいか、 軽い音楽に相俟って、はぐらかされているような気がして、 感情移入出来ませんでした。 ライト感覚で雰囲気を楽しめる人には、 良いかもしれません。
ハビエル・バルデムとペネロペ・クルスだけ
「マッチポイント」が出たときにはウッディ・アレンの新たなミューズと言われたスカーレット・ヨハンソンだが、良かったのはその一本だけ、残りの二本はダメだね。ペネロペ・クルスにオスカーをさらわれたことからも分かるように、監督の興味ももうスカヨハにないみたいだ。 御大の脚本もひどい。eiga.com芝山幹郎の映画評では意外な手と言っているが、ドラマや小説にいくらでもあるだろ、こんな筋書き。ナレーションの多用もふくめて単なる手抜きですよ、手抜き。バルデムとペネロペがいなかったらと思うとゾッとするね。ペネロペもベストと言うわけじゃないし。 それでもレベッカ・ホールの使い方はアレンならではと思ったりもするが、パトリシア・クラークソンむだな使い方を考えると、この映画やっぱりダメだ。さよならスカヨハ、さよならヨーロッパ。
女性陣が魅力的!
スカヨハ、レベッカ・ホールの扮するそれぞれに魅力的な2人の女性が、スペイン旅行中にハビエル・バルデム扮する魅力的な画家に出会って生まれる恋愛感情と、そこに絡んでくるペネロペ扮する画家の元妻。ワイン飲みたい!スペイン行きたい!という気持ちになれる映画でした。
男って、たいしたことない、て思われるかな
8割が女性、という試写会場でこの作品が上映された後、会場玄関で立ち止まった私の耳には、「登場した恋する女たちがどうなるのかな、てけっこうハラハラした」「ハラハラよりドキドキね」という言葉が入ってきた。この作品、間違いなく女性たちの共感を呼んだことは確かだと思う。 女性から見たこの作品の感想は、他にお任せして、男からこの作品を見ると、登場する恋愛の達人ぶる男がバカに感じて仕方なかった。登場する最初から、やたらキザな愛のセリフを言い、謎めいた雰囲気が面白いのだが、物語が進むにつれて「こいつ案外、たいしたことない」と思えてしまう。ただ、それが監督ウディ・アレンの狙いのはずだ。 この作品では、「愛の完成形」というのがあるのかどうか、というのが焦点になっているが、男の多くは、セックスと結婚が愛の到達点と思っている、ことをアレンは皮肉を込めて描いている。一方、女性は愛を求め続けている、と描いているから、愛が完成したと思い込んでいる男たちとのギャップはある。多分、多くの女性の観客は、この作品でのアレンが描く男には共感してはいないだろう。でも、ここに登場した男たちは、男の定型形だっりするのだけど...。 ところで、「ウディ・アレンは女性の心がわかる監督」と言われているらしいが、映画オタクの私から言わせると、アレンが映画でこれまで描いてきた女性像は、彼が敬愛するイングマル・ベルイマン監督の作品に登場する女性像と、ほとんど変わりがない。今回の「...バルセロナ」の主人公の女性二人の関係にしても、ベルイマン監督作品「沈黙」に登場する、理性を重んじる姉と奔放な性格の妹という関係性に似すぎるほど似ている。しかも、あまり言葉が通じないというシチュエーションも「沈黙」とほぼ同じだ。 ただ「沈黙」と大きく違うのは、第三の女性として登場する、地元の情熱的なスペイン女性のペネロペ・クルスの存在だ。この存在があるからこそ、この作品が他の恋愛コメディー映画と大きく違う面白さがあり、ベルイマンとは正反対のウディ・アレンらしい独自性がある。このペネロペのことを言うとネタバレになるので伏せるが、ともかく、この作品で一番謎めいていて魅力あるペネロペの存在に、観る人は大いに心惑わせてほしいと思う。
それでも、恋しちゃうんだよねぇ。
飛行機の機内エンタテイメントで観ました。 彼女を最近のミューズとしているウディ・アレンと同様、 スカーレット・ヨハンソンが気になるので…。 奔放なクリスティーナと、ちょっとコンサバなヴィッキーの スペイン旅行でのお話。 旅の間は開放的になるのは万国共通なのでしょうか? かなり濃い目のラテン男性に誘われる2人の恋の行方はいかに。 楽しそうなことならとにかくやってみよう!と思うクリスティーナ、 婚約者が居るのにいけないわ…と思いつつも、ラテン男の魅力に 何故か惹かれてしまうヴィッキー。 うーん、こういうことって、あるんだよね。 そこへ恋のお相手の元妻までやってきて、話はややこしくなるか と思いきや、意外な展開? ラテンの国ならこういうのもアリなのかも、と思ってしまう。 それにしても、男も女もバカだよねぇ~、でも、しょうがないよね、人間だから。 って感じの、ウディ・アレンらしいコメディでした。 「バカだよねぇ~」という点では「マッチポイント」と同じような テーマだけど、個人的にはこっちの方がカラッとしていて 明るく笑えて好きです。マッチポイントはちょっと重すぎ…。
耽美なスペイン恋物語
本作品はウッディ・アレンが監督で出演はハビエル・バルデム、ペネロペ・クルス、スカーレット・ヨハンソンと超豪華。主人公はレベッカ・ホールというひょろっとしたプレステージにも出ていた女優さんです。 あらすじは「夏休みを過ごしにバルセロナにやってきたヴィッキー(ホール)とクリスティーナ(ヨハンソン)は同時に芸術家のアントニオ(バルデム)に恋をしてしまう。しかし、彼の前妻(ペネロペ・クルス)がからんできて・・・。」という話で、美しいヨハンソンとペネロペのレズ・シーンが話題になっております。(たいしたことないんですが)。 映画としてはところどころにクスッと笑えるシーンがところどころにあって、結構コメディとして面白かったです。ウッディ・アレン映画にありがちな展開で、ヨーロッパ映画のように淡々と進んでいきます。そういう意味では好みが分かれるかもしれませんが、出ている俳優のファンにはおすすめです。 やっぱバルデム顔でけー。ってかペネロペが小さすぎという話もある。
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