シャンハイのレビュー・感想・評価
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秘密が好きでね、収集している
映画「シャンハイ」(ミカエル・ハフストローム監督)から。
上海を舞台に、太平洋戦争時代の諜報部員が交わす台詞が、
面白くて、メモをしてしまった。
特に男と女の会話は、本音なのか、作戦なのか、
その見極めが、今後の活動に影響するから、ドキドキである。
「秘密が好きでね、収集している」と言えば「面白そう」と答え、
警察が尋問するかのように、質問をする相手には、質問で返す。
すると「質問には質問?」とまた質問が浴びせられ、
「ポーカーさ、手の内をみせない」とサラッとかわす。
その会話の妙に、諜報部員らしさが表現されていた。
そう言えば、昔から気になっていた「上海」というパズルゲーム。
積み上げられた麻雀牌の山から、同じ牌を2枚選び、
その牌を取り除いていくといった麻雀牌を使ったゲームであるが、
そのゲーム名がなぜ「上海」なのか知りたかった。
物語の中で「上海は、東洋のパリだと友人が言った」
「上海は、日本の侵攻を免れた都市の1つだ」というフレーズがあり、
他の都市と比べて「上海」という都市が魅力的であり、
言葉の音としても「シャンハイ」は響きがいいことがわかる。
どこか、諜報部員(スパイ)が似合う都市「上海」。
「2010年アメリカ・中国合作映画」というのが、また気になるが・・。
豪華な俳優陣。
この作品、渡辺謙は過去に断っていたらしい^^;
なんでまた出る気になったん?と思わせる選択に首を
傾げたくなるところだが、もう出ちゃったんだから仕方ない。
しかも彼は、彼でなければね!な演技をちゃんと見せる。
ホントに豪華な顔ぶれが揃った作品。
どうなんだろう、新旧取り揃えて(ほとんど旧ですけれど^^;)
まぁ~豪華なこと!なので彼らの演技を見る分には、そして
レトロな上海の雰囲気を楽しむには、まぁまぁ観られる作品。
が、まったく盛り上がらない地味な諜報活動(なのか?)と、
なにこれ恋愛映画なのね??な展開と、あの娼婦のどこが
イイわけ??(いちばんの謎だ)…と、分からないことだらけ。
第二次大戦前の上海…う~ん、、なんか違う気がしますねぇ。
まぁでも。
そういうすべての謎を取っ払って(これが出来れば観られる)
俳優の演技に全神経を集中させ、あー謙さんの目線がイイ♪
とか、コン・リー相変らず色っぽい!とか、JC頑張ってるな!
とか、凛子は普段から病気に見えるぞ!なんていう^^;思いを
募らせつつ、脇も凄いぞ~vD・モース!貫録たっぷり~とか、
F・ポテンテ美人になったじゃん!とか、やっぱり超ユンファ♪
なんてまぁ、いろいろ思いつつですね、レトロな雰囲気に浸る…
頑張りましょう!(ってのも変だけど^^;)
謎、はもちろんあるんだけど、けっこう簡単にネタが割れる。
コワイコワイ顔のタナカ大佐(謙さん)がホントにコワイ演技を
するんで、どうなるんだろう!この先…(ドキドキするのは最後)
って、あそこはホント良かったんだけど、その先はどうなんだ?
主人公の独白・回想がメインになるこの話、確かにその時代、
上海は揺れに揺れたんだろうが、ややもした期待が揺れに揺れる
観客の気持ちはどうすればいいんだろう?けっこう年配の観客層、
隣の夫婦は直前まで食べていた巻き寿司?(いいのか、持ち込んで)
を、ラストでまたモリモリと食べ始めてしまった…。それが答えか^^;
私的には久々にちょっと意外なJCが観られて、そこはまずまず。
(豪華にするんなら脚本も豪華に練ってね。でないと映画が揺れるわ)
見ごたえじゅうぶん!
映画自体は歴史認識を改めるほど重い内容ではなく、
エンターテイメントとして楽しめる。
世界の半分の国が戦争状態。
約70年前はそういう世界だった。
当時の上海は色んな国の租界があり、
その地域には治外法権が認められていて、
日本軍が幅を利かせていたらしい。
多種多様な文化が融合し、
カジノ、アヘン、娼婦・・・
上海はとても魅力的で狂気的な町になっていたみたいだ。
ストーリは単純でアメリカの諜報員が
同僚の死について調べていく、
良くあるというか、先の読める展開で安心してみれる。
メインキャストの5人もそれぞれ見せ場があり、
テンポもよくツリー・オブ・ライフを見た後ということもあり、
映画を観た満足感が得られた。
サスペンス映画としては全然、ハラハラ、ドキドキもしないが、
エンターテイメント映画として観れば普通に楽しめる。
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