劇場公開日 2009年11月20日

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「自分の「映画愛」を試されている作品です(ちょっぴりネタバレ)」イングロリアス・バスターズ あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5自分の「映画愛」を試されている作品です(ちょっぴりネタバレ)

2009年12月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

難しい

2009年アメリカ映画。152分。個人的には今年一番楽しみにした作品。ですので映画館は近所の古いところではなく、新宿にいってまいりました。タランティーノ待望の最新作でございます。

評価は最低でもB+。つまりこれ以上はあっても、これ以下はないということです。タランティーノのインタビューや関連記事をこれからたくさん読んでみようと思います。でないと評価できません。

内容は書きません。こうこうこういう内容とひとくくりでまとめては、ストーリー以外に散りばめられている本作の素晴らしさを見過ごしてしまうと思うからです。

ただ、はっきり言えるのは本作は観る人を選ぶ作品です。少し趣向は違いますが、ウディ・アレンやジム・ジャームッシュといった会話の巧みさを味わえる人で、さらにバイオレンスが苦手でない人は、本作を絶対たのしめます。

他のタランティーノ作品同様、本作も会話が長いです。そして、この長さを楽しめないと退屈になること確実です。これは大きな映画館で上映する類の作品ではないと思います。

ここでは書ききれない、そして伝えたい本作の素晴らしさは本当にたくさんあります。それでも評価に躊躇してしまうのは、やはりあの大問題のラスト30分にあるのだと思う。あそこで憤慨したり、くだらないと言ってしまうのは簡単ですが、そう締めくくってしまうのはとてももったいないです。

実際わたくしもラスト(映画館)を観て「そりゃないでしょ」と思ってしまいました。でも、それから帰宅して風呂にはいって考え直してみると、やっぱりすごいんですね、本作は。意味不明な病気にかかったみたいに興奮しています。

あのラストについてこれから何年間も考えることは確実です。あれは映画史上稀にみる大問題なラスト30分です。あれはタランティーノだからできたのでしょう。

ちなみに気づいた人(気づける人)少ないと思いますが、ハーヴェイ・カイテルが「出演」していましたね。あとマイク・マイヤーズの地球儀ネタ、一人で笑いをかみ殺していました。さらにデヴィッド・ボウイの音楽最高です。

とりあえずもう一回劇場にはいくな、こりゃ。

あんゆ~る