ノルウェイの森のレビュー・感想・評価
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結局観てしまった
観るか観ないか考えて、ついに観てしまいました。
他の方々が沢山書いているので、今更特別目新しい事も書けないと
思うが、折角観たので感想を。
村上春樹作品は、翻訳以外は全て読んでいるが、どれも映画化するような
作品とは思っていなかったし、映画化してイメージを壊されるのは
嫌だと勝手に考えていた。
原作の空気感を出すのは、きっと無理だろうし。
その考えは、この作品を観た今でも変わりませんけどね。
ただ、この作品を観てから思った事は、文字(原作)を読んで
イメージするものは、100人居たら100通り。
きっと思い浮かべる景色も色も表情も、みんな違うはず。
だから、これはこの監督が文字から思い描いた景色、色、表情であり
表現方法の一つだと。
音楽が、指揮者毎にイメージが変わるのと、同じようなものですかね。
今回の映画を観た感想は、余り良かったとは思いませんでしたが
今後、村上春樹作品が次々映画化されたら・・・
結局は観るでしょう。(笑)
だって、映画も村上春樹も好きだから。
原作と似たような感じの、別の映画だと思って観ます。
こういう意見が無かったから、未見の人はよかったら参考にしてください
いろいろとレビューを読ませていただきましたが、僕と同じ意見を見つけることができなかったので残しておこうと思います。
ネタバレはしないので、見ようかどうか迷ってる方の参考になればよいと思います。
ちなみに僕は26歳男性でハルキストではありませんが、村上春樹さんの著書はおおかた読んでいます。その中で「ノルウェイの森」は特に好きで今までに3,4回読み返し、最後に読んだのは、たしか3年前でした。
そんな僕の この映画の感想は
たしかに気になる点はあるけど、とても素晴らしい映画 でした。
僕が感じたのは“批評に関する戦犯は配給会社”であるということです。
なぜなら これは単館映画的な作品であって 明らかに全国上映をするような映画ではないからです。前にこれと同じことを思ったのが「キルビル」という作品です。個性が強く、多くの人が許容できる作品を作らない監督の映画を、大衆娯楽として上映することが間違っているのです。
この作品もトラン・アン・ユンという、人を選ぶ監督が作った映画なので、この監督が作る作品がどういう映画か知らないで見ると、違和感を感じても仕方ないと思います。
個人的な見解ですが、この監督はウォン・カーウェイ監督と同様、記憶の断片を再生するような映画を撮る監督です。その為、編集点(映像を切り替えるタイミング)が他の監督の作品とは大きく異なります。また、状況を理解しやすくするための説明やカット(映像)を省く事が多くあります。全体的に直情的な印象を与え、抽象的(*1)になりやすいです。また客観を挿みにくくなります。
そして原作であるノルウェイの森ですが、どちらかといえば内向的な話です。例えば内向的な映画は「心が痛む」の用な状態を伝達する話なので、カメラが被写体を捉えていれば内容が伝わるというような確証がありません。だからアクション映画のようにアクションを追えば内容が伝わる映画とは様相が違うのです。なので、どうしても原作とは違う映画的な演出が求められるのです(*2)。
そして、その演出こそが この監督の場合 記憶の断片を再生するような映像なのです。
そういった理由から同じ原作付きでもハリーポッターのような大衆娯楽映画とは全く異なったものとなります。だからシネコンで他のハリウッド大作や、ドラマの映画化なんかと同等なものとして扱われていた為に見てしまった観客の評価が得られるわけがないのです。
この映画は、この作品の監督の過去の作品である「青いパパイヤの香り」or「夏至」と「アイカムウィズザレイン」を見て、これらが好きな人が見るべき映画だと思います。
それを、興行主の事情で「ベストセラーの映画化だから、有名な外国の映画監督が作っているから、皆さん見てください」というのは、見た人の不評を買ってもしかたないと思います。
そうならない為に、そこのところを理解していて、それでも見たいと思う人に向けての単館映画で上映すべき映画なのです。
ちなみに前述したとおり全体的に抽象的な内容になりますし(*3)、演出としても原作どおりにできない為、原作の再現率を求めて この映画を見ることはお勧めできません。
最後になりましたが そういうところも踏まえた上で、この映画は、とてもよくできていると感じました。もちろん上記の説明のとおり映画用の演出を通して、多くの点で原作とは別の解釈をするモノとなりましたが、十分に満足しています。
ちなみに気になる点は配役です。そこら辺は他の人のレビューで書かれてるのでそちらをご覧ください。
*1)印象的な記憶を共有させることで感じることを説明させる為
*2)文体・言語で説明できない為
*3)心情表現を画から派生する印象で説明する為、文面のようにかっちりとした理解ができるわけがない
うすっぺら
心象描写のうすっぺらさを映像美で補った作品。ロケ地や昭和のセットはとにかく美しいが、そこにこだわりすぎて内容まで手が回らなかったのか、展開はつまらなく、鑑賞後に何も残らない。これで菊池凛子が出てなかったら本当にどうしようもない出来だったと思う。
松ケンは嫌いではないが、ワタナベの感情のうつろいをうまく表現出来ていない。一番の見せ場である、直子の死を知った時の落胆シーンがいまいちだったのが痛い。序盤からその一瞬に向けてのワタナベの心の揺れ動きをうまく描けていないから、最後の「僕はどこに居るんだろう」の台詞が生きてこない。
直子の最期のショットは直接的過ぎて映画の質を落としている。ストーリーを描く力が監督に無いからあんなシーンを挿入するしかなかったんだと思う。
登場人物の生活描写が薄い割りにはミドリのバックグラウンドだけ描かれているのも片手落ち。水原希子は台詞まわしがギャル語で語尾がはっきりせずぼそぼそしていて聴きづらい。こういう喋り方をする人はムカつくので映画に出て欲しくない。
まぁ若手起用の撮りとしてはそこそこ成功しているんだろうが、名作とは程遠い。原作の力と菊池凛子の狂気ぶりに救われた作品。細野、高橋、糸井をチョイ役で出した意図は不明。フジがバックにつくと大抵こういう映像の美しさだけに頼った、一見名作風にしてしまうところがおもしろくない。
まあこうなるよね
原作が、「言葉の一つ一つを反芻」し、「場面を自分なりに想像」することで、世界に浸るタイプの作品だと自分は思っているため、“映画”は難しいと思っていたが、その通りだった。
まあ監督が監督(トラン・アン・ユン)だから仕方ないのかもしれないが、いちいち美しく、オシャレに見せすぎで、もっと平凡な、淡々と描いたほうが良かったと思う。
「原作とは違ったものにする」というのが映画化の際の村上氏との約束だったそうなので、これはこれでありなのかもしれないが、原作ファンはがっかりするだろうな。
原作を読んでいない人には、間違っても映画だけを観て「ノルウェイの森」を知ったと思わないでほしい。原作は人生観を変えるほどの素晴らしい作品だから。
うーん、違和感のオンパレード
19歳で初めて読み、当時同世代だった「ワタナベ」に自らを重ね合わせて学生時代に12回も読み返した「ノルウェイの森」。社会に出てからも10回は読み直しているが、何度読んでもせつなく、19歳のとき感じたあの感覚をまた思い出せる、36歳のおっさんにとってのセンチメンタルジャーニーな存在、それが私にとっての「ノルウェイの森」なのです。キモイですね。はい、わかってます。
そんな思い入れがあるだけに、見るべきか見ないべきか迷っていたのですが、やはり見てしまいました。そして、個人的には(あくまで個人的には),自分の中で確立してあるあの世界とは違うものでした。残念ながら。
いくつか自分の中でその理由を考えてみたのですが、
1 やはりトランアンユアン(監督)の当時の日本の描き方(特に学生運動のシーンや街中のシーン)に日本人として違和感を感じる。
2 女性陣のキャスティングが違う。直子役の菊池凛子はテレビでガハガハ笑っているところを見てしまっているので、本来直子が持つ繊細さと脆さがやはり演技だけからは感じられない。そして緑役の水原希子は逆に細すぎてそして子供すぎる。演技初経験らしいが台詞も棒読みに近く,本来緑が持つ不幸な人生を送りながらも強く前向きに生きようとする生命力を感じられない。そしてレイコさん。きれいすぎるし、色っぽすぎる。白髪もないし。最後のシーンのいい意味でのエグさみたいなものがなく、単にエロイだけになってしまっている。
3 たぶん原作に忠実にかなり撮ったと思うのだが、編集でかなり削られているのが見え見えで、読んだ人でないとストーリーに追いついていけない。
書いているうちにアツクなってきてしまった。。。。。。いずれにせよ、20回以上読んでいる私の中での世界観と違うということですから、楽しめる方も多くいるとは思います。とにかく松山ケンイチは相当いい!若い頃の村上春樹そっくり。演技もうまいし【ワタナベ】感凄く出てました。いい俳優さんですね。はっきり言って彼だけが私にとっては救いでした。
ということで、ハルキストとしては今後に関しては作品の映画化はしなくてもいいのではと感じてしまった「ノルウェイの森」でした。
ノルウェイの森
題名が「ノルウエイの森」じゃなくても・・イエスタデーでも、その曲がかかれば、そのまま、イエスタデーが映画の題名になっちゃってもオッケな脚本(苦笑)
小説とは違うものとして観ないとかなりガッカリさせられる・・。
70年代を表現するに、町並みや、鉄道、駅が使えないという予算なのか・・・・ごまかし方があまりにチープ。古い車の使いまわし・・。駅まで送らないものどうかと(笑)
オープニングも、予算の関係か小説のエピソードを割愛されたのか・・
演出もくさい・・古くさ過ぎ・・。アイスの棒でフェンシングごっこをする高校生がいるか?その他、いっぱい・・。
当時は、下着をつけたままセックスするのが当たり前だったのか?そういう不自然なことを強いる女優は出ちゃいけないテーマだと思うけど・・。
久々に観なきゃ良かった映画。
こんなのはじめて!
前評判が凄かったから楽しみにしてました。本も買ったのですが、読まずに上映開始日に観ました。
観終わった感想…[セックス][濡れる濡れない][やりまくり]?何?
そっち関係の映画なの?って感じ。
本を読んでから観たら違ったかもしれませんが、もはや本も読む気失せました。今まで映画鑑賞でこんなイヤな気分になったのは初めてです。
ひどいです
ハルキストとして、期待して拝見しましたが、
ひどいの一言です。怒りすら覚えます。
まず、春樹文学独特の語り口調は、実際に口にした途端、
魅力がなくなり嘘くさくなる。
それをわかっていて、
松山ケンイチはそのままの口調でやることにこだわったのか…
無謀すぎます。
さらには、美しいはずの主人公たちが、いちいち汚らしい。
青森出身の松山ケンイチの話す無理のある標準語、
菊池凛子のわざとらしさが浮き彫りの、純粋さを前面に出した演技、
春樹文学で描かれる必要不可欠の美しい性描写が、
ただのエロ映画として撮られた残念感。
ハルキストの評価が高いとの前評判がありましたが、
驚きです。
小説とは別物の汚らしい映画という印象。
小説で描かれたはずの青年の喪失感や虚無感は全く感じられず、
ただの女好き男のエロ映画になっていました。
う、うーん…
自分は原作を読んだことがなかったためか、よくわかりませんでした。
高校の時から文学作品系の国語は苦手。
なぜなら主人公の微妙な心情を聞かれても、その作者、その主人公の意図なんてわからないし、想像しても答えはない。(一応あるようですが)
コミュニケーションをとってより多くの人と分かり合えたら素晴らしいと思っているたちなため、今回のこの映画は言葉が足りなすぎる…と感じた(; ̄ェ ̄)
それがいわゆる「美しい」みたいな感じになっていますが、あまりにも説明が足らないため何できずきが自殺したとか、もろもろ「何で⁉」と思う箇所が多かったです。
断片的には理解できるけど、一つのストーリーから何が言いたいのかが理解できなかった(−_−;)
最も原作を読んでいたら、違っていたのかもしれませんが、映画はそういうものでもないはず。
取り急ぎわたなべの「勿論だよ。」という口癖はわたし的に面白かったです。
偶然の出会いが必然になるのが恋愛ですね。
原作を多感な時期に読んだので、とても深く心に残っています。大事な宝物と言ってもいいかもしれません。そんな僕が観た感想としては、まあ、よく頑張ったね、といったところです。不満が無いわけじゃないけれど、雰囲気はよく出ていましたし、映像の美しさは映画だけのものです。この映画を観て原作に興味を持ち、新たに読んでみる人がいるなら、作られた甲斐もあるでしょう。
原作を読んでない方のレビューを読むと、よく解らなかったとか、難しかったという感想が多いようなので、残念ながら、あまり原作を読みたい気持ちにはならなかったんでしょうね。いつかまた、原作に出会う機会があるといいですね。
…………………
正直、つまらなかった…
原作を読んだ事が無いので、なんとも言い難いが
何を言いたいのかがわからなかった。
始終静まり返った映像の中で
人の心の動きを感じ取らせたいのか
音楽というより効果音をボリューム大で流すところ
男女のあのシーンで、外はいつも雨…
なにかしら意味があるのだろうが、私には理解ができませんでした。
重い作品です。
非常に難しく、終始重い作品でした。
この作品が世界各国で読まれているベストセラーなんですね!
原作も読んでいないので、どの程度忠実にトレースされているのか不明ですが、色々考えさせられる作品でした。
主人公の松山ケンイチ.....甘く優しい声でいい感じでした。
この作品にぴったりのイメージなんでしょうね!
自分がこの立場になったら....って考えただけでグッと込み上げるものがありました。
この映画....トラン・アン・ユン という監督が作ってるんですね......昭和の高度経済成長時の日本人の心を鋭く描いていて感動ものでした....。
この重い雰囲気のまま終わるのか....と思っていたら、いい感じで結末を迎えホッとしました......。
愛とは決して簡単ではない事
実は原作は未読だが、村上春樹原作×トラン・アン・ユン監督と聞いただけで、一筋縄ではいかない作品になるだろうと思っていたが、まさしくそうだった。
簡単に言うと、2人の女性の間で揺れ動く男の話なのだが、愛する事の難しさ、青春の儚さなどが知的に描かれ、少々分かりにくかったのも事実。
でも、否定的な印象だけではなかった。松山ケンイチの繊細な演技はさすがだし、菊地凛子の演技も圧巻。水原希子の生命力溢れるフレッシュさも良かった。
名手リー・ピンビンによる美しい映像には唸るばかり。
DVDが出たらもう一度見返したい。
ノルウェイの森を観て
最低、もう今後フランス映画は観るの止めた。フランスは見込み無し。国力低下と無縁ではないのか?。3人の狂女、精神病院の紹介映画。菊池凛子も鼻につく、異常をみせびらかしている。精神的裏付けが無いと演技はこうなる。
宋3世
日本の森
原作は読んでません。
『ノルウエィの森』が話題だった頃はまだ中学生。
タイトルだけは覚えている。
あとは知らないことだらけ。
事前情報は「ちまたで話題の映画」ということだけ。
なんの先入観も期待も抱かず
ただ単に映画という娯楽を楽しみに一人で観に行きました。
平日の午前10時半。
客はまばら。
主婦仲間、女子高生仲間、
おじいさんにおばあさん。
カップルは年配層がチラホラ。
いい感じである。
まったく感動、共感が感じられなかった。
終始けだるい空気。
後半はホラー映画かと思った。
結局オンナゴコロを理解するのは
難しくて時間がかかって
オトコはいつも後悔してるということなのか?
なんだろ…この感覚。
知らないとはいえ
この時代の空気感が伝わらない。
学生紛争を横目で見る無気力な若者。
政治や権力よりも女、彼女のことで頭はいっぱい。
みたいな感じなのか。
今と変わらない。
この時代ならではの何かが欲しかった。
感情移入ができない。
主要人物の顔がみんな白くて無機質なせいもある。
美しいかもしれないが普通ではない。
なかでも菊池凛子は配役に無理がある。
20代には見えない。話し方も声も。
違和感を感じた。
演技力はさすがですが。
水原希子は唯一若者を感じさせてくれた人物。
いつも突然現れ、思わせぶりな表現。
苦手なタイプだが気になる子。
こんな感じの子いる。
それは良しとしても
何を伝えたかったのか。
何を感じ取ればよいのか。
この題材自体がもう時代遅れなのでは?
いや違う。
自分の感性がもう若くないのだ…
ハタチ前後のあの頃の感性、感覚。
どこかに置き忘れてきたのか、
もしくは失ってしまったのか。
大人びた言葉遣い。
ストレートな感情に納まらない感情。
上手く言えない、伝わらない苛立ち。
そこに突然起きる人の死。
普通ではいられないはずである。
テーマが深いところにあるのはわかった。
時代背景を現在に置き換えていれば
印象は変わったかも。
観終わった後出口に向かって歩いていると
後ろから女子高生仲間達の会話が聞こえてきた。
「さっぱりわからん!
何を悩んでるの?彼は。
ただヤリたいだけやん!」
…
そうかも…。
これは本当に『ノルウエィの森』だったのか。
原作を読んでみたいとも思わないが
過去の名作としか思いようがない。
救済と呪いは紙一重
今更のレビューだしネタバレも無いが、
これから観ようと考えてる人に対してハードルを上げるような
レビューになっちゃった気がするので読む方は御注意を。
まずは映倫に問い質してみたい。
この映画をPG-12に指定した方々は
マトモにこの映画を観たのだろうか?
お堅い人間の言い分かも知れないが、
この映画はPG-12ではなくPG-15指定くらいが妥当では。
映像にも台詞にも、非常に露骨な性的表現(←PG-12的な書き方)
が含まれている。
12歳以下なら理解出来ないとでも判断したのかしら?
ちなみに僕が観賞していた時には何故か5、6歳位のお子さん連れも
観賞していたが、開始30分程で慌てて劇場から出て行ってしまった。
家族で観るなら事前にもう少し映画の内容を吟味すべきとも思うが、
PG-12指定映画に“ああいう”表現が含まれるたぁ
フツーは思うまいて。
本編とあまり関係無い話をして申し訳無い。本題に入ります。
まず映像と音楽、そしてそれらのテンポ。これが非常に心地良い。
『セリフ棒読み』という意見があるのは尤もだが、僕はあの
淡々とした語り口と映像とが実にすんなり馴染んでいるように思えた。
目眩を覚えるような長回しや断片的な映像はどれも水面のように
艶やかで、繋ぎ合わせると何ともいえない浮遊感がある。
プールの底に沈んでただじっと耳を澄ます時に感じる、
あの非現実的な快い感覚——ピンと来てくれる方が居るか分からないが、
あれに近いものを感じる。
60、70年代という僕の知らない時代の空気も、
その感覚を助長しているのかも知れない。
しかし見た目から受ける印象よりも物語は遥かに重い。
恋人と観に行こうと考えている方がもし居れば、
軽い気持ちでは観に行かない方が良い。
この映画で語られるのは、愛する事で得られる救いや喜び以外の側面だからだ。
「私がこの世に存在した事を忘れないでいてほしいの」
ヒロインが終盤で放つ台詞が、この映画の深刻な面を最も良く表していると僕は思う。
一生かけて引き摺らなければならない重い枷としての、愛。
ラストシーンで僕が感じた事——
愛はこの世を確実に生き辛い場所に変えるが、
愛が無くては我々は生きる事もままならない。
……なんか映画『シャイニング』の幽霊バーテンみたいな台詞を
吐いてしまったが、つまりはそういう事を言いたいのではと感じた次第。
<2010/12/11観賞>
昔、なつかし忘れ物
直ぐに原作を読みたくなりました。(発売当時未読)
安保闘争のお兄さん方を見ていた世代として、憧れと郷愁と虚脱感。
日本人らしくない映像アングルで、この作品が世界でどれだけ通用するか楽しみです。
全69件中、41~60件目を表示