「首吊り自殺の残影を抱いて」青い鳥 momogaria-noさんの映画レビュー(感想・評価)
首吊り自殺の残影を抱いて
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もしも自分がいじめていたクラスメイトが、自殺をはかったら・・・
経験の少なさ故に、本能のまま全霊をかけて相手を罵倒し、強要する。
ふざけ半分でした事なのに、人が死んでしまうなんて・・・
誰もが大金を払ってでも、生きたいと願う。
例えば、がんの末期患者が痛みに耐えかねて自殺をする。
それと同程度の、苦しみを相手は味わったのだ。
逃げても、逃げても、逃げても、首吊り自殺の残影は追いかけてくる。
少しして、きつ音の先生がクラスの担任になった。
身体的に話すのが苦手で、どんな思いがあって先生になったのだろう・・・
その頃、すでに自殺の件はひと段落したという空気感があった。
生徒にたくさん反省文を書かせ、マスコミ対応も終えた。
青い鳥の箱を設置して、悩んでいる生徒のケアも万全だ。
教室に被害者少年の机はもう無かった。
先生は生徒の前で、その机を校庭から運んできた。
少年が元いた場所に机を置く。
生徒の反発は大きく、大音響で授業の邪魔をする。
あんなに反省したのに、まだ私たちを責めるたつもりなんだ・・・
自分の犯した罪の全容は何だったのか全力で考え。
その大き過ぎる真実に、死ぬまで責任を負って生きていくこと
そんなシンプルだけど、難しい答えにたどり着いてほしい。
先生は、森のように静かな覚悟で彼らと対峙する。
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