劇場公開日 2009年3月28日

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「現実とフィクションの狭間で。」ウォッチメン マロピさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0現実とフィクションの狭間で。

2009年4月5日
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

知的

色々な意味で「ダークナイト」と比べられそうだなあ・・・と観終わった後に感じた。「ダークナイト」は、一応、メジャーなバットマン、そして秀逸なアクションシーンが満載だった作品。
かたや、「ウォッチメン」は日本ではメジャーとは言えない作品、そしてコチラは地味。R-15だし、政治時事ネタに疎い方はお断りな内容・・・。
日本ではどう考えてもヒットするとは思えない。
しかし、敢えて、この時期の公開。
日本全国は「おくりびと」フィーバー、またテレビ媒体を通じての宣伝を大々的に使った「ヤッターマン」。どう考えても「ウォッチメン」は分が悪い。
僕は、この作品が「ダークナイト」と同じく、アメコミを馬鹿にする人に観て欲しい。勧善懲悪か離れてこれだけ深遠なるテーマが描けるハリウッドの底力。原作モノの実写化とはこうでなくては!!のど真ん中。
黒澤作品を次々とリメイクしては墓穴を掘るどこかの国の映画関係者にみせてやりたいという思いでいっぱいだ(デビルマンも・・・)。
多彩な登場人物を限られた時間で掘り下げる工夫、「300」でも魅せた1対1のスローモーション使いの旨さ、時間軸を工作させるストーリーテリング、特撮に秘められた壮大なテーマ・・・。
まあ、見事ですよ。

マロピ