「終始緊張感ハンパないが…」ハート・ロッカー　いけいさんの映画レビュー（感想・評価）

第82回アカデミー賞9部門ノミネートされ、作品や監督賞等々6部門受賞作品ということで鑑賞。
本作はイラク戦争中の爆弾処理班の壮絶な死闘を描いているだけに、終始緊張感がハンパない。ざらついたフィルム映像がさらにリアリティーに拍車をかける。気が付くと歯を食い縛り肩が凝ってしまうほど身構えて観ていた。
チームワークを絡めた人間関係やメンバーの個性もしっかり描かれているあたりも、本作の魅力のひとつであるだろう。
かなり観入ってしまう内容ではあるのが、冷静に振り返ると個人的にはアカデミー賞の目玉になるほどでは…というのが正直なところかな。主人公の戦地に生き甲斐を求めているように映る感覚が、しっくりこず反発を感じるからかもしれない。
とはいえ、女性初のアカデミー監督賞作品という意味では必見の作品であろう。