「原作の「人非人でもいいじゃないの。私たちは生きてさえすらばいいのよ...」ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ yonda?さんの映画レビュー(感想・評価)
原作の「人非人でもいいじゃないの。私たちは生きてさえすらばいいのよ...
原作の「人非人でもいいじゃないの。私たちは生きてさえすらばいいのよ」がこの映画によってさらに強まった印象を受けた。
口紅買うからの流れはすごい映画的だと思う。弁護士のビルの前で紅をひく。開口一番「お金、ありません」前半に椿屋でチップだらけのシーンを作り「私、お金になるんですね」を入れておいて。
自分を見捨てたどころか裏切ったとさえも思える弁護士、無関係だったのに自分を助けてくれた大谷という男の対比。佐知の過去のエピソードも善悪を超えたところで語られている。
この加筆された部分で複雑な感情を呼びおこして心に残る作品となった。浅野忠信と松たか子の演技も素晴らしい。
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