キット・キトリッジ アメリカン・ガール・ミステリーのレビュー・感想・評価
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マ◯ク◯トウェイ◯のトム◯ソ◯ヤの少女版。
サイド・バイ・サイドで始まった。
『プッピーニ・シスターズ』だそうである。
1934年と言えば、ナチス・ドイツが台頭した年。『アメリカはニューディール政策をとっている』と言う話が登場するが、つまり、閉塞したキャピタリズムが、どこの国でも内需拡大に乗り出す時代。ドイツ経済も軍拡で経済を復活させる。全く残念な経済サイクル。つまり、キャピタリズムが陥る負の連鎖の始まりだ。言わずもがな、間もなく世界は経済を取り戻すが、軍拡経済ゆえに地獄を迎える事になる。
さて、この少女がご存命なら、
丁度100歳。
なんか、現在は、あの頃のキャピタリズムが巡りきているように感じる。ヒトラーが100年後にファシズムが復活すると言う話も思い出してしまう。
つくづく思うのは、こんな状況のアメリカに奇襲をかける大日本帝國の政策は、ナチス・ドイツの領土拡大とも異質の帝国主義の捨て鉢行為だ。どんな事をしても繰り返してはならぬ。
『ホーボー』は『リー・マーヴィン』と『アーネスト・ボーグナイン』の『北国の帝国』だねぇ。ガキの頃、テレビで見た。
貨車の上で争う姿が記憶に焼き付いている。それと、ウディ・ガスリーだねぇ。
ホーボーに有色人種は混じっていないはずだ。まだね。
大切なもの
一般の中流家庭すら失業して路頭に迷う、そんな大恐慌に苦しむアメリカを背景に、子供目線で不況と貧困を悲壮感なく描いています。
ご近所のクラスメートも、失業して家や車を失い、父親は出稼ぎに大都市へ…。他人事のように貧困層へ堕ちていく家庭を見下す富裕層、貧しいホーボーが治安悪化の原因と差別する社会の中で、主人公Kitの父親も職を失います。ショックを受けるKitですが、慈愛に満ちた母親の元で、ギリギリの家計でも下宿人達と和気あいあいと、子供ながらの逞しさで楽しい生活を送ります。
お金のため、パンのために、家族は犠牲になるのか。
子供達にとって、お小遣いよりも何よりも、離れて暮らす父親からの手紙が待ち遠しいのです。
ホーボー社会でも、経済的に何とか持ち堪えている家庭でも、人々の助け合いや絆の大切さが分かりやすく伝わります。
"That November, we didn't dwell on what we'd lost. Rather, we celebrated what we had."
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