「大切なもの」キット・キトリッジ アメリカン・ガール・ミステリー everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)
大切なもの
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一般の中流家庭すら失業して路頭に迷う、そんな大恐慌に苦しむアメリカを背景に、子供目線で不況と貧困を悲壮感なく描いています。
ご近所のクラスメートも、失業して家や車を失い、父親は出稼ぎに大都市へ…。他人事のように貧困層へ堕ちていく家庭を見下す富裕層、貧しいホーボーが治安悪化の原因と差別する社会の中で、主人公Kitの父親も職を失います。ショックを受けるKitですが、慈愛に満ちた母親の元で、ギリギリの家計でも下宿人達と和気あいあいと、子供ながらの逞しさで楽しい生活を送ります。
お金のため、パンのために、家族は犠牲になるのか。
子供達にとって、お小遣いよりも何よりも、離れて暮らす父親からの手紙が待ち遠しいのです。
ホーボー社会でも、経済的に何とか持ち堪えている家庭でも、人々の助け合いや絆の大切さが分かりやすく伝わります。
"That November, we didn't dwell on what we'd lost. Rather, we celebrated what we had."
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