ウルフマンのレビュー・感想・評価
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どうしても描ききれないジャンル
かつてフランシス・コッポラ監督が立て続けに出したゴシックホラーのドラキュラとフランケンシュタイン、これには明確なテーマがあった。
それが「愛」だった。
その三部作に割って入ったのが当時の作品「ウルフ」だった。
しかしこれはある種の人間ドラマであり、そこに愛というテーマは感じなかった。
その後にでたこの「ウルフマン」も、どうしても愛というテーマには思えない。
今更ながら、フランシス・コッポラ監督が手掛ける「狼男」を「愛」というテーマで見たいと強く思った。
フル・ムーン・ナイト
ドラキュラやフランケン・シュタインと並ぶ、古典的な3大西洋モンスターの一角を担う、狼男をモチーフにしたモンスター・ホラー。満月の夜になると、筋肉が異常に盛り上がり、鋭い牙や爪が生え、鋭い目は獲物を狙って爛々と輝く、誰もが知るモンスター。
これまでにも狼男の作品は、数多く製作されてきており、あのジャック・ニコルソンも演じていた。本作では、名優アンソニー・ホプキンスとベニチオ・デル・トロのコンビが親子役で出演し、モンスターの恐怖やグロさの中に、その親子の確執や愛憎劇も盛り込んだ作品に仕上げている。
舞台となるのは、19世紀のダークな雰囲気が漂うイギリス。兄が、突如として行方不明となり、早々に無惨な死体と発見される。その死体は、とてつもない猛獣の仕業としか思えない惨憺たる姿となっていた。人気俳優である弟のローレンスは、兄を殺した犯人の捜査に乗り出すが、その最中、狼男の返り討ちとなって、自らも狼男へと変貌してしまう。
それでも兄を殺した操作を続ける中で、ローレンスを襲った狼男の正体が、次第に明らかになっていく。それは、ローレンスが幼かった時に、母を殺した真犯人ともつながりを見せ、驚愕な真実へと結びついていく。
本作では、アンソニーやベルチオが中心人物として演じているが、最近、自分の推しのエミリー・ブラントがヒロイン役で出演していたのは、嬉してオマケだった。しかし、こうしたモンスター・ホラーの定番ともいえる、モンスターとなった者の哀愁や絶望という点が、今ひとつ描かれてなく、物足りなさは感じた。
思ったよりアクション強め
名優らが共演した事もあり、物語のクオリティは抜群。居るだけで重厚な雰囲気になる位の演者は凄いの一言だ。過去幾度となく描かれている「狼男」は時代とともに若干設定等が新しくなっている事もしばしばあるが、本作は原点に帰るかの様に王道を突き進んでいる。
やはり、過去生きた怪物らには悲しい物語が待っている。自身の身に起きた出来事に愛するものを巻き込まんとする信念や、家族を失った事による怒りや悲しみ等が丁寧に描かれ、胸が熱くなる思いだ。ストーリー展開はテンポ良く進み、意外にもサクッと観れるくらいの内容だった。演者らの顔ぶれを見るとただ事ではない雰囲気であるが、決して難しい事はなく、重厚なゴシックホラーに仕上がっている。またこれも意外だったのだが、アクションや残虐描写が結構全面に押し出される形であった。終盤の一対一の対決には鳥肌がたつ思いであり、興奮する事間違いなしだ。ここまでクオリティの高い作品になってしまうと、次に狼男の作品が製作された際に、期待値が物凄く上がってしまうのではないかと危惧している。
ウルフマン
これが、これぞ
これだけの俳優を揃えているのに
過去、数多く作られてきた狼男の映画(といっても私はそれらを全て見たわけではないですが)。
昔に比べれば映画技術は進歩しているし、主要キャストも好きな人ばかりだし、TVのCMでも期待が持てるし、これはDVDが出たら見よう!と思っていました。
しかし、この作品の狼男は…、なんだか狼とゴリラの中間のような姿。
もう少し狼らしくならなかったのか…。
野獣モンスター、ヒロインの美女、恐怖に怯える村人たち…
ストーリーはまったく王道のパターンで、新しさを感じません。
狼男が走り回って人を惨殺する他には、あまり特徴がなかったと思います。
苦悩する主人公(ローレンス)が迎える結末も、映画としては普通すぎます。
もっと斬新な狼男の映画を期待します。
ジックリ寝かした濃厚なルーのような味わい
まさかまさか
すいません、ラスト
泣いちゃったんですけど(苦笑)
ホラー映画が苦手な私。
時には、その日の夜に
映画のシーンがそのまま
出てきてうなされることもある私。
なんどか震えていました。
なんどか体を斜めにくねらせて
スクリーンから目をそらす準備を万端に整えていました。
だって、
怖いシーン苦手なんですもん。
特に、あの突然、わけもわからぬ物体が
激しい効果音と、ともにスクリーンの脇から
フレームインしてきて人間が襲われるシーンなんて
心臓が口から飛び出すんじゃないかくらいの勢いでバクついて、
「あ~~~、やっぱりみるんじゃなかったぁ~~~」
別の意味で眼を潤ませながら後悔してしまうのです。
今作も何箇所か、そういう場面がありましたが、
なんとか、ラストまで退席することなく見届けることができました。
◇ ◇
冒頭の“まさか”。
まさか、ラブ・ロマンス色が
強い作品だとは想像していなかったのです。
もっと、狼男の残酷さと
その裏に隠れている悲哀が
クローズアップされるのかなと思っていました。
でも、この意外さ、大歓迎です。
そのおかげで、エミリー・ブラントさまを
何回もスクリーンで拝見することができましたから(笑顔)
嫉妬
自制心
女性に対する男心
訴えかけてくるテーマは、この辺りでしょうか。
ベニシオ・デル・トロ
アンソニー・ホプキンス
誰しもが認める名優二人が
親子の葛藤を含めて、ホラーではあるのですが、
人間くささをスクリーン全体を使って表現してくれています。
終盤のクライマックスから
ラストシーンは、まさにその集大成。
CG、音楽、
特殊メイク、アクション、
忘れちゃならない俳優の熱演。
すべての条件が揃っています。
ラストシーンなんて
怖いから体を斜めにして、
でもやっぱり観たいから
スクリーンに顔を向けて
「お願い○○しないでぇ~~~」
両手を顔の前であわせて
スクリーンに向かって、
小さな声をだして拝んでしまいましたからね。
そして、願いが叶うと同時に、
ホロホロと涙が零れ落ちてしまいました。
★彡 ★彡
正直、エミリー・ブラントさまだけを
拝顔できればいいや、くらいのノリで
あまりストーリーには期待をしていなかったのですが、
いやいやどうして、何日も素材を寝かしこんだような
コクとトロミのある、上質で一筋縄ではいかない濃厚な作品に仕上がっていました。
星の数、迷ったのですが、
パンフを買いたいところまでは行きませんでしたので、
限りなく5点満点に近い、4,5点をつけると同時に、
しばらくの間、満月の夜は外を出歩けなくなりそうです(苦笑)
アンソニーって凄いな
チューバッカにしか見えない(笑)
気軽に観ましょう
物語は複雑ではなく気軽に楽しめる。
悪い言い方で、単純で先が読める。
そこらへんの評価は人それぞれですので置いておきましょう。
観てて気になったのが、メイクの事。
ウルフマンとは『人狼』…ですね。
第一印象はゴリラとしか…。
キングコングとハルクが混じった感じに思えた。
街で走ってるシーンは特に…だが迫力があってカッコよく、なかなか興奮できた。
役者の事を言わせてもらうと、主演/製作のベニチオ・デル・トロより注目してしまうのは、やはりアンソニー・ホプキンスだ。
このウルフマンでも圧倒的な存在感で、流石だと感じた。
彼は、2011年公開のマーベル・コミック実写映画『Thor』にて、主人公の父親オーディンを演じるとの事だが、このウルフマンを観てさらに期待できた。
他にも脇を固める役者はいい人揃いで、安心して観れます。
悪いところを挙げさせてもらうならば…残虐シーンは少し幼稚な気がした。
それと、多少時間の経過がおかしかったり、登場人物の行動に疑問を持ったりもした。
全体的には楽しめた。
たまにはこういうオーソドックスさも欲しくなる。
世紀末ロンドンを舞台に名優たちが重厚に演じている。
ただのモンスター映画にしてしまった
秘密の鍵を握っていそうな父を抑えた演技ながら存在感を示すアンソニー・ホプキンス。いかにも変身しそうなベニチオ・デル・トロはナイーヴさと野性味を持つ。徐々に謎の本質に気づき始める紅一点のエミリー・ブラント、そして捜査官のヒューゴ・ウィーヴィング。キャスティングは非の打ちどころがない。
この作品を駄目にしてしまったのは監督のジョー・ジョンストン(「ジュラシック・パークⅢ」)だ。満月の夜ごと、獣に変身する我が身を呪い苦悩する人間ドラマに仕立てるだけの役者が揃っていながら、できあがったのはただのモンスター映画。技術的に可能だからといって、人を裂き、内蔵を散らばすカットの連続は稚拙だ。これでは名作「エイリアン」を駄目シリーズにしてしまった「エイリアン3」と変わらない。人間と獣の狭間で生きなければならない狼男の本質に迫った大人の映画にして欲しかった。役者がもったいなさ過ぎる。
映像はよかったけど
ベネチオ・デル・トロって結構好きな役者です。
なんといっても、「21グラム」はよかった。
ショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、それにデル・トロの3人の役者が
心底、登場人物になりきった・・・あの映画はすごかったね。
そのデル・トロが主役の「ウルフマン」。
たしかに映像はよかった。
中世イギリスのダークな世界、満月の夜のどんよりしたイメージ
はとてもよく表現されていたが・・・。
でも、ストーリーが、特に、その詰めがつまらない。
実に予定調和的なんだ。
第一、なぜ親子の確執が生まれたのかっていうところもない。
ただ、呪われた親子だったのか。
その親子を演じたのがデル・トロとアンソニー・ホプキンズ。
惜しいよね。このふたりなら、もっともっと深堀できたはずなんだけど。
いづれにしても、中途半端な印象はぬぐえなかったな。
残念、Bです。
名優と特殊メイク
久々のホラー、プレビューに結構ドキドキさせられたので 期待して観に行きました。 悪くはなかったけれど、期待したほどではなく…
原作を観ていないので リメイクがどの程度の物かは分かりませんが、ベニチオ・デル・トロ&アンソニー・ホプキンスを揃えたのは 正解だったと思います。 アンソニー父さんは、しゃべるだけで背筋がゾクゾクするのは 『ハンニバル』のイメージが定着しているせいでしょうね。 ベニチオ息子は、顔とて好みではないのですが なぜかカッコよく見える(『チェ』の時もそうだったし)。
エミリー・ブラントが すごくキレイだったのと(エミリーのシーン&ベニチオとの絡みが少なかったのが 残念)、『マトリックス』の エージェント・スミス(今回はインスペクター)が“ちょい嫌われ役”を うまく演じてました。
特殊メイクの良さは、素人目にはよくわかりませんが “変身する場面”は今まで見たことがない感じで 興味深かったです。 でも戦うシーンは… やっぱり着ぐるみっぽかった。。
ドキドキ度で言えば、個人的に 『ヴァンヘルシング』や 『ドラキュラ(キアヌ・リーブス主演)』の方が印象がつよいので 今夜コワい夢を見ることはなさそうです・。☆
かなりグロテスクな場面があるので、苦手な方はご注意を。 あ、あと『ロード・オブ・ザ・リング』の ゴラムもいましたよ、check it out!
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