劇場公開日 2009年6月27日

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「良い映画」ディア・ドクター Macfan0102さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0良い映画

2013年10月4日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

この映画、極めて静かな知性によって描かれているようだ。喧噪のない世界でありながら、それぞれの声が甚く響く。登場人物の背景などに言葉を労する必要はないのであろう。静かな語りのなかに、それぞれの声が聞こえてくる。
笑福亭鶴瓶扮する伊野が投げ捨てた「白衣」は、それまでの「嘘」を意味していたばかりではなく、少しでも生き存えてもらいたいという「希望」でもあった。
看護師の大竹が、薬卸の斎門が、そして鳥飼が望んでいたものは、「希望としての嘘」であった。
そのため、最後のシーンの八千草薫演じる鳥飼の表情は、あらためて「先なき希望」を確認した表情が、そこには見て取れるのだ。
とにかく西川美和監督のこの作品は必見。

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Macfan0102