ミーアキャットのレビュー・感想・評価
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リアル動物ドキュメンタリー。ちっちゃいし弱いから危険な目にあいまく...
リアル動物ドキュメンタリー。ちっちゃいし弱いから危険な目にあいまくる。ミーアキャットの子供コロが家族から離れたくましくなっていくの様子にナレーションをつけた映画。
撮影の苦労が想像される
総合:70点 ストーリー: 65 キャスト:0 演出: 70 ビジュアル: 90 音楽: 75 相変わらず素晴らしい映像である。よくぞここまで撮影できたものだといつも感心させられる。美しい映像もあれば巣穴の中の映像もあり決定的な場面の映像もある。これらの撮影には相当な努力と忍耐力が必要だったのは想像に難くない。 ドキュメンタリー調だがおそらく物語は真実ではなくて、いくつもの映像を切った貼ったで繋ぎ合せて人間によって作られたものだろう。例えば公式ホームページには鷲がミーアキャットを偶然運んでくる場面の撮影に成功したと書いてあり、映画の中のように主人公コロの兄が食べられたわけではなさそうだ。子供のコロも本当は若いうちに死んじゃっていて、他のミーアキャットに入れ替わっているのかもしれない。放浪の末にやっと家族に会えて合流出来そうなのにそこにライオンが現れるなんてのは、人間による物語を盛り上げるための演出だろう。 だけど野生のミーアキャットの群れが現実に経験するようなことを物語に取り込んでいるのであろうし、少なくとも映像は野生のものであるわけで、フィクションであってもノンフィクションに近いものとして動物好きには楽しめる。
けものを観て人をおもふ・・・
個人的にこの手の動物を主体とするドキュメント映画は 観ない事にしています、途中で飽きるのが理由。 なんとも当り前の事を膨大な時間をかけたフィルムを これでもかと魅せられて、最初は感動するのだが 最後の方ではテーマが段々解らなくなってしまうのです。 でもね、この映画は単純にミーアキャット(KATで猫ではない) の家族が主人公で何とも人っぽくって(人を喰ってる) 愛着が湧いたし、シンプルなストーリーこそテーマがわかる。 しかも三谷さんの吹き替えがあったので・・結果、大失敗ですが(笑) なんかユーモラスなイメージを出したくて彼にしたのだろうが 元はポール・ニューマンだぜぇ。 あの渋い声とイメージが壮大な画を際立たせたと思うのですが ※洋画版=オリジナルは観てません、あくまでも想像です。 シンプルに過酷な環境や、その行動をを感情を持って解説する、 こんな難しい役を脚本家、監督にやらせちゃいかんよ。 もっと、ベテランの大御所いたでしょうに。 残念です。 でもね、小さな娘さんとパパが観るには持ってこいの1作です。 パパさん、ぜひ観てみてくださいね。
過酷な土地で生きる習性。
昨年訪れた動物公園で、このミーアキャットを初めて見た。 …か、カワイイ!! ちょうど餌やりタイムで、飼育係のお兄さんがやや珍しい 彼らの生態について、いろいろ説明してくれていた。 コロコロ回す(今回の主役名もコロ^^;)餌台を上手に回転させ、 皆が餌に群がる中、ただ一頭だけがジ~っとこちらを見ている。 その時は、こいつ♪目立ちたがり屋!なんて思っていたのだが、 あとで調べたら、なんと彼は父親で、見張りの最中だったのだ。 今作を観て、彼らの生態がもっと身近に分かるようになった。 そうか、餌を獲るにも命がけの、大変な生活だったんだ…と。 いきなり二本足で立つから?というわけではないが^^; 彼らの生態を見れば見るほど、人間っぽい部分が多くて面白い。 大家族で暮らし、親・兄弟・親戚が一丸となって家族を支える。 子供が生まれれば皆で世話をし、餌捕りから危険回避までを 徹底的に教え込む。だが、それを会得する前に死んでしまう 確率も高いようだ。彼らは成長してもたった30センチしかない。 カラハリ砂漠で、数々の敵から身を守るには、群れて生きるしか 方法がないのだ。…さすがBBC!(爆)という映像が続く。 生まれたばかりのコロ(なぜこの名前なんだろ)の危なっかしい 行動が巻き起こす危険の数々、、よくぞ撮った!(そこがBBC) 映像の緊迫感はもの凄く、いつ食われちまうんじゃないかと… ハラハラしながら観るものの、結局のところはそういう場面が だいたいを占めており、ただ可愛い~♪という物語を期待すると まるで違うものを観ることになる。子供達も、シ~ンと観ていた。 生存競争は彼らだけのものではないが(そこもちゃんと描かれる) 皇帝ペンギンといい^^;どうしてそんな過酷な土地で生きようと するのか、いくら習性とはいえ…なんとかならないかとも思える。 でもそんな動物たちは、思うより冷静で勇敢だ。 危機回避の術を独りでもやってのける。そうしなければ死ぬだけ。 コロが危険を脱し、家族のもとへ帰るまで、母親になった気分で ハラハラしてしまった。なんかそんな無鉄砲さも^^;人間みたいだ。 これ、P・ニューマンの解説でぜひ観たかった。心残りだ…。 (母親が子供を守る姿勢、抱き寄せる仕草、そっくりでビックリ!)
動物ドキュメントを初めてみたが
正直、動物のドキュメントものは初めてでつまらないかな?と思っていたが、メリハリがあり、みていてとてもよかった。最初はミーアキャットがかわいいとは思えなかったがだんだんかわいく思えてきた
日本語吹き替え版はちょっとね
マンマ・ミーア」の予告編のあとに しりとりのように「ミーアキャット」の本編上映・・ この二つの「ミーア」に関連はあるのだろうか?? などと、どうでもいいことが気になって・・・ 関係ないですよねっ。 ついでに言うとキャットじゃなくて、カット(KAT)だし。 ネコじゃないし。 野生の動物の親子に思い入れたっぷりのナレーションをいれて うるるん・・・とさせるドラマは数多くあれど、 ビジュアル的には、「しょせんケモノ」なんだけど、 このミーアキャットの家族、ものすごく人間っぽいです。 耳が小さく、ツルンとした顔をしていて、 二本足ですくっと立ち上がる様子は、未来人のようにもみえます。 擬人化、ということでは、申し分ないキャスティングです! 正面からみると人間みたいなのに、 横をむくと鼻が前につきだし、 しっぽを高く上げて四ツ足で走るときとの ギャップがまたまたすばらしい・・・ 好奇心旺盛のちびっこコロが生まれてから 一人前になるまでの成長物語なんですけど、 彼を危険から守り、生きるための術を教えるのが 1歳年上の「兄さん」というのがいいな。 子どもが使命感を感じて健気にガンバル・・・ というのに私はめっぽう弱いので、 もう最初から胸がキュンとしてしまいました。 でも良く考えたら、1歳年上、というのは 人間だったら「年子」だけど、 ミーアキャットだったら、10歳以上違ってるんですよね。 まあ、師範代、というか、部屋住みの親方みたいなもんです。 それ以前にあの「個体」はホントにコロの兄さんなんだろうか? あんなに世話好きな兄さんがいるんだろうか?? もう気になりだしたら止まらないです。 そもそも大好きな三谷幸喜さんのナレーションだったので、 最初から信用して聞いていたんですが、 ポール・ニューマンのナレーションを(多分)忠実に翻訳しただけで、 三谷さんのキャラクターはまったく無視の文章と間合いが 「それはないよね」という感じ。 「危機」とか「過酷な」とか、滑舌を試してるとしか思えない 単語の連続で、ものすごく緊張して噛まないように読んでる 三谷さんが痛々しい・・・・ 彼に面白いことを書いたりしゃべったりするのを封印してしまった この企画×です。 ストーリーは見てりゃだいたいわかるんだから、 台本関係なしに、三谷さんが好きに台詞をいれちゃう。 それも2パターン以上。 これ、良くないですか? DVDの特典映像にしてくれたら、 絶対に買うと思います。 ケープコブラとの奇妙な戦いとか、ミーアキャットのご馳走が さそりとかゲジゲジとか芋虫みたいな気持ち悪い虫ばかりだったり、とか つっこみどころ満載なのに、見えるまんまのナレーションでした。 三谷さんももっと面白いこといいたくて、うずうずしてたんじゃないかな? 内容としては、テレビの特番レベルなのですが、 カラハリ砂漠の映像は、美しい写真集を開いているようで、 静止画と思ったら、実は動画だったり、 自然のうつろいをギュッと凝縮していて、 温暖化に警鐘をならしつつも、 美しい大自然を満喫できました。 ただ、大きな動物との絡みのシーンは、 編集があまりにあざとくて、 (野生の動物に演技指導はできないから しょうがないですが)何回かドン引きしちゃいました。 無事に生まれて当たり前、 無事に育って当たり前、 病気になってもたいていは治るし、 ちょっとしくじっても、命まではとられないし、 「生きてて当たり前」のぬるま湯生活にひたっている 私らには、ミーアキャットの家族には 教訓もたくさんもらいました。 小中学生にはぜひぜひ見せたいです。 「カラハリの夕日を見られるのは きょう一日を生き、勝利した者だけ」 もっと、一日一日生きている幸せを 感謝しなければと思いました。 人間とは無縁(のようにみえる)広大な南アフリカの自然の 映像に、きもちよく余韻に浸っていたら・・・ キマグレンの「サヨナラの朝」がおちゃらけたテンポではじまり、 ひっくり返りそうになりました。 キマグレンも好きだし、この曲も良いと思うんですが、 このタイミングの悪さは何? 日本語版制作スタッフ、なんとかしてほしいです。 字幕版は上映していなかったので、 私に選択の自由はなかったのですが、 日本語吹き替え版ははっきりいって失敗だったんじゃなかったかな? 三谷幸喜氏もキマグレンも好きなだけに残念です。
意外とハラハラドキドキする拾い物の1本
ミーアキャットとの距離を縮めるために、最初の3ヶ月はカメラを一切回さず、彼らがカメラやスタッフを警戒しなくなってから、さらに4ヶ月の期間を敢行したというだけあって、本作には「これ、どうやって撮ったの?」と驚くこと必至のアフリカ・カラハリ砂漠の映像や、自然の脅威が収められている。まずはそれだけでも楽しめると思う。 で、ここからは評価の分かれるところだと思うけど、おそらく膨大な量のフィルムを回したのだろうけど、それらの素材を編集して、あるミーアキャットの家族の姿を追った物語仕立てになっているので、純粋なドキュメンタリーが好きな人は、拒否反応を示してしまうかもしれない。 ただ、ミーアキャットは、思わず顔がほころんだほど可愛かったし、とても人間に似ていて驚いた。だから観る価値のある作品だと思います。なお、観るなら、ぜひポール・ニューマンのナレーションが聞ける字幕版で観ることをオススメします!
生命ってすごいね。しっかりしようよ、人間。
生命とか絆とか、人間と人間社会ゆえのルールによって 私たちがいつの間にか蔑ろにしたり、直接触れることを 避けている大切なことを考えさせてくれるような気がしました。 アフリカの砂漠に住むあんなに小っちゃな動物でさえ、 家族を想い、肩を寄せ合い、力を合わせて生きてるのに、 人間は・・・情けないですね。 厳しい大自然の中で生きる彼らの姿を見て、思わず 微笑んだり、涙したり。とっても素直な気持ちで彼らの 生命そのものの様に感銘を受けて映画館を後にしました。 他の方のレビューにもあるとおり、十分大人向けの 素晴らしい映画だと思います。というか、むしろ大人こそ 観るべきではないでしょうか。
これは、立派な大人向けの作品である
カラハリの砂漠にミーアキャットの家族は住んでいる。 体長30cmほどのカワウソに狐の毛をつけたような小動物。 生後三週間して住みかの穴蔵から地表に初めて出る。 彼等の多くは、大人になる前にワシやヘビ、 その他様々な敵のエジキになるか、餓死してしまう。 コロの生後から大人になるまで、 といっても半年にもならない期間の出来事を巧みに描いていた。 狩りに出て兄から餌のサソリの捕り方の OJTをうけたり、 最大の天敵であるワシの見張り方を自己学習したり、 蛇との戦いの仕方、 テリトリーの守り方を命を賭けて学んでいく。 しかし、 テリトリー争いでコロは家族からハグレ、 一匹で生活する羽目に。 この状態が続くことは死を意味する。 彼等は家族一緒に助けあって生きている動物で、 一匹では敵から身を守れないから。 ようやく家族の元へ辿りつけたと思った瞬間 さいごの危機がやって来る。 この作品馬鹿に出来ない傑作である。 この作品の蔭で何匹のコロが犠牲になったのだろうか。
子供だったコロが、兄の死後、立派に兄の代わりに弟たちを導くところまで成長するところまでを描いた作品でした。コロ頑張ったねと拍手したくなりますよ。
後ろ足2本と尾で直立する姿が人に似て、瞳もつぶらで、もうなんて愛らしいミーアキャットのドキュメンタリーんなんでしょう。 『皇帝ペンギン』『アース』の製作陣が制作しただけに、7ヶ月に及ぶ膨大な映像を丹念に編集して、ドキュメンタリーを超えたドラマ性のある感動作品に仕上がっていました。 アフリカ南部に広がるカラハリ砂漠。ここが舞台。スタッフは、ミーアキャットと数多くの野生動物が触れあう場所として、ここを選んだそうです。でもそこは地球上で最も厳しい環境のひとつ、苛酷な生存闘争が繰り広げられる灼熱の大地。過酷な状況で、小さなミーアキャットの一家が必死に生きていました。 主人公となるコロは、まだ生まれて3週間目。ずっと真っ暗な穴の中にいたのです。とても小さく頼りなさそう。 生まれて初めて地上に出るときの太陽の眩しさに、コロはびっくり!そして初めて家族のみんなに会ったのです。 ミーアキャットは、数十匹の大家族で群れをなしています。家族は子供達を教育し、危険から守り導くのです。人間以外に、子供を教育する習性があるのは、ミーアキャットだけだそうです。 コロの教育係は、一歳上のお兄さん。好物のサソリの捕まえ方から危険の察知の仕方まで何でも手取り足取り教えてくれます。 兄の心配をよそに、コロは勇気があり、好奇心が強く個性的でした。ついつい家族と遠く離れたところまで行ってしまうことも。集団で暮らすミーアキャットにとって、群れから離れることは死を意味します。 巨大なキリンと遭遇するコロ。大きさの違いがよく映像として表現されていました。ズシンと何度も踏みつぶされそうになります。 迷ったコロが助けを呼ぶと、兄はたとえ他の子たちを置き去りにしても、本能的に飛んできてコロを助けてくれたのです。その兄弟愛の強さは、微笑ましい限りです。 でもある日コロは夢中になってエサをほうばっているうち、ワシに狙われていることに気がつきませんでした。突然見張りをしていた兄さんは、それに気づき自ら走って、コロの身代わりにさらわれてしまったのです。頼もしい兄がいなくなる、コロには辛い出来事でした。その後の落ち込むコロの姿が印象的でした。 待望の嵐が到来し、雨が降ると羽アリが発生。飢えたコロは食べ放題のご馳走に夢中になって駆けずり回りました。でも気づくと、別なミーアキャットの群れの中に包囲されていたのです。群れが違うと、リンチにあってしまいます。 唯一、逃げ道となりそうな方向には、ライオンの群れが。兄を亡くすことで自立心が出てきたコロは、兄の教えを屈指して、無事家族の元に帰れるのでしょうか?ライオンとコロのニアミスシーンが見所です。 子供だったコロが、兄の死後、立派に兄の代わりに弟たちを導くところまで成長するところまでを描いた作品でした。コロ頑張ったねと拍手したくなりましたね。 地表温度が70度にもなる灼熱の太陽の下、暑さになれているはずのコロの家族たちでも、余りの暑さに立ったままうずくまるように足から崩れるところが、何とも可笑しかったです。 また、コブラがコロの住処の穴蔵の中まで襲ってくるところがあったのです。しかしコロの一家は決して逃げません。実はミーアキャットはマングースの仲間なので、どんな凶暴なヘビにも立ち向かうのです。そして囲まれたヘビはたいてい退散するそうです。対決シーンは、迫力ありましたね。 本作では、世界最高のスタッフが画期的な撮影技術を駆使して創り上げています。特に夜間撮影で、スポットライトを当てずにミーアキャットの自然な振る舞いをリアルに撮影した遠赤外線システムはすごいです。小型化した遠赤外線カメラは巣穴の中が、コロの一家がスヤスヤとおねむになっているところまで、映し出していました。 また本作の撮影には、もの凄い忍耐力と運必要だったようです。 最強の天敵ゴマバラワシの巣は250平方kmにたったひとつしかなく、3年ごとに1羽しかヒナ鳥を生まないのです。スタッフは数週間、1日14 時間、巣を観察して過ごしたそうです。親鳥がミーアキャットをくわえて巣に帰るシーンを収録できたのは、奇跡としていえないくらいラッキーなことだったのです。 ライオンとのエキサイティングな2ショットシーンも、これまでの動物ドキュメンタリーでは撮れていなかったシーンなんだそうです。 ミーアキャットの肩越しにライオンを見るローアングルのショットでは、二匹の大きさの違いとコロの感じる恐怖感がとてもリアルに表現されていました。 最後に、『皇帝ペンギン』では、ナレーションの軽薄さが気になりました。本作では、ナレーターは先日惜しまれて世を去った名優ポール・ニューマンが務めています。格威厳と優しさに満ちた語り口が厳しい自然に囲まれているこのドラマの語り口に、よくマッチしていました。
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