劇場公開日 2008年9月6日

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「人は物語を必要としている」落下の王国 タランティン・クエンティーノさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0人は物語を必要としている

2020年12月13日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

人は物語がなければ生きていくことが出来ない。
だからこの世界には物語が溢れている。
小説や映画といういかにも物語らしい物語は当然として、他にも国家という物語、宗教という物語、哲学という物語…もちろん日々の個人的でひっそりとした物語もある。
都合の良い虚構をこしらえて、それを支えにすることでなんとか生きていくことが出来る。
そういう意味では、物語は人間の弱さの象徴でもあり、人間の強さの象徴でもある。

この映画の中では、少女の頭の中に誕生した「世界で最も美しい虚構」が、2人の人間を救った。
あくまで映画なのでもちろんこれ自体が虚構なのだが、おそらく、この虚構がもっと多くの人を救っているはずだ。

タランティン・クエンティーノ