劇場公開日 2008年10月18日

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「グルグル アイ」イーグル・アイ SAOSHIーTONYさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0グルグル アイ

2011年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

ひどいとは聞いていましたが、まさかここまでとは思いませんでした。
エンドロールが流れた瞬間映画が終わったという事に感謝し、劇場から泣きながら撤退しました。

印刷会社に勤める主人公のジェリーのもとに突然双子のお兄さん(もしくは弟)が死んだという知らせが届きます。
その後彼の銀行口座の預金残高が75万ドルに膨れ上がり、アパートに大量の武器が送りつけられてきたと思ったら彼の携帯に女性の声で「あなたは始動したわ」とかわけのわからないことを言われてしまいます。
その一方でもう一人の主人公・レイチェルの携帯のもとに同じ女性の声で「指示に従わないと息子の命はない」と言われ計画に巻き込まれていきます。二人は謎の声の言うとおりにしなければなりません。

この映画には注目ポイントはありません。
まあ、あるとすれば、シャイア ラブーフとミシェル モナハンの演技が上手かったということくらいでしょうか?

もうはじめから疑問だらけでした。
そもそもジェリーがFBIに身柄を確保された後になぜあの建物から逃げてしまったのでしょうか?そして、なぜ彼はFBIと協力しょうとしなかったのでしょうか?何も悪い事をしていないのならそうするのがベストと考えるべきではないしょうか?(私が推測するに答えはジェリーがFBIのトム(ビリー ボブ ソーントン)に追いかかられていたからではないでしょうか・・・(なんちゃって))

それから、おかしいのはこの犯人。人の携帯や街のいたるところにある監視カメラに自由にアクセスできるというのはまだありえると思いますが、どうやってクレーン車を操ったり、電気屋さんに普通に展示されているテレビにアクセスすることができたのでしょうか?まったくわかりません。そして何よりも疑問に感じたのはどうしてあんなふうに送電線を使ってあの男性を殺害できたのでしょうか?

この映画の最大の欠点はこうした“どうやって”とか“どうして”が解決されないままどんどん物語が進んでしまう事です。「スピード」のデニス ホッパーといい「24」シーズンⅠの前半に登場するハゲチャビンといいどのような手段を使って状況を把握していたのかを映画(もしくはドラマ)を観ている側がきちんと知ることができたのですが、本作ではそういった部分がまったく触れられていないためストレスが溜まっていき、それがフラストレーションへと変わってゆくのであります。

それから、アクションシーンも本当に観にくかったです。クラッシュシーン一つをとってもあまりにもいろんなアングルから撮影しているため本当にイライラしました。どうにかしてカメラを固定することはできなかったのでしょうか?

この映画は「ジャンパー」や「紀元前一万年」そして、忘れてはならない「スシ王子」程ではありませんが、私が今年観た作品の中ではワースト5に入る作品です。はっきり言ってオススメできません。

SAOSHIーTONY