後悔なんてしないのレビュー・感想・評価
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愛することの痛みを描いた、正統なメロドラマ
俳優キム・ナムギルの出演作品の中で、個人的には一番好きかも。いわゆるBLと呼ばれるジャンル。最初は自分もその枠を期待して見始めたけど、何度も繰り返し観て、監督や俳優陣のインタビューを読むうちに、これは"正統なメロドラマ"なのだと気づかされた。「男性同士の恋愛」という先入観でしか見られなかった自分の浅はかさを恥ずかしく思う。この作品が韓国映画史に深く刻まれる稀有な一本であることは間違いない。でも、それを語るには私の知識が足りなすぎる。ただ、確かに言えることは、本格的に演技活動を始めたばかりの二十代半ばのナムギルが、同性愛への理解や役者としての挑戦、そして自分の境遇と真摯に向き合い、もがきながら挑んだ意味深い作品のひとつだと思う。その激しい青春の時間が、この作品の中にいまも鮮やかに封じ込められている。
もう少し捻りが欲しい
主人公スミンはホモセクシャル。
ゲイのカップルの映画ですが、正直、これゲイの話やから最後まで観れたみたいなもんで(社会的なメッセージあるかな、、、とか、なるほどなぁって思わせるような展開を期待したから)ただのヘテロセクシャルのカップルの話だったら、正直面白くなかっただろうなと思う。
儒教の国、韓国で、自分自身がゲイであることを初めてカミングアウトした監督の作品ということもあって興味が湧いたけれど、お話としては至ってシンプル。
ただいつもゲイを題材にした映画を見て思うのは、精神的な面よりも、肉体的な繋がりのほうが強く見える。
まぁ、スミンが男娼として働いていたバーにくるお客さん然り、スミンとジェミンのイチャコラシーン然り。
見せ場ではあるとは思うが、ストーリーのスパイスにはなるけれど物語に深みはでない。
韓国映画は血の気が多いイメージもあるし、バイオレンスシーンの描写も邦画に比べるとエグっと思っているが、まさか生きたまま生き埋めにすると考えるとは。
男女のもつれはよくあるが、カップルのイザコザの結末としてはやややり過ぎ感が拭えない。
結局思いとどまるけど、ラストシーンは事故、アーンド、ここでもやっぱり最後は下半身のボディタッチ。
ナンダコレ??? 監督の意図とメッセージが届きません。読み取れない、、、
とにかく見たは見たけど、わざわざ人に勧めようとは思わなかったです。
しっかりとしたラブストーリー
Amazon Primeで鑑賞。ジャケ写から楽しいBL系なイメージをしますが、そんな期待を裏切られる社会派恋愛ドラマです。
怒りにも幸せにも真っ直ぐなスミンと、その立場から振り切れないジェミン。どちらも好きだからこそ、もどかしさが切なく、そしてボタンの掛け違いが悲劇をうむ。
同性愛が今ほど社会的な認知がされていない当日の韓国では比較的挑戦的な作品ではなかったのでしょうか。都会と田舎、金持ちと貧乏、教育を受けたものとそうでないものという、ラブストーリーには定番となる悩ましき差を、同性愛であろうが乗り越えようとするという意味では、定番のラブストーリーなんだと思います。
あの展開でクスっと笑わせてくれる終わり方は秀逸。
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