劇場公開日 2010年1月23日

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「イ・ジェハン監督から中山美穂さんへのLove letter」サヨナライツカ septakaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5イ・ジェハン監督から中山美穂さんへのLove letter

2010年1月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

2002年11月
中山美穂、大沢たかお。
監督、行定勲で映画化発表されるも
中山美穂・辻仁成の結婚もあり頓挫。

今回、それから約10年ぶりに
『私の頭の中の消しゴム』(04)
イ・ジェハン監督の手によって完成の陽の目をみました。

原作は随分前に既読済み。
鑑賞前は記憶になく、鑑賞後に
読後にすぐ浮かんだ感想を思い出しました。

“こんな男女像を書いてるから南果歩さん(現渡辺謙夫人)と離婚しちゃうんだよ”

と、少し話がそれましたが、
今作鑑賞前にDVDで『私の頭の中の消しゴム』確認&号泣。

どんな作品を作る監督さんか確かめておきました。

劇場は、10代後半から20代前半のカップルを中心に
大きい劇場があてがわれ半分ほどの入り。静かに上映開始を待ちました。

☆彡     ☆彡

これ韓国映画だよなぁ
私は好きだけど邦画を期待した人
怒っちゃう人いるだろうなぁ・・・
監督、絶対中山美穂さん世代だよね
『今度は愛妻家』(現在公開中)の
行定監督から薬師丸ひろ子さんへ抱いた
ファン心とリスペクトと似たものがあったんじゃないかなぁ

感涙でにじむエンドロールをみながら、
ED中島美嘉さんの歌詞・曲のよさに、
感動を倍増させながら、次から次へと
感想が湯水のように湧いて来て大変でした。

オープニング、意外なところで鳥肌立てていました。
配給会社のタイトルコールに“CJ Entertainment”のロゴ。
韓国映画好きの私にとって、シネマート六本木以外の映画館、しかも近場の
シネコンでこのタイトルロゴを見る。それだけで感慨深いものがありました。

◇   ◇

では、感想を順番に整理します。

①韓国映画だよなぁ
 終盤のストーリーの進行速度。
 使う音楽のレパートリー。終わりそうで
 なかなか終わらず、サプライズの感動を用意する技法。

 今作も、これがあてはまります。
 わたし、ピアノが中心だったのに、
 クライマックスでいきなり、それ以外の
 楽器に変わり、ボリュームも大きくなる
 独特の技法に、一気に落涙してしまいました。

 でも、困ったのもふたつ。あれっ?がひとつ
 1)空港で、中山さん、西島さんを撮るシーン。
   レールの上を動かすカメラのスピードが速すぎて、
   車酔いしたような感じで気持ち悪くなりかけました。
 2)編集、一箇所。失敗したのかな?
   シーン中途半端にブツッと切れて、場面展開しています
 3)25年前の東京の街並みを映す場面。
   25年前の東京には、恐らくまだないはずのものが映りこんでます

 なんて、細かいこと書きましたが、超感動しました。
 ただ『私の頭の中の消しゴム』のファミリーマートサプライズよりは弱かったですが(苦笑)

②イ・ジェハン監督、絶対中山美穂さん世代だよね
 現在、39歳。私の年齢を考えても、ビンゴの年齢でしょう。

 『Love letter』岩井俊二監督。中山美穂主演。
 この作品、韓国で公開され、撮影地の小樽に韓国人観光客が
 殺到するほどの大ブームを巻き起こしました。韓国で公開された
 中山美穂さんの作品は、これ1作だけなのですが、日本だけでなく
 韓国でも彼女の作品を、待ちわびている映画ファンは相当数にのぼるでしょう。

 『ソフィーの復讐』(現在公開中)
 同じく“CJ Entertainment”が配給している中国・韓国合作映画ですが、
 こちら、中国・韓国、双方のマーケットを意識するあまり、どっちつかずになっているんです。

 しかし、今作、中山美穂さんのキャスティングが決まった時点で、
 韓国人スターが出演していなくても、かなりの数の動員が見込めます。
 だから、①の話ではありませんが、あまり日本を意識せず韓国テイストを出したのでしょう。

 話が、それましたが、今作、冒頭、扉を開けて
 バーに入ってくるシーンから、中山美穂さん、メチャクチャ綺麗に映されているんです。
 自然採光なのか、照明なのかはわかりませんが、まるで後光がさしているかのようです。

 他にも、綺麗だけでなく、かわいさ、妖艶さ。
 これまでにない姿が、リスペクトしてないと、
 ここまでえ綺麗に撮れないだろうと思えるほど、芸術的に撮られています。

 イ・ジェハン監督
 『Love letter』セリフを諳んじられるくらい
 何度も繰り返し鑑賞。中山美穂さん大好きだったそうです。
 まぁ、そうじゃなきゃ、あそこまで綺麗には撮れませんよね。

 どうせなら、薬師丸ひろ子さんみたいに、コンサートもしてもらいたかったです(苦笑)

☆彡     ☆彡

『外事警察』で初めて見せてくれた
Sっ気のある石田ゆり子さんを再び味わえます。

『愛のむきだし』でキネマ旬報新人賞を受賞した
AAAの西島くんも、少しだけ出てきます。思わず身を乗り出してしまいました(苦笑)

6年前上映したら、もっとヒットしたんじゃないかな
ソン・イェジン、チョン・ウソン、ペアヴァージョンも観たいな

そんな思いも頭をよぎりました。
ストーリーには賛否両論分かれそうですが、
私は、豊と沓子の思いに心が震えましたので★★★★☆をつけさせていただきます(笑顔)

septaka