レイン・フォール 雨の牙のレビュー・感想・評価
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この映画のセールスポイントは?
「逃げる二人に、東京が牙をむく」 そんな,威勢の良いキャッチコピーに誘われて、 観に行ってしまいました。 日系アメリカ人のジョン・レインは元秘密工作員、今は暗殺者。 日本の高級官僚川村を殺害する依頼を受けて東京へ潜入する。 依頼人から受けた仕事を粛々こなしていると、何か違和感を感じ いつのまにか追われる身になってしまう。 それは殺害された川村が持っていたはずの メモリー・ステックが見当たらないせい。 それをもっていると疑われる川村の娘と一緒に、 東京の街を逃げ回る。 追い廻しているのは、CIAと日本ヤクザだ。 メモリーステックに一体何が隠されているのか? それを手に入れたレインは、反撃に出る。 こんなストーリーなのだろうか、 観ていて良くわからなかったが、 ストーリー以上にこの映画の魅力がもっとわからなかった。 そもそもこの映画の売りは一体なんだったのか? 原作のストーリーが良く、ストーリー本位の映画にしたかったのか? それとも、ハードボイルド系のアクション重視の作品にしたかったのか? はたまた、椎名桔平&長谷川京子の魅力で魅了しようとしたのか? 少なくともアクションを充実したかったのならば、 配役はもっと違う人になっていたはず、真田広之とか。 椎名桔平&長谷川京子の魅力で何かとしようとしたならば いまどき、まったく濡れ場の無い夜はナンセンスだろう。 (期待したわけでは、ないですけど。。) とすれば、この映画のセールスポイントは、 メモリーステックが持つ衝撃度なのだろうと思うのですが、 なんとも平凡で、他愛も無い衝撃なのです。 ゲイリー・オールドマンも やたらわめき散らしているだけにしか見えなかったし ほんと、この映画の良さが理解できませんでした。 これって、私の感受性の問題?
んっ~!!
主人公のスンゲェ~生き方!!況してや舞台が日本!!ありえね~!!街の中は監視カメラだらけ!!だが、椎名桔平の演技は良い。影を持ちながら愛を持つ。それを言葉に出さず醸し出す演技これは椎名桔平ならでは!!!ヒロインに長谷川京子と言うのが残念。彼女の演技を見ていると中学生の学芸会を思い出す。それともう一言言わせて頂ければゲーリーオールドマンの最後が呆気なさすぎ!!!何も考えずに観るぶんには良いかも。
珍品
一向に盛り上がらない凡庸な脚本、テンポの悪い演出、そして椎名桔平(ボソボソとしか喋らないので、セリフが聞き取りづらい)と長谷川京子(話すと映画が止まるw)の退屈な演技・・・映像こそ凝っているけど、とにかく「何をどうしたらこうなっちゃうんだろう?」というレベルのつまらない作品。観ていて、何度睡魔に襲われたことか。。
そもそも椎名は日系アメリカ人にはとても見えないし、高級官僚が危険を顧みずに職場から盗み出すデータは、ソニーグループに配慮してかメモリースティックだったりする(苦笑)。ほかにも椎名と長谷川が会話している背後でデカデカと映るプロミスの看板とか、椎名と長谷川が身を隠すアパートの明治時代みたいな調度品や、同じく身を隠した旅館で、布団を並べて寝ながら子ども時代の思い出を語り合うへんてこなシーンとか、ポカーンとしてしまうシーンが満載。
まあ、上で述べたのはあら探しだと言われればそれまでだけど、何より致命的なのは、椎名演じるジョン・レインが、優秀な暗殺者にはとても見えないこと。中でも逃避行中に長谷川京子に対して説教するシーンは爆笑もの。なお、いい点を挙げておくとゲイリー・オールドマンの演技。彼だけ突出してます。でも、無駄遣いです。
なんでそうなるの?
キャスティングはいいと思うんですよ、黒幕にゲイリー使ってると事か...
あとは皆さん英語の発音が素晴らしい。。。
でもあとはいいとこなしです。
驚きもないし、話の筋は読めちゃうし、椎名桔平と、長谷川京子の絡み方も
「なんじゃこりゃ?」って感じで。。
がっくり、、、、、。
ちょっと残念な無国籍映画。
アメリカ人小説家のベストセラーを、オーストラリア人が監督し、日本人俳優とアメリカ人俳優が出演して、日本を舞台に撮影した作品。日本映画でもなく、かと言ってハリウッド映画でもない不思議な雰囲気の映画です。はっきりと日本を舞台にしているのですが、無国籍映画といっても、過言ではないかもしれません。 その“無国籍映画”となった事が、この映画の焦点がボケて、ちょっとわかり難くなった遠因かも知れません。雰囲気として、原作が面白そうなのは判るのですが、それを映像化したこの作品は、脚本が問題なのか、演出が問題なのか、ちょっと退屈です。(始まって、10分くらいで出て行ってしまったカップルがいました。)折角、いい原作なのに、勿体無いです。 CIA局長ウィリアム・ホルツァー役のゲイリー・オールドマンですが、キレてますねぇ。キレまくっています。あのキレ具合が良いんでしょうね。 他方、日本の俳優陣。椎名桔平も長谷川京子も、ちょっとイマイチ。主人公のはずなのに、椎名桔平に存在感を感じないんですよね。きちんと演技しているんですが、残念。でも、長谷川京子の方がイマイチ感が強いです。やっぱり彼女の演技力を求めてはいけないんですね。 この手の映画の場合、本当は柄本明の様な脇役陣が存在感を示したりするんですが、あまり上手くシナリオに盛り込めなかったのか、その存在感を十分示す事が出来ませんでした。強いて言えば、良かったのはCIA局員優子を演じた清水美沙が、ゲイリー・オールドマンとやり合ったと言う所くらいですかね。それ以外は、あまり特筆するところはありません。 ここからは、ちょっとネタバレ。殆ど最後の、ニューヨークでのレインとみどりの再会(?)シーンですが、ああ言う演出でよかったんですかね? あのままレインが素直に姿を消していたほうが良かったのでは? それと、結局、USBメモリの中には何が入っていたんでしょうか? あれだけ騒いでおきながら(って言うか、それがこの事件の発端ですが)、何も明らかにされませんでした。 とか酷評していますが、駄作と言うところまでの低評価でもありません。レインが、この“仕事”に雇われた経緯とか、面白そうな要素は十分に入っています。元々小説ですからね。小説だったら、非常に面白い件になるところですが、映画だと時間に制限があるので、描ききれなかったですね。そう言う、ちょっと判りにくい、無国籍映画と言うことで良いと思います。
ストーリーがチョット込み入ってすぎて、分かりづらい。椎名とゲイリーとの10分にわたる直接対決のシーンは見応えあり
東京を舞台にしたアクション・サスペンス。登場人物の大半は、日本人だし、ロケ地もほとんど国内。しかし、映像は徹頭徹尾ハリウッド映画のそれであり、東京の風景が、全く違った景色に見えました。ファインダーから見つめる景色のアングルとか感覚が、われわれ日本人が見ているものとは全然違うのです。ちなみに撮影は『M:I-2』を撮ったジャック・ワーレムハイム。 そして、とにかく渋い!ハードボイルドの王道をいっているかのような影と闇を活かした映像。それは主人公の暗殺者レインが潜む街を暗示させるのに充分でした。 風景ばかりではありません。設定も変わっています。 レインを追うのは警察でなくて、CIAアジア支局なのです。そして『24』のような情報戦が展開するということも日本映画にはないところ。都会に設置された監視カメラを操って、CIAはどこまでもレインを追いかけます。 そして主演のレインを演じる椎名桔平も、大変身。テレビ朝日の土曜サスペンス劇場で見せる刑事役とは顔つきが違います。カーチェイスなど大掛かりなアクションはないものの、特殊部隊出身という設定もあり、接近戦のアクションでは素早い動きを見せていました。 芝居とは言え、接近戦では怪我がつきもの。そのため撮影に入るかなり前から、特別なトレーニングメニューをこなしていたそうです。 でもこの役は、松田龍平にやってほしかったなと思います。 椎名桔平は、本作の撮影と『余命』の撮影時期が重なっていたそうで、役の切り替えが大変だったことでしょう。 椎名が尊敬する俳優ゲイリー・オールドマンとの10分にわたる直接対決のシーンは見応えありました。椎名の提案で大俳優をぶん殴るシーンも遠慮せず演じています。 撮影方法で大きく違うことは日本のドラマと違って、細かいカットがないこと。本作では2カメで回しっぱなしなんだそうです。やり直しなしでも良いほうのカメラの画を使えばいいと、細かいことは流してしまうのです。その結果、演じている俳優のエモーションが活きてきます。役者が思うままに演技した画を撮って、それを後でうまいところを拾うという面白いやり方ですよね。その分情感が出ていたと思います。椎名もこれには感動していたようです。 但しストーリーがチョット込み入ってすぎて、分かりづらいです。もう一回見れば、なるほどと思います。レインが果たして暗殺を行ったのかということすら、終盤まで確認できませんでした。もとよりセリフを絞り込んで、映像で見せていく作品なので仕方ないのかもしれません。 映像という点では、レインが身柄をかくまうみどりを見つめる視線の描き方が印象的でした。ハードボイルドには似つかわしくないほどの優しさに満ちたものでした。 みどりの父親を殺した暗殺者としてレインは、みどりに贖罪の気持ちを抱いたのか?愛を感じたのか、どちらなんでしょう? 緊迫に包まれたシーンのなかで、ほっとするいいシーンでしたね。 ところで、登場人物のCIA支局長が語ったセリフに、こんな言葉がありました。 日本は、アメリカの人口の1/3、国土はわずか5%しかないのに、公共事業費は、1.5倍も使っている。その予算は、国土交通省が握っている。日本という国は、国土交通省の国なんだと。 それを支えているのが赤字国債と、民営化される前の郵貯を財源とした財政投融資でした。 際限のない公共事業費の拡大。いったい誰がどう歯止めをかけるのか。 公共事業礼賛、官僚型政治推進。それが続く先は、間違いなく増税地獄です。 その辺のことをネタに描く『相棒』シリーズは、上手い展開を見せます。 本作も、もう少し官僚支配の闇の部分をえぐって欲しかったです。 但し同盟国であるアメリカが、いざ国益が絡むとCIAを使って、平気で日本政府を揺するネタを見つけて脅そうとする様は、強烈に描けていたと思います。 いざとなれば、日本国民の射殺も厭わないし、地元警察や諸機関に命令して交通規制を強制してしまうCIAアジア支局長のタカピーな姿勢には唖然としました。 原作者は、元CIA工作員なので、フィクションでは済まされないところですね。 ということで、原作もシリーズ化されていて、本作も続きがあるような終わり方だったので、次回作に期待します。
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