「むきだし、は監督の考えそのもの」愛のむきだし ソマさんの映画レビュー(感想・評価)
むきだし、は監督の考えそのもの
家族愛?信仰?バカヤロー!そんなの綺麗でも美しくもねえ!
そんなの無くても感情剥き出して戦え‼その先にしか光なんかねえんだよ‼
変態?エロ?原罪?だからなんだよ、剥き出して行けよ!それしか生きる方法なんてねーんだよ!
という監督の考えがガンガンと伝わり、満腹になりました。
これが万人受けするとは到底思えませんし、賛否両論になるのは自然な事だと思います。
まずはそんな監督の考えに共感できるか、否かもあると思います。
この映画は色々な内容がてんこ盛りだという批判もありますが、信仰、近親相関、虐待、変態、レズ、カルト、エロ、グロ、というのは、てんこ盛りではなく多くは繋がり混ざりあっていることが多く、現実世界ではてんこ盛りになっていたりします。だからそれを全て出したのはいいんじゃないかと。
しかし、余りにストレートな表現に、笑えない犯罪を茶化した表現に嫌悪感を覚えるのも納得。
あまりに内容がてんこ盛りで刺激的であるあまりメッセージ性という部分は伝わりにくくなっているとも思いますが、監督の他の作品を観ていたら、メッセージは分かります。
世間的に悪人、非常識人、変人と呼ばれる人々には精神的社会的に崩壊するにいたった理由がある、という部分を表現している。そのことにより、この映画は何かしら登場人物に共感できるような辛い生い立ちや境遇を経験したことのある人の方が感動できるだろうし、彼らに対するエール、ともとれる。
しかしながらそれを見て感動するか、逆に傷つくか、愛を感じるか、恐怖を感じるか、は紙一重だと思う。
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