7つの贈り物のレビュー・感想・評価
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誰も見ていない時もいい人だから・・
映画「7つの贈り物」(ガブリエレ・ムッチーノ監督)から。
私なりに考えた、この映画のキーワードとなる台詞。
「誰も見ていない時もいい人だから・・」
ウィル・スミス演じる主人公、ベン・トーマスが7人を選んだ理由かも。
作品中では、嬉しいけれど「どうして私なのか?」と不思議がる質問に
答えた形となった。
それにしても、暗闇で何気なく心に引っかかったメモした台詞たちが、
こんなにも、作品を思い出させるフレーズになるとは、
実は、考えてもみないことだった。
作品の中で、何年経っても思い出せるインパクトのある台詞を求め、
私の感性だけで、メモするのであるが、
走り書きのメモ帳から、パソコンへ打ち直してみたところ、
どの台詞も輝きだしてきたのには、正直、驚きを隠せなかった。
冒頭部の「救急車をお願いします。どうしたんですか?
自殺者がいるんです。誰ですか?、僕です」には、完全に参った。
また「身体をいたわってるか?」という何気ない会話も、
「こんな頼まれごとは普通じゃない」と叫ぶ親友も、
「どうか、豊かな人生を送って欲しい。それが願いだ」と語る主人公も。
ラストまで観ると、その意味が段々とわかってきて、涙を抑えられなくなる。
もっと話題になってもいいのになぁ、この作品。
気持ちだけで十分。
今作を観てまず思ったのは、
これは本当に「贈り物」なんだろうか?ということだった。
いや、一部の人間からすれば確かに、
人生を大きく変える贈り物なのかもしれない。
では、人間に与えられた寿命は?運命とは?なんだろう。
果てない善行から、罪とは相殺されるものなんだろうか。
なんか違うよな。そう思う人も多い作品だと思う。
そもそもここで語られる罪(また分かりにくい映像で見せる)
とは…確かに悲しいし、自分を許せなくなるのも分かる。
だが、そこから彼が派生させる善行はあまり的を得ていない。
もし自分がその犠牲者のひとりだったとしても、彼に
そんなことは望まないと思う。人助けとは聞こえがいいが、
親切を超えた行いに、何かしらの企みが見え隠れするのだ。
ただ、もちろん彼は、悪人ではない。だいたい悪人が
そんなトラウマを抱えないし、贖罪に喘ぐこともないだろう。
なので、彼の行為をどうこうとは言えない。
私には、絶対に、そんなことは出来ないからだ。
そして多分、自分がされる側だとしても、絶対にいやだ。
もちろん今作での皆さんも、知っていれば違ったろうが。。
W・スミスがげっそり痩せて、予告を観た時から辛かった。
この監督の作品、どうもウィル本来の輝きを放ってくれない。
彼が本作中で、ほんの僅かながらに見せる笑顔に、
うわ~♪と思い喜んだのは、私だけだっただろうか。
「生」の似合う体格俳優に、「死」とか「滅」とかは、ダメ。
演技の上手い下手以上に、持ち味を発揮させないのは辛い。
(次回作では7つの元気を贈ってください。お願いします(^。^))
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