「悲しすぎる。それだけ。」7つの贈り物 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)
悲しすぎる。それだけ。
芸達者ウィル・スミスの最新作。監督は、こちらもウィルの感動の作品「幸せのちから」でメガホンを取ったガブリエレ・ムッチーノ。どちらも、ウィルの演技力を試すような内容の作品になっていますが、ウィルは、その期待に見事に応えています。
さて、先にも「幸せのちから」の監督の作品と書きました。「幸せのちから」は、何となくホッとするような、ジンワリとする感動を覚える作品でしたが、こちらは全く違います。主人公“ベン”を演じるウィル・スミスの力の無い表情、どこか悲しい表情の通り、話はむしろ悲しいです。悲しすぎます。
“ベン”は、そんな悲しい表情を浮べながら、他人の人生を調べるような謎の行動を繰り返すわけですが、その謎の行動の理由は比較的初期に予想が付きます。って言うか、少しだけ最後に予想外のことは起きますが。“ベン”と“”付きで、名前を表記しているのは、そう言う理由です。
いやぁ、ウィル・スミスは本当に凄い役者ですね。表情だけで、この人物が心に何らかの問題(悲しい出来事)を抱えていて、人生に何の希望を見出していないという事を、非常に見事に表現しています。彼を芸達者と言わずして、誰を芸達者と言うのでしょう。
あんまり書くとネタバレになってしまうので躊躇するんですが、あんな結末になって、エミリーは、救われたんでしょうか? 体は救われたかもしれませんが、心は救われないのではないんでしょうか? 私だったら、かなり真剣に悩みます。宣伝上は「感動作」となっていますが、感動ねぇ・・・。結末が、悲しすぎますよ。とは言え、映画はかなりいい作品です。あんまり楽しい気持ちには、ならないかもしれませんが。
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