「映像の大津波。」2012 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
映像の大津波。
ディザスターの王者、えめりっひ先輩が2012年にはすでに
日本は地デジ化していることを含め(モチ描いてはいません)
古代マヤ暦による2012年終末説をドーン!と描いてしまった。
えめりっひ先輩のことですから、映像面での手抜きはおろか、
これでもか!いやもっとだ!どーだ、すげーだろ!とまでの
地震、地割れ、噴火、津波、洪水などCG技術のオンパレード。
2時間半強の長さをすべて勢いで突っ走ってくれています!
…まぁ細かいことはおいといて、そういう意味ですごい作品。
もう世界では何が起ころうと(本当にそうなりそうなんだから)
疑う余地なし。のような状況下、確かにタイムリーだとは思う。
実際こんな風にたった3日で世界が終ってしまうのだとしたら、
あれこれ考えている余地などなく(私なんか方舟に乗れないし)
あぁ…って世を儚んで、波にのまれるんだろうな…と思うと
けっこう悲しい。まだやりたいことを色々考えてみたりする…。
が、今作を観ている間は、なぜか自分に緊迫感が迫らない^^;
なんていえばいいのか…有り得ない展開とは分かっていても、
私的に有り得ないだろ。と思うところが今作の人物背景にある。
まず主人公の離婚理由が分からない。お互い未練タラタラだし。
なぜ国立公園で危機を察知したのに、わざわざ地割れしている
家に帰ってこい、なのかも分からない。余計危ないじゃないか。
地割れが追いかけてくる道路をカーチェイスする度胸も凄いが、
(雇われ運転手のドライブテクとはまず思えない。)
さらに、現夫T・マッカーシーは飛行機操縦までやってのける!
あんなに頑張らせておいて、あのラスト…?はないだろ~に。。
世界を壊す前に、家族を壊すなよぉ~と泣けてきてしまうのだ。
まぁそんなことを言ってみても…。
結局世界が滅んでしまえば、生き残る人間などほんの僅か。
中国で作った方舟だから中国人が有利♪なんてこともまずない。
怒涛のごとく一気に観入ってしまう本作の後に残る空気は薄い。
酸素を吸える有難み…どこかの感想にも書いたことがあるけど、
どうせなら私はこうして映画館の椅子で最期を迎えたい…などと
毎度同じことを考えてしまうのだった。昔から進歩がないけど。
えめりっひ先輩、私はもっと長く地デジが見たい!
(波よ私の過去を洗い流しておくれ。なんて冗談でも言えないな)