劇場公開日 2008年7月19日

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「今日は死に日和」スターシップ・トゥルーパーズ3 Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0今日は死に日和

2017年11月7日
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鑑賞方法:DVD/BD

パッケージがシリーズ中一番格好いい本作には、シリーズの生みの親であるポール・ヴァーホーベンが製作に戻っている。また、ジョニー・リコもカムバックし、当初期待大での鑑賞だったが、バグの宗教という原作無視な設定を取り入れ、"信仰"を病的なまでに全面に押し出す様な作品になってしまった。
こちらが観たいのはそういう映画では無い。製作サイドは誰よりもそれを分かっているはずだが、どこを狙った作品にしたかったのだろうか。男女混合の全裸シーンや、CG感はあるがお下劣なグロ描写は継承されているものの、ストーリーに魅力が無いのが痛いところだ。

序盤でバグの侵入を許し、多くの犠牲を出す戦いがあるが、製作費20億円という低予算でかなり頑張った方だと思う。だがそれ以降はさして大きな戦闘シーンは無く、数匹がウロチョロやってくる程度で、迫力は乏しい。

少し痛いアノーキ総司令官と共に不時着したOM-1という砂漠の惑星に敵のラスボス的存在、ベヒモコイタルがいるのだが、この件が退屈すぎてしんどいのが正直な感想だ。砂漠のシーンになると「神の声が聞こえる」など「主よ…」等のやり取りがほとんどであり、イライラが募っていく感覚をはっきりと感じる。終盤でようやく原作にも登場した「マローダー」というパワードスーツが登場するのだが、「神経と繋がっている」と言いながら手動で銃火器を打つというどこまで適当なんだという設定でバグをこれでもかと一掃する。
このカオスっぷりが憎めないのかもしれないが、おおよそ満足する人は居ないであろう展開はどこから降って湧いたのかがひたすらに気になる作品だっだ。

Mina