「ガッキーファンは観ればいい。」フレフレ少女 いきいきさんの映画レビュー(感想・評価)
ガッキーファンは観ればいい。
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気合、気合って、お前らはアニマル浜口かよ。
もういっそのことガッキーが途中から
アニマル浜口に変貌すればよかったのに。
読書が大好きで本の中だけで恋愛しているような、
おとなしめの女子高生の桃子(新垣結衣)は、
ある日、野球部のボールが直撃し、
どう見ても僕にはエースには見えないのだが、
野球部のエースである大嶋(本多拓人)に介抱され、
その優しさに一目惚れしてしまう。う~ん、どこがよかったのだろう。
彼へラブレターを出そうとし、マネージャーになろうとし、
近くに居れるソフトボール部に入ろうとし、
彼のことが応援できると知って、廃部寸前の応援団へと入部する。
龍太郎(永山絢斗)と共に桃子が大好きな本の力を借りて、
泰平(斎藤嘉樹)、譲二(柄本時生)、晃(染谷将太)と、団員集めに成功。
何故か団長に。
そして、不知火高校との練習試合に、頑張ってオシャレをして、彼を応援。
でも、グダグダの応援のために、惨敗してしまい、
応援団はもう来るなと、ダメ出しされてしまう。
しかも、大嶋は転校。
それなのに、そんな様子を見ていた
応援団OBの柳原(内藤剛志)に合宿に誘われ…。
超大作で傑作の ダークナイト を2日連続で観た後に
監督も脚本家も代表作と呼べるような作品が見当たらず、
ガッキー だけが頼りの フレフレ少女 となると、
凄い落差を感じてしまう。
でも、同じ劇場公開作品で、同じ料金なんだよな。
同じ土俵なんで、ガッキーが好きでも、低予算作品でも、
書きたい事は書く。ていうか、書きやすい。
何がウザイって終始、気合を連呼するのがウザイ。努力や根性とかね。
応援団に付き物なのは、よ~く分かりますよ。
応援する者も、応援される者と同じ様に、
それ以上に努力しなければならないというのも、よ~く分かりますよ。
だからこそ、応援される側も、いつも以上の力が出せる。
相手の力を落としちゃう、というようなコントもありまたけど、
分からないでもないですよ。
でも、連呼してる割には伝わらない。
大好きな作品 ひゃくはち の場合は連呼しないで、
作品全体から気合や根性が伝わってきて、
低予算をカバーしてたんだけどね。
どちらにも 斎藤嘉樹 が出演してるのは皮肉ですな。
あと、どちらも甲子園を目指して、
という作品なのに ひゃくはち は8月に公開出来て、
フレフレ少女 は微妙な時期に公開だよな。
それでも、フレフレ少女 の方が
興行成績は少しはよかったりするんだろうか。
もちろん フレフレ少女 はコメディ要素が強いので、
作品全体から伝わらなくても、いいのかもしれない。
野球部の応援を許可させるために、応援団の力を示すために、
他の部を気合で素晴らしい成績を出させたりしてね。
ガリガリのウェイトリフティング部とか、オカマなチアリーダーとか、
そこそこ面白かったのに、それなのに、不知火高校との決勝戦では、
気合でうまくいっちゃう様子を、
もっと面白味のある映像にしてもいいんじゃないだろうか。
感動させようとしたのか、コメディ要素が一気になくなる。
気合で相手のエラーを誘うのは、モグラが出てきていいじゃん。
大きな当たりがホームランにならないのは、風で押し戻してもいいじゃん。
逆転ホームランも普通に入るなよ。つまんなかったな。
龍太郎 のあがり性という設定は表現の意味の分からなさはともかく、
何度も使っていた。
他の団員たちは、モテタイと何故かウエイトリフティング部に居た
泰平 がヘナチョコで団旗を持ってフラフラしてたのは、
鍛えられたから平気になるでしょう。
それなのに、パンク好きの 譲二 は冷めたところがあり、
自分勝手という設定なのに吹奏楽部にいたのは意味不明なのはいいけど、
そんな設定感じさせなかった。
音痴のくせに合唱部に居た 晃 は、音痴は活かしやすいから、
活かすだろうと思っていても、ちょっと笑わせただけで、
いつ克服したのか分かりゃしない。
合宿では、桃子に関しては大嶋の話もあって、
風呂での泣くに泣けない悔しさもあって、吹っ切れるのはわかるんだけど、
逃げ出した団員を連れ戻す過程に、説得力を感じず。
柳原についても、ダメなヤツラなのに何故そこまで熱心に指導するのか、
少し匂わせて、後はほったらかし。
そして、合宿最終日に行う、
大団旗をかかげ険しい山道を練り歩く団旗行軍での、
クライマックスの映像のショボさといったら、
もうちょっと頑張れよ、ガッキーも頑張ってんだからさ。
この作品最大のウリである ガッキー も、なんだかな。
応援団だから普通に考えたら 蒼井優 とかなんだろけど、
腹の底から声が出せる人を選ぶんだろうけど映画でも、連ドラでも、
歌手活動を見ても、あの声で応援団というのは無理だろうという、
ギャップを狙ったんだろうけど、それはわかるけど、
そんな思い込みを吹っ飛ばすような、
見事な気合を見せてくれればよかったんだけどね。
序盤のキョドってる様子とか、可愛くてよかったんだけどさ。
変貌を魅せたかというと、そうでもない。
不知火高校の応援団がマトモすぎて、太刀打ち出来てないよ。
それでも、イマイチ声が出てなくても、
僕も気合をココで何度も使ってるなと思うけど、
気合は見せて欲しかったよな。
汗一つ掻いてないようで、イマイチ伝わらないんだよ、見えないんだよ。
選手と一緒に戦えよ。
汗を飛ばせよ、唾を飛ばせよ、涎を垂らせよ、鼻水を垂らせよ、
必死になれよ、いやそこまでしなくていいけど。
気合は伝わらなくても、格好はきまってるんだよな。
クライマックスで少しウルッとしたのは内緒です。
ラストもやっぱり可愛いなぁ、ファンならこれで満足だろうな、
と思ってしまったのは内緒です。
上映後に両隣の方たちが「よかったね~」と満足していたのは、
そんな方たちに挟まれたのは奇跡だったんだろうな。
ガッキーファンは観ればいい。