劇場公開日 2008年9月20日

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「アクション作品としてはなかなか」ウォンテッド masakoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5アクション作品としてはなかなか

2008年10月16日

楽しい

興奮

あなた達、いったい一般人を何人殺すの?というぐらいはちゃめちゃでしたよ。でもカーチェースやらアクションやら盛りだくさんなのでそういうのが好きな人には楽しめる映画だと思います。

ウェスリーの変貌ぶりがすごいですね。本当最初はさえないサラリーマンなんですよ。メイクのせいもあるかもしれませんが、本当ヘタレな感じなの。そりゃあ恋人も寝取られるわという感じです。上司もいびりたくなるよって感じなんですよ。そんな彼の目つきが変わります。強くなるにつれて自信も出てくるんだろうなぁ。

だけどその暗殺者になる為の訓練が半端じゃない。本当それ訓練なの?と言いたくなるぐらい。殴る蹴るは当たり前、血だらけ、傷だらけ、痣だらけになったって殴られ続けます。訓練というよりただいじめられてるだけのように見えちゃいました。電車もあんな特訓道具にされてたまったもんじゃないと思いますけど・・・。そしてさんざん体が傷つけられた後は回復湯で治療。この回復湯、すごいです。ここに浸かれば体の回復が断然早くなるんですって。こんなのあったら私、毎日でも浸かりたいわ。

そうやって何日も厳しい訓練を受け、ヘタレ青年は一流の暗殺者と変貌していきます。そして父親を殺したというクロス暗殺の任務に向かう。

のですが、そもそも1000年も続く暗殺組織フライタニティの目的は世界の秩序を守ること。“1を倒して、1000を救う”なんですよ。

だけど最初のカーチェースでもかなりの一般人達に被害を与えてたし、クロス暗殺に向かった先の列車・・・。あれひどくないか?1を倒して1000を救う?クロス一人殺す為に何人犠牲者出してるの?という感じでした。

そしてクロスを倒せば無事任務終了という話なのかと思いきや、そこまで単純なストーリーではありませんでしたわ。でもさ、そもそもなんで彼らがリストに載っていたんだろう?いや、組織に、運命に忠実に従ってなかった人たちはわかるんですよ、だけどなんで忠実に従ってた人までリストにあったんだ??最後の一弾はせつな過ぎ。だいたいフライタニティの暗殺の標的として登場したのはクロスだけだったから、彼らが普段どういう人たち相手に暗殺を繰り返していたのかもよくわからなかったし。

でもアンジーは本当格好良かったなぁ。最後まで。Mr.&Mrs.Smith 以上に格好良かったかも!!モーガンフリーマンも途中までは相変わらず渋くてよかったんですけどね。

ジェームズ・マカヴォイはヘタレ青年から暗殺者へと変貌を遂げることは遂げるんですが、なんかちょっと鼻につく感じだったんですよね。だいたい特訓受け始めた時だって、蝉の羽撃ち落せたんだから準備はできてる!なんていきなり強気に出ちゃうし、ちょっと肉体的に強くなったからって態度までどんどんでかくなってるし。ただあの列車で銃を撃てたのは、暗殺者として成長した証拠かな、と思いましたね。それが例え間違っていたとしても。だから本当暗殺者としては確かに成長したんですよ。だけどどうにも人間としての魅力が感じられなくなってしまって、たとえヘタレであっても昔の方がよかったような気がしないでもありませんでした。

と、まぁストーリー的にはいろいろ不満もありましたが、全体的には結構面白かったですし、アクションシーンは大画面で観る価値ありだと思います。主演はジェームズ・マカヴォイなんですけどね、やっぱりアンジーの印象の方が強かったかな。アンジー本当格好良かったんですよ。

これ、3部作になるらしいですけど。。それだったらウェスリーを今後もっと魅力ある青年にしてもらいたいなぁ。

masako