劇場公開日 2009年4月18日

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「ぜひ、「レナウンワンサカ娘」をご覧あれ!」鴨川ホルモー カサキショーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ぜひ、「レナウンワンサカ娘」をご覧あれ!

2009年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

萌える

原作は万城目学の同名小説
フジTVで放映された「鹿男あをによし」の原作者。
はっきり言って、
題名からではどんな話なのかまったく予測できない。
そして、やっぱり題名どおり、奇想天外な映画でした。
こんな作品、滅多にない。
兎に角、一歩先の展開すらまるっきり読めない。
そして、この作品に意味を求めてはいけません、
それは、非日常を描くファンタジーなのだから。

京大生の安倍は、いきがかり上、京大青竜会に入ったが
このサークル、普通じゃない、ビックリなサークルだったのです。
そのサークルで半年間の修行の末、
安倍達が見ることが出来るようになるものとは、
それはオニなんです、オニですよ。
でもそのオニ、見かけはぬいぐるみのような30cmほどの
愛嬌の有る可愛い姿なのです。
青竜会とはそのオニを操って、
「ホルモー」という競技を行う伝統的クラブなのです。
いざオニが姿をあらわしてくれるかどうかという儀式の日、
女人禁制の場で繰り広げられる、
小林亜星作詞作曲の「レナウンワンサカ娘」を
裸踊りして奉納するシーンは、
(最初はオイオイオイ。。。と呆然とするのですが)
傑作にオカシイのです!絶対、必見シーンです!

安倍の周りには、
親友役の浜田岳、彼がこの映画をとっても盛りたててくれます。
憧れのマドンナ役には芦名星演じる早良(さら)、
でも彼女少し根性が曲がってます。
彼に付き纏う大木凡人似の栗山千明演じる楠木、
彼女はムッツリですが純真です。
安倍は彼等と付き合いながら自立していくという、
実は青春ファンタジーでした。

荒川良々、も味があるけど、
浜田岳の演技は絶品物です。
「アヒルと鴨のコインロッカー」でも、
おかしな味出していたけれど、
彼のあの"間"という可笑し味は素晴らしい!
台風級の笑いが舞い降りてくる
彼の信長風のちょんまげ姿には
思いっきり笑っちゃいました。
この不思議なテイストの映画は
観た人じゃないとわからないでしょう!
ぜひ、ご覧あれ!

カサキショー