劇場公開日 2008年10月25日

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ブーリン家の姉妹のレビュー・感想・評価

全41件中、21~40件目を表示

3.0ポートマン? ヨハンソン?

2014年6月26日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

知的

宗教改革を背景とした宮廷もので、英国国教会の成立に関わる事情が克明に描かれてましたね。このあたりって、名前が重なってたりして、こんがらがる感じがあったのですけど、この映画で何だか学べちゃって得した気持ちでした。
で、映画としては、やはりどこかで、ナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンソン、どっちが好みかなぁなんて下世話な気持ちで見続けてしまっていました。すいません。まぁ、役柄的にナタリー・ポートマンに肩入れできるはずもないんですけど、でもどこか硬質な感じがあるんですよね、ナタリー・ポートマンって。跳ね返されるといいますか。ということで、ははは、スカーレット・ヨハンソンに一票ということで。

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チャーリー

3.5いつの世も女の幸せは難しい

2014年2月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

知的

昨年ヒラリー・マンテルの『ウルフ・ホール』『罪人を召し出せ』を読んで俄然興味が湧いたブーリン家のアンとメアリーの姉妹。小説では、アンが妹、メアリーが姉という設定だが、ふたりのキャラクターは同じ。賢くて野望に溢れたアン、田舎での暮らしを望みおっとり女性らしいメアリー。アンをナタリー・ポートマンがメアリーをスカーレット・ヨハンソンが演じているが、このキャスティングが非常に良かったと思う。
スカーレット・ヨハンソンはセクシーで奔放なイメージもあるが、過去にも『ゴースト・ワールド』や『真珠の耳飾りの少女』などあまり多くを望まない控え目な役も演じている。仲のいい姉妹と言っても、こと色恋が絡めば、そこは女同士。近いが故に許せないということもある。しかし、肉親の情もまた強い。ピーター・モーガンの脚本は史実にフィクションが巧みにストーリーに練り込まれていて、これは小説と同じ。
映画はブーリン姉妹が主人公なので、ヘンリー八世のキャラクターはちょっと弱いかなと思わないこともない。ヒラリー・マンテルの小説の主人公トマス・クロムウェルに至っては(王の離婚と再婚に関して相当暗躍したはずなのに)、最後にワン・シーン登場するのみだが、歴史は一方からの見方では全体が見えないということを教えられたと言えないこともない。
女優二人が輝く本作だが、二人の兄弟ジョージを演じるジム・スタージェス、メアリーの最初の夫のベネディクト・カンバーバッチ、メアリーの二度目の夫エディ・レッドメインなど今をときめくイギリス人俳優が出演しているのも見所。ヘンリー八世の最初の妻キャサリンは『ミツバチのささやき』のアナ・トレント!

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arakazu

4.0権力の亡者の歴史劇

2013年10月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

難しい

総合75点 ( ストーリー:80点|キャスト:85点|演出:80点|ビジュアル:80点|音楽:70点 )

 これほどに宮廷の権力争いを赤裸々に描いた作品もなかなか他にないのではないか。君臨する移り気で強引な王がいて、より良い地位と名誉を求めて宮廷で暗躍する貴族と女がいて、彼らが権力と欲望の虜となって醜い姿をさらす。
 質感の高い美術と撮影と演技があっても、最初はあまりにあさましい彼らを観てこの主題にいい感じはしなかったのだが、だんだんとひきつけられた。特に才気あるが野心の強すぎるアンを演じたナタリー・ポートマンの、何が何でも地位を掴むという鬼気迫る偏狭な権力欲の塊の役の演技は面白い。こうなってしまった女って今も昔も理屈じゃなくて思い込みで動いて、それは怖いものだ。
 結局彼らは他人の幸せや国家をどう運営するかということはどうでもよくて、自分の地位のことだけしか頭にないのだ。巻き込まれていく人々もたまったものではない。その後の展開も含めて、宮廷の歴史とその裏側の闇に触れたようで、汚れた世界ながらも面白い。でもやっぱりこういう世界って好きじゃないな。

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Cape God

3.0勉強になる。歴史おもしろい。

2013年7月7日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

難しい

前にも見たことがあって、2回目の視聴になります。
歴史に基づいたストリーなので勉強になります!
しかもどろっどろの宮廷の内部事情が分かって面白い。
ただ、物語の結末は言いませんが、見終わった後、後味が良くはないです。。

二人の人気女優共演は見ごたえありました。
時代背景とか映像の細部まで丁寧に作られてる感じもあります。

あんまり期待せず見ればなかなかです。
歴史ものやどろどろが好きな方にはかなりお勧めです!

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おさかなみかん

4.0ブーリン家の姉妹

2010年2月18日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純にこの2人が観たかった。
そして満足した。。

女の世界とは恐いところですね。
そして男は単純。。

惚れたが負けとはよく言ったもんだ(・ω・)!!

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あんでぃjjjjj

3.5ありえない

2008年12月13日

難しい

試写会でみました。お姉さん、ありえません。世の中にはそういう人もいるのでしょうか。個人的には浮気とか不倫とか許せないので。物語関係なくとてもきれいな風景だなと思いました。

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ロリくま

4.0一番のミス・キャストはエリック・バナ?

2008年12月6日
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悲しい

知的

食い足りないという評と姉妹のキャスティングは逆の方が良かったのではないかという評が多かったが、私は結構満足できた。確かに、もっとスキャンダラスで、姉妹の確執がえげつない方が映画としてはおもしろかったかもしれない。でも、その節操ある描き方がこの映画のいいところ? その時代の雰囲気は感じられたし、衣装も時代考証に合っているらしい。すごくすてきだった。キャスティングの方も、私はこれで良かったと思っている。スカーレット・ヨハンソンは私生活の言動や「マッチポイント」の役柄などから、セクシーで奔放なイメージがあるが、意外にも映画では「真珠の耳飾りの少女」や「理想の女」などで清純、貞淑な女も演じていて違和感がない。だから、メアリーでもおかしくない。アン役のナタリー・ポートマンも子役から活躍してきている実力派で、この二人の共演は見応えがあった。私が残念に思ったのはヘンリー八世だ。大食漢で、6人の妻をめとり、そのうち2人を断頭台に送った男。自らの欲望のままに生きた男なのに、エリック・バナが演じると、周囲に翻弄されたお人好しな男に見えてしまう。そこが物足りなかった。

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瑞

4.0生まれた時代のせいで・・・

2008年12月2日

悲しい

正直ブーリン家に
アン以外の妹や弟がいるとは知りませんでした。

自分の記憶の中のアンは
王が男の子供が欲しいが為に
前の女王を捨てて
アンを見初めたけど
結局アンが男の赤ちゃんを産めなかった段階で
即見捨てた、
という印象で残っていたのですが・・・

時代がこういう時代でなければ
アンもメアリーも姉妹の仲が一時期とはいえ
気まずくなったりという事がなかったはずだろうに・・・

そう思うとアンとメアリーの最後のシーンは
あまりな悲しさを感じました。

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tamarin0902

4.5人生って

2008年11月26日

泣ける

怖い

成功したかと思ったら、どん底に・・・
人生ってどうなるかわからないなあと思いました。

姉妹の心の機微に注目しているとおもしろいです。

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なな

4.5どろどろしてて、重くて、暗くて、哀しい話だけど、面白く深い!

2008年11月9日

泣ける

悲しい

難しい

ものすごく暗い映画です。哀しくも美しい姉妹のお話。
さらには弟も絡んでくる。

深い。
裏に裏をかいていて、すごく深いストーリー。
しかもこれが史実だっていうのだから、またすごい。
壮絶な2時間でした。少し重いから覚悟して観るべし!(笑)

この辺りの歴史背景をよく勉強してまた観てみたいと思いました。
世界史を学んでいた人はぜひ、観てください。

最後に。
何も知識もなく、映画を観に行って、作中のメアリー・ブーリンは、歴史の教科書でブラッディー・メアリーかと思っていましたが、
調べてみたら、ヘンリー8世の最初の奥さんの娘のメアリーがブラッディ・メアリーなんですね。
この映画のメアリーはブラッディー・メアリーとは別人ですね。

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TOKUSHI

4.5二人の女優が美しい!

2008年11月4日

興奮

とにかく二人の女優が美しく、演技が素晴らしかった。歴史ものというとたまに退屈すぎてつまらなかったりしますが、常に緊張感があり、エリザベス一世の映画とともにみると昔のイギリスの歴史に詳しくなりいいと思います

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デルフィニューム

5.0イギリスの歴史を変えた二人の姉妹の物語

2008年10月30日

知的

ブーリン家の二人の姉妹、アンとメアリー、二人は、英国史を大きく変えた。
実は、この映画を見る前に、「歴史サイト」「系図サイト」を巡った。そこでわかったのは、アンは、エリザベスを生むことによって、イギリスの現在に至るまでの基礎を築く「役割」を果たしたということです。
又、メアリーは、王を愛しながらも、背かれ、かえってそういう「仕打ち」を受けたことによって、後世に繋がる子孫を残すことができた、ということです。メアリーの子孫には、第二次世界大戦の時の首相、チャーチル首相、そして、ダイアナ妃・セーラ妃が含まれ、そういう「意味」では、英国史に大変な「寄与」をしたと言えるでしょう。
そういったことを踏まえて、この映画を見たら、一つ一つのシーン、非常に重要な「意味」があることがわかります。
この映画は、英国史の「重要な局面」の映画と言えるでしょう。

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アンリエット

5.0ブーリン一家の哀しすぎる実話っ(>_<)

2008年10月29日

泣ける

悲しい

映画を観る前は、姉妹のキャスティングが逆なのでは???
・・・なぁ~んて、疑心暗鬼していた私が愚かでした^^

純情で優しい妹メアリーにスカーレット・ヨハンソン。
したたかで、ちょっと気の強い姉アンにナタリー・ポートマン。
この2大豪華キャストに加え、弟ジョージは「ラスベガスをぶっつぶせ」のジム・スタージェス・・・
そして、なんといってもエリック・バナ。
このスキャンダル勃発の超本人がこの人!ヘンリー8世!
ホントにあなたは困った国王ですねぇ(>_<)

私は歴史ものにてんで弱く、細かい話は知りませんが、この「ブーリン家の姉妹」はこんな私でも解り易く、間延びすることもなく最後まで緊張感を持ったまま観れました^^♪

自分が国王の側近でいたいがために、叔父の陰謀と政略の標的にされたブーリン姉妹。
そして、姉妹の弟ジョージまでが、運命を変えられてしまい、ブーリン一家が悲運な運命を辿ることになったと思うと、叔父と浮気者のヘンリー8世に腹立たしさを感じざるを得ません(涙)
男というものはいつだって・・・

アンが産んだ女児がやがて「エリザベス1世」になる訳で。
その続編がケイト・ブランシェット扮する「エリザベス」「エリザベス・ゴールデンエイジ」につながっていくんですなぁ~^^

現在イギリスのチャールズ皇太子も、いつの日かこんなスキャンダラスな映画として、製作されるのでしょ~か^^;
その頃まで、生きていたい私です(笑)

            10月27日イオンシネマ高崎にて観賞

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ゆりこ

4.5ミスキャスト?いえいえそんなこと無いです。

2008年10月21日

悲しい

興奮

イギリス版大奥に2大女優競演!?
野心家の姉アン・ブーリンにナタリー・ポートマン、
清純で心優しい妹メアリーにスカーレット・ヨハンソン。
あの可愛らしいナタリーが野心家ぁ?それってどうなの?
って 思ったけど・・・あらあら、結構ハマっているではないですか。

歴史上悪名高いヘンリー8世の王妃となったアン・ブーリンと
その妹を中心とした歴史愛憎劇。
姉妹の確執やら父や叔父の策略やら・・・・
一体どこまで本当のことなのかは分かりませんが
アン・ブーリンのために前の王妃がその座を追われて
英国国教会が創設されたことは事実。

歴史の教科書には なーんかエラそうなポーズして
ふんぞり返った悪い王様のイメージしかなかったヘンリー8世が
全て惚れた女の言うなりになってしまうあたり 単純だけど
なんかちょっとかわいく思えたりして。
その点 女ってシタタカね~。コワイです。
子供が欲しいばっかりに、弟と・・・なんて怖すぎるっ!!

でも 実の娘も出世や一族繁栄の道具としか考えていない父ちゃん達に
時代背景を考えても ちょっと腹が立った。

洋画の時代物って あまり得意では無いのですが
歴史の流れというよりも その裏の人々の策略や葛藤やら愛憎・・・
特に姉妹の確執にスポットを当てて描いているので
とても入り込みやすく 惹き付けられてました。

どっかで見たなぁ・・・と思ったら「フォー・ウェディングス」に出ていた
クリスティン・スコット・トーマスや、「アクロス・ザ・ユニバース」に
主演しているジム・スタージェスが脇を固めていて、いいお芝居してます。

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ゆきだるま

4.0エリザベス誕生秘話、お母さんのお話し

2008年10月19日

悲しい

知的

何故、イギリスは女王陛下なの?
何故、イギリスって、カトリックじゃないの?とか
昔から疑問に思っていましたが、
学校の御勉強じゃ、そんなこと教えてくれません。
でも、こんなことを教えてくれる先生と出会えたら
もっともっと歴史が好きになったのに、
そんな風に思いました。

さて、時は16世紀中頃、
ヘンリー8世の時代です。
この国王、とても女が好きだったのですよ、ね。
だいたい権力と富を得ると、
あとは女に走るっていうのが、
男のパターンのようです、ね。

この国王の弱みに付け込んで
権力に忍び寄ろうとする
したたかな野郎たちもいるわけで、
ブーリン家の者たちも、結局はそんな野郎一族
だったわけです。
そして、二人の姉妹を結果的に差し出したわけです。

妹のメアリー(ヨハンソン)に奪われたヘンリーの関心を
取り戻そうとアン(ナタリー・ポートマン)は
フランスへ武者修行。
効果はてきめん、すっかり洗礼されて戻ってきます。
このへんは、本当に頭の良い人間だったんでしょうね。
教育的な環境が与えられれば、すっかり習熟して
魅惑的な女性へヘンシ~ン!

でも、男の子を生めないばっかりに、
色きちジジぃのヘンリーの関心は直ぐに
他の女へ向います。
まぁ、きっと男の子を産んだとしても
運命は変わらなかったのでしょうが。

だとしても、アンの力で
イギリスを変えたわけですから
彼女の力は偉大です。
どれほど魅力的だったかがわかるというものです。

ちょっと長くなりすぎたので
興味を持った方は
ぜひ、劇場でご覧下さい、って
これは、映画館のまわしものではなく、
ぜひ、自分の目でイギリスの歴史を
気楽に勉強してくださいと意味ですから、
お間違いの無いように!

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カサキショー

4.5なんて、ドラマチック!

2008年10月12日

興奮

知的

エリザベス1世の母とその妹の話。史実に基づいているのでしょうが、あまりにもドラマチック!展開が早く、中味が濃く、とても見応えのある2時間弱でした。
ナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンソンの共演というのも豪華で、楽しめました。エリック・バナの王は、役柄とはいえなんだかねえ・・・。
イギリスの歴史がよく分かりました。この映画の後に「エリザベス」と「ゴールデンエイジ」を続けて見ると、さらによく分かりそう。
歴史好きはもちろん、そうでない人にもお薦めです!

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akkemama

4.0英国版大奥!?

2008年10月10日

悲しい

500年前、王様が自由に離再婚をしたかったから
国の宗教が変わってしまった英国。
エリザベス2世陛下の4人の子供たちのうち、3人まで
もが離婚を経験しているという、英王室の現状を見るに
つけ、ヘンリー8世の功罪の大きさを思い知らされます。
そういえば、チャールズ皇太子は故ダイアナ妃と結婚を
する前、ダイアナ妃の姉のセーラさんと交際していたと
聞きますが、まさに「The Other "Spencer" Girl」ですね。

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sayoge

4.51000日のアン

2008年10月10日

悲しい

怖い

イギリスが国教の宗旨を変える原因となった、
あまりにも有名な国王のわがままに乗じて、
娘達を手札に、閨閥で名誉と栄華を得ようと
企てる貴族一家。
姉妹の葛藤もさることながら、3姉弟の母親である
レディ・エリザベス・ブーリンが、随所で反論を試み
ながらも、権力と欲の奔流に呑み込まれる子供達を
救えずに苦悩する姿が胸に迫りました。

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surface

3.0意外にも今日的?脚本家に注目

2008年10月9日

悲しい

怖い

ドロドロとした宮廷物を予想していたら、二人の女性に焦点を絞った意外にも現代的な女性物語だった。ただし監督は正統的な歴史物と思っているようで、取り合わせはやや悪い。原作は読んでいないがけっこうな分量なのでピーター・モーガンはかなり整理してと思われる。アンのフランス時代の様子などはもう少し知りたい、逆にラスト近くはやや展開が早く感じるがアンの運命は誰もが知っていることなのでこの方がいいのかもしれない。

見る前はナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンソンは逆ではないかと思ったが、他人を意のままに操るアンを演じるのがポートマンで正解だった。一度はヘンリーに嫌われたのに、自分の価値を高めヘンリーの方から欲しいと思わせる姿は圧倒。その一方で王妃になることで庶民からの人望を失うその様はダークサイドに堕ちるアナキンのようだ。このアンなら確かにケイト・ブランシェットやヘレン・ミレンが演じるエリザベスを産みそうだ。しかしヘンリーにブーリン家の人間とキャサリン以外にまともな人間がいない。

二人の違いを出すために苦労したと言うサンディ・パウエルの衣装にも注目

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ant

3.5歴史なんて、色恋沙汰次第…。

2008年10月4日

悲しい

怖い

知的

“ナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソン夢の共演!”イイですね~、今が旬の美女2人が共演。吾輩的にはとっても嬉しい!でも姉妹役ですか~、全然似てないよね(^^;!?
 まあ、見事にドロドロとした世界が描かれていますな。知性も誇りもない、『ガキを作ったモンの勝ち!』と言わんばかりの策略、謀略、裏切り、愛憎…。一見華やかに、そして高貴に見える中世イングランドの王宮も、ひとたび裏へ回ってみると、そこはまるで“魑魅魍魎の巣窟”の様相を呈した、“トンでも世界”なワケです。『勝つためには手段を選ばず』『驕れる者は久しからず』そして、その結果次々と断頭台の露と消えて行く敗者たち…。そう、この頃は正に『死を以って』罪をつぐなわされたのです。いやあ、本当に恐ろしい。もし、今の時代にこの時代の治世を当てはめたら、どうでしょう。殆どの人間が“斬首刑”に処せられちゃうんじゃないでしょうか?それ考えると、物凄く恐ろしいですよ、この話。そう『そんなことくらいで、処刑って…』てな感じですから。でも、当時は大真面目の超真剣だったわけですよね、国王の“たかが”色恋沙汰の一つが、国を、いや世界を、歴史を変えちゃうんですから…。いや、ホントに恐い話ですよ。
 本作で、アンが出産する娘こそ、後の“エリザベス1世”その人です。ですからこの映画のラストが、あのケイト・ブランシェットが主演した「エリザベス」の冒頭シーンへとつながるのです。その辺も踏まえてご覧になると、この映画が描く、歴史の背景が見えてきて、面白みが倍増すると思われます。時間がある方は、是非「エリザベス」もご覧になって!

 冒頭で“夢の共演”と書きましたが、本作でのナタリーとスカーレットの美しさは、中世のコスチュームとも相まって際立ち、正に輝かんばかりです。特に映画の前半部分の2人は、どちらも甲乙付けがたく、“圧倒的な美”でスクリーンから我々を魅了してくれます。吾輩、正直骨抜きにされてしまいました。ところが後半は一転、国王の寵愛を我が身にとどめん為に、狂わんばかりに振舞うアンを、ナタリーは鬼気迫る表情で演じています、そしてそれを受けるスカーレットも、姉を救わんと奔走する、健気ではあるが芯の通った妹・メアリーを熱演しています。2人とも美しさだけではなく、非常に質の高い演技の競演を見せてくれます。いやあ、スンバらしいです!
 で、もおどこまで行ってもこの映画では、“男”はダメです!誰がどう見たって悪いのはヘンリー8世ですし、姉妹の父・ブーリン卿と叔父のノーフォーク公爵には、吾輩観ていて殺意さえ抱いてしまいました。でも当時としては、これが当たり前のことだったんですね。そう考えると歴史って、儚いもんだなあって思えてしまいます。映画の冒頭で、姉妹の幼い頃が描かれているのですが、仲良く遊ぶそのシーンが、後のシーンとの対比であまりにも残酷に思えてなりませんでした。
 ところで、映画ではメアリーが妹となっていますが、歴史上、彼女の資料は殆んど残っておらず、実際にはアンの方が妹(アンですら、正確な生年は不詳なんだそうです)だったという説もあるそうです。ですから、この映画も“100%史実”ということではございません。しかし、『なぜイングランドが、ローマ・カトリック教会と訣別し、独自の道を歩み出した(イギリス国教会の設立)のか?』といった歴史の裏側的な物語を垣間見ることが出来ますので、歴史好きな方には堪らない1本だと思います。

 このほか、アンとメアリーの男の兄弟、ジョージ役として「ラスベガスをぶっつぶせ」でプチ・ブレーク(?)を果たした、ジム・スタージェス 君が出演しています(可哀想な役なんだ、コレが…)。でも3人並ぶと、益々兄弟姉妹には見えね~!!“ユダヤ人とニューヨーカーとロンドンっ子の兄弟姉妹に、オーストラリアンな国王!”エエんかな~?こんなキャスティング…(^^;。

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mori2