ブーリン家の姉妹のレビュー・感想・評価
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Will you accept this challenge? 重すぎ。
1人で勝手に「スカヨハ強化月間」の第四回は「ブーリン家の姉妹」です。メインのアン・ブーリンはナタリー・ポートマンなのですが、スカヨハ演じるメアリー・ブーリンも出番は多かったですね。スカヨハ出演作としては珍しい歴史物です。
あのエリザベス女王の母親アン・ブーリンの波乱万丈の人生。しっかしストーリーが重すぎて何度も「うっわ~」ってなります。アン・ブーリン酷すぎ。ヘンリー8世も酷すぎ。ちなまにアン・ブーリン処刑の後10日後にヘンリー8世はジェーン・シーモアと結婚したそうな。なんじゃ、そりゃ!そんな中メアリーは純粋ポジションで良かったですね。でも、映画だけだったらあの叔父が悪い!ってなるのですが、検索してみるとやっぱりアンも酷かったりで史実は藪の中なんですよね。
何気に出演が豪華でした。ナタリー、スカヨハは勿論の事、エリック・バナ、ベネディクト・カンバーバッチ、エディ・レッドメインと今なら主役級の俳優が沢山いました。あ、エディ以外はマーベル映画繋がりだ!
ナタリーって悪女っというか精神的にちょっといっちゃってる役が似合いますね。今ならスカヨハも悪い女似合いそうなのですが、この頃はまだ純朴なアメリカンって感じです。歴史物として、そしてドロドロしたストーリーでなかなか見応えのあった作品でした。そして、ケイト・ブランシェットの「エリザベス」に続く(←嘘)。
アミダラがフシダラなことを・・・
『エリザベス』が日本で公開された年に『エリザベス:ビギニング』のような映画を見られるとはラッキーでした。エリザベス女王が父親から受け継いだ宗教上の問題とか、ローマ教皇との確執の始まりとか、宮廷やヘンリー8世の対外的な問題にはほとんど触れず、ただ王の愛を勝ち取るかどうか、政略結婚に奔走する貴族たちの愚かしさ、そしてブーリン姉妹の確執と姉妹愛だけを描いたのも潔かったと思います。
ナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソンという二人とも好きな女優の共演とあらば見逃すわけにはいかない。演技はもちろん良かったのですが、それぞれアンとメアリーの史実に基づいたそれぞれのキャラが印象に残ります。出演者の衣装も素晴らしく、特にナタリー・ポートマンは緑のドレスが強烈。エリック・バナはこの緑を見てハルクが目覚めるんじゃないかと体が震えていたに違いありません・・・
男子の生まれなかったヘンリー8世。その王に愛人を差し出してブーリン家に栄華をもたらそうと画策する姉妹の父親。王が選んだのは結婚したばかりのメアリーで、目論見ははずしたが、とにかく自分んちのことしか考えてない父親。結婚相手の夫もしぶしぶ妻を差し出す・・・権力には逆らえない絶対王制内の不条理だ。みんなどうかしてると思っていたら、アンが最も政略家だった。焦らしテクニックといい、男子を産んだメアリーまで追い出すのです。終盤は彼女が身につけている“B”の文字のネックレスが印象的でしたが、アンの血液型がB型なんだとばかり思ってた・・・それほどアンにも一族のためという使命感が備わってたんだろうなぁ。
教皇を敵に回したことで宗教上の対立が起こる顛末を描いた『わが命つきるとも』。アカデミー賞を独占したこの映画ではトーマス・モアが主人公だったため、完全に外側から描いてましたが、王の離婚問題は歴史的にも大事件だということがわかります。いずれにしても個人的理由により処刑されたりして、住みにくい時代だったんだなぁ。一番可哀そうなのはジョージ・ブーリン(ジム・スタージェス)だったし。
ちょっと気になる原題:THE OTHER BOLEYN GIRL。前半部分では自らそう呼んでいたナタリー・ポートマンだったけど、終盤ではそれがスカーレット・ヨハンソンだったとわかる。盛者必衰・・・めまぐるしく展開するだけに、大河ドラマのダイジェスト版のような雰囲気もあったけど、世界史好きにはたまらない映画だと思います。
エグいが、歴史を知るにはいい。
映画としては面白いけど
ヘンリー八世のしでかしたさまざまな愚かしいことが、アンブーリンの入れ知恵のような描かれ方に、なんとなく違和感もあったけど、映画としては、メアリーもアンもともに人物描写が良くできていて、おもしろくみられた。それ以上でもそれ以下でもないのは、ヘンリー八世の描写が貧弱だったからかな?姉妹の話だから致し方ないにせよ、迫力が無さすぎた。
気分が悪なった
ナタリー見たさで拝見したが、気持ち悪くなった。
近親相姦未遂と打ち首の描き方でとどめを刺された。
ただ、ナタリー・ポートマンやスカーレット・ヨハンソンの演技は流石といえる。
興味がわかない
愛欲の果てに
いつの時代にも理不尽で痛々しい血の歴史はあるものだと思いますが、今作品の人々、特にブーリン家のたどった運命も間違いなくそれにあてはまると思います。
自分勝手で権力の名の下に次々とばっさりと人を斬り捨てる君主が一番の悪かとも思いましたが、彼の妾に実娘をさせて、一族の繁栄を手にしようとした父親や親戚。当時はそんなことがざらだったのかもしれませんが、アンとメアリー姉妹も間違いなく被害者です。
只2人が違ったのは、姉のアンは自らの地位を得るために他人を陥れるという罪を犯し、結局は世継ぎを生めず、自分自身が正気を失うほどに憔悴し、とうとう最後は…。妹のメアリーはアンとは対照的で誰に対してでも誠実であり続けようとしました。裏切られた王や姉に対しても。故に、ラストで姉の残したエリザベスを育て上げている様には本当に救われた気がします。彼女がこのすさんだ展開の中で唯一の光だと感じました。
歴史は渦中にいると何も見えないもの。恐ろしいですね。
ポートマン? ヨハンソン?
いつの世も女の幸せは難しい
昨年ヒラリー・マンテルの『ウルフ・ホール』『罪人を召し出せ』を読んで俄然興味が湧いたブーリン家のアンとメアリーの姉妹。小説では、アンが妹、メアリーが姉という設定だが、ふたりのキャラクターは同じ。賢くて野望に溢れたアン、田舎での暮らしを望みおっとり女性らしいメアリー。アンをナタリー・ポートマンがメアリーをスカーレット・ヨハンソンが演じているが、このキャスティングが非常に良かったと思う。
スカーレット・ヨハンソンはセクシーで奔放なイメージもあるが、過去にも『ゴースト・ワールド』や『真珠の耳飾りの少女』などあまり多くを望まない控え目な役も演じている。仲のいい姉妹と言っても、こと色恋が絡めば、そこは女同士。近いが故に許せないということもある。しかし、肉親の情もまた強い。ピーター・モーガンの脚本は史実にフィクションが巧みにストーリーに練り込まれていて、これは小説と同じ。
映画はブーリン姉妹が主人公なので、ヘンリー八世のキャラクターはちょっと弱いかなと思わないこともない。ヒラリー・マンテルの小説の主人公トマス・クロムウェルに至っては(王の離婚と再婚に関して相当暗躍したはずなのに)、最後にワン・シーン登場するのみだが、歴史は一方からの見方では全体が見えないということを教えられたと言えないこともない。
女優二人が輝く本作だが、二人の兄弟ジョージを演じるジム・スタージェス、メアリーの最初の夫のベネディクト・カンバーバッチ、メアリーの二度目の夫エディ・レッドメインなど今をときめくイギリス人俳優が出演しているのも見所。ヘンリー八世の最初の妻キャサリンは『ミツバチのささやき』のアナ・トレント!
権力の亡者の歴史劇
総合75点 ( ストーリー:80点|キャスト:85点|演出:80点|ビジュアル:80点|音楽:70点 )
これほどに宮廷の権力争いを赤裸々に描いた作品もなかなか他にないのではないか。君臨する移り気で強引な王がいて、より良い地位と名誉を求めて宮廷で暗躍する貴族と女がいて、彼らが権力と欲望の虜となって醜い姿をさらす。
質感の高い美術と撮影と演技があっても、最初はあまりにあさましい彼らを観てこの主題にいい感じはしなかったのだが、だんだんとひきつけられた。特に才気あるが野心の強すぎるアンを演じたナタリー・ポートマンの、何が何でも地位を掴むという鬼気迫る偏狭な権力欲の塊の役の演技は面白い。こうなってしまった女って今も昔も理屈じゃなくて思い込みで動いて、それは怖いものだ。
結局彼らは他人の幸せや国家をどう運営するかということはどうでもよくて、自分の地位のことだけしか頭にないのだ。巻き込まれていく人々もたまったものではない。その後の展開も含めて、宮廷の歴史とその裏側の闇に触れたようで、汚れた世界ながらも面白い。でもやっぱりこういう世界って好きじゃないな。
勉強になる。歴史おもしろい。
2人の女優の競演が見ものかな?
イギリスの歴史を詳しく知らない自分にとっては、この映画は、姉妹でありながらも、親が家運を賭けて決定する、2人の娘を王の世継ぎを生ませる為に、嫁がせてしまうと言う中世のイギリスの貴族社会の哀しき、世にも残酷な物語は観ていて「哀しい」の一言である。
親が決定する、家運隆盛の為に行う、政略結婚物語は洋の東西を問わず、どこの世界でも、昔は普通に行われていた現実があり、どうしようも無い負の歴史遺産であるのだろう。人間のエゴ丸出しの哀しいサガを描いたイギリス版、女たちの大河ドラマとでも言うところだろうか。
本当に、こう言う作品を観る度に、20世紀以降の自由経済の世界で暮らしていける自分達家族は幸せな世界に住んでいるのだと感謝せずにはいられない!気持ちが込み上げてくると大袈裟に聞こえるかも知れないが、本当にしみじみ、そう思うのだ。
特に、我が国日本に於いても、婚姻や、家を継いで、後継者としての息子を授かると言う風習が長かった社会制度の中にあっては、世継ぎを生む為の道具としてしか、女性の価値が認められていなかった、当時の世界と言うのは、親も、子もとても自由の無い哀しい縛りの世界観の中でようやっと暮しを立てていたのがうかがえる。
しかし、その理不尽さも、今だから、それを野蛮な人権を無視した残酷物語と思うのだろうか?当時の時代を生きていた人は、必ずしもそうは考えていなかったのだろうか?
個人的な幸せよりも、自分が生れ育った家を如何に、大きく栄えさせる事が可能であるかと言う事に終始して暮している人々にとっては、大奥に上がる事も、女性として、名誉な事なのだろうか?
この映画は、衣装も綺麗で、それなりに時代考証もきっと正確にされていて、素晴らしい映画なのだろう。
しかし、いくら良く出来ていても、このラストの哀しい結末には感動する事は出来なかった・・・
話が史実に基づいて描かれる事実であれば、在るほどに、その哀しい現実を観るのは辛いものだ。
ナタリー・ポートマンもこう言う役処は結構様になっているし、スカーレット・ヨハンソンもとてもハマリ役だった様に思う良い映画だ。でも好きになれない!!
姉妹は、姉妹であっても、時にライバルとなり、愛する存在では無く、憎しみの対象者となってしまう、この女性たちの闘いが狂気を帯びて確かに、映画として迫力は感じるのだが、この時代に生きなければならなかった彼女たちの現実の生活を思うと私は、全く感情移入の出来ない、感動を覚える事が出来る面白い作品と言う気持ちにはなれない。基本的に人権が傷付けられる話は私には、NGなのかもしれない。
しかし、衣装デザインや、音楽とか、当時から現在迄のイギリスの歴史を好きで、勉強してみたい人には、きっと見応えがある作品だと思う。
女性の人は、この映画を観ると姉のアンと、妹のメアリーのどちらのキャラにより魅かれるのだろうか?私は姉妹の母に同情するだけの映画だった。
美人女優の競演が見物です
エリザベス女王1世誕生秘話。
一族繁栄の為、伯父の策略によりブーリン家の姉妹は王の子供を身ごもる。側室の妹は男児を産むが、王妃となった姉には女児しか生まれなかった。これがのちのエリザベス1世である。
女王の誕生までには一族による骨肉の争いがあったことが分かる。王妃の座、世継問題・・・などなど 今の日本の皇室でも一時男児が生まれないことで話題になっていたが、当時は今の比でない程、深刻なことだったのだろう。
しかし、女とは何なのだ。それこそ産む機械では無い。今でこそ産み分けは可能だが、子供に罪は無い。伝統に縛られず、授かったことを喜び、両親が愛情を注ぐこと。例えそれが王であっても、一人間として、家族を守れなければ結局国は衰退するであろう。
姉妹のキャストとして、野心家の姉にN・ポートマン、王の寵愛を受けるも島流しにあう妹役にスカーレット・ヨハンソン。何とも豪華な2ショットであるが、スカーレットはこれまでの作品、私生活の浮名からイメージと違う役の気もする。ただ、美人女優を2時間も堪能できるという点で、とっても贅沢な気分にさせられた映画であった。
一番のミス・キャストはエリック・バナ?
食い足りないという評と姉妹のキャスティングは逆の方が良かったのではないかという評が多かったが、私は結構満足できた。確かに、もっとスキャンダラスで、姉妹の確執がえげつない方が映画としてはおもしろかったかもしれない。でも、その節操ある描き方がこの映画のいいところ? その時代の雰囲気は感じられたし、衣装も時代考証に合っているらしい。すごくすてきだった。キャスティングの方も、私はこれで良かったと思っている。スカーレット・ヨハンソンは私生活の言動や「マッチポイント」の役柄などから、セクシーで奔放なイメージがあるが、意外にも映画では「真珠の耳飾りの少女」や「理想の女」などで清純、貞淑な女も演じていて違和感がない。だから、メアリーでもおかしくない。アン役のナタリー・ポートマンも子役から活躍してきている実力派で、この二人の共演は見応えがあった。私が残念に思ったのはヘンリー八世だ。大食漢で、6人の妻をめとり、そのうち2人を断頭台に送った男。自らの欲望のままに生きた男なのに、エリック・バナが演じると、周囲に翻弄されたお人好しな男に見えてしまう。そこが物足りなかった。
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