クライマーズ・ハイのレビュー・感想・評価
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御巣鷹山の日航機墜落事故
当時中学生だったオイラは、
「史上最悪の航空機単独事故」という情報より、常にテレビで流れているニュース映像と、そのあまりの多さと、またそれに反比例するかのようになかなか解明できない事故原因に、
「日本中が混乱している」…という不気味な恐ろしさを感じていたんだったっけな。
そんな混乱の中で、事実を取材し報道する立場の人達の、情熱や苦悩を描いたのがこの作品。
予告編を見た印象では、もっと「生命」や「家族愛」にも重点を置いているような感じがしたけど、その部分はそれほど突っ込んではいなかったかな。
仕事に対する誇りや、鬼気迫るほどの執念、妬み、かつての情熱を忘れてしまった上司に対する苛立ち、組織の中の矛盾、理不尽。
また、あまりに凄惨な現場を目の当たりにしたためにココロが壊れてしまう記者や、それを引き金に自身のしている事の意義を見失いそうになる同僚記者…
どれも大袈裟じゃなく現実にあることとしてストレートに届いてきて、登場人物と一緒に苛立ったり悔しくて仕方なくなった場面もあった。
ただ映画だとどうしても、人間模様や因縁による話の奥深さがなかなか解かりづらかったりして、イマイチ付いていけていない気分になるんだよね。
これは原作読もう〜っと。
編集部の緊迫感が堪らない
事故そのものを描いたのではない。真相を大衆に知らせるということが、どれだけ大変なことか、その一点にスポットを当てた作品だ。それだけにブレがなく、話の展開にぐいぐい引き込まれる。
新聞社の独裁者的社長とヤクザみたいな販売局局長はやり過ぎの感はあるが、キャスティングがすばらしい。編集部の人の動きには一切無駄がなく、臨場感がある。ただ、カット割が忙しいのはいいとして、素早いパンやズームが多すぎる。
次長の螢雪次郎は最後まで憎々しく、社会部県警キャップの境雅人はいかにもというハマリ役。料亭での次長(遠藤憲一)と悠木(堤真一)の口論を見ると、あー、なんでこのふたりで「椿三十郎」をリメイクできなかったのか? 刀なんぞ振り回さなくても迫力がある。
さて、問題の日航123便だが、事故が起きたのが12日。その原因が圧力隔壁にあると報道されたのが17日。いかにも早すぎる。そして、地元消防隊の出動を夜明けまで待たせた機動隊の真意も謎である。事故原因にはいろんな噂がある。
惜しいかな
自ブログより抜粋で。
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仕事に燃える男たち(女性もいるが)の群像ドラマとして、良くまとめられてはいる。
が、どうもエピソードを詰め込みすぎで消化不良を起こした。
堤真一演じる悠木の山仲間・安西(高嶋政宏)や元社長秘書の美波(野波麻帆)とか、悠木の生い立ちに関わるエピソードとか、それぞれなんとなく絡んでくるが、歴史上の大事故という濃い題材の前では霞んでしまって蛇足に見えてしまう。
悠木が搭乗者リストの中から子どもの名前を見つけて心を痛めるシーンがあるが、それが自身の子どもが事故に巻き込まれたかのように見えてしまって観客を混乱させる。
これも、やりたいことを詰め込むことに一生懸命になりすぎて前後を整理できていない演出ミス。言うなれば、演出家としての“クライマーズ・ハイ”ではないか。
原作がどうのこうのではなく
よく、映画を原作と比べてどうのこうのと評論する人がいますが、
映画は映画、原作は原作、つまり、活字の小説です。
おじさんは、映画を見ているのであって、決して、小説を読んでいるわけではありませんので、まったく、別のものだと考えています。
小説も映画も、現実では起こりえない場面が必ずありますが、ハリウッドの街中を高級外車でカーチェイスするのは、おじさんにとっては、非現実的とは思わず、映画の中のお話として、すんなり受け入れられるんですよね。
でも、新橋だの六本木などでやられるとそれはもう嘘丸出しに感じでしまう。
この映画は、現実に起こった航空機事故を題材としていますし、地方新聞と中央の新聞の力関係や社内でのゴタゴタなどは、割と感情移入しやすく、共感を覚えるところがありました。
そういった意味で、この映画は面白かったですよ。
監督の構想力が試された作品だったと思うのですが
御巣鷹山にジャンボ機が墜ちた、忘れられない衝撃的な事件で有る。
地元新聞社は地元の意地をかけてこの事件の真相に迫る。
この事件の全権を任されたのは悠木(ゆうき)、
彼には駆け出し記者の頃に地元の大事件、浅間山荘事件を
全国紙に出し抜かれたというトラウマを抱えていた。
自分のエリアで起きた事件は地元新聞が一番だという紙面を作りたい、
スクープで他紙を出し抜きたいという思いで紙面作りを進める。
そんな熱意のもとに、同じ思いのもの、
抜け駆けしようとするもの、
足を引っ張るものが紙面作りに参加する。
兎に角、熱に浮かされたような一週間が始まる。
こんな風にまとめてくれれば良いものを、
主人公と病気で倒れてしまった友人との関係やら、
主人公と家族との関係、そんなものも、短い時間でさしこむものだから、
色んなものがてんこもりになって、
消化不良を起こしてしまった。
この作品は某公共放送でもドラマ化された。
そのドラマは連続物になったほどの長編、
それを限られた二時間という制約の中で仕上げるとするならば
焦点をキッチリ絞った方が良かったと思う。
実にもったいない出来になっている。
割りきって一週間の記者魂を賭けた物語にした方が
シンブルでわかりやすく、感動的なものになっていたのでは?
これこそ、監督の構想力が問われる種類の作品なのだろう。
みんなの団結力
飛行機事故を一つのテーマとしそれを世間に知らせる伝える新聞社の深い人間性の話。
しかもあの最大の飛行機事故1985年の日航機墜落事故をテーマにしてるだけあって物語的にもかなり深い。
堤真一の1人舞台になっていないどこが良く、脇役人達の団結力がこの作品の質を上げている。
1985年をわざとらしく演出してないとこもさらに良く、テーマに沿った演出、行動も観ているものを引き寄せている。
残念なのは山崎努演じる社長の存在、行動。この作品にはいらないんじゃないかと思う。ラストも少し残念。
堤真一は相変わらず上手いね。
心ゆさぶられ
熱いです。
新聞記者がこんな感じで仕事をしてきた(している?)んだなぁ~。と新聞社に対する見方が少し変化しました。
毎日真実の情報を伝え続けるって、すごい。
堤真一さんの目がかっこいいです。真剣さ、不安、無念がしっかり伝わってきました。感情移入しすぎる位で、何度も目頭が熱くなるの感じました。
途中途中にでてくる登山シーンが追い討ちをかけるようでした。
自分の人生、何を大事に生きていくか考えさせられます。
ただ、遅いなんて事はないのだろうと希望もみられました。
堺雅人さんも不思議な魅力がたっぷりでした。
息を殺して見入る
脚本も構成も映像も、出演者もすべてすばらしかった。「すばらしい」という平凡な表現ではものたりないが、適切な言葉が浮かんでこない。
主演の堤真一や記者の堺雅人だけでなく、編集部、営業部それぞれの人が生き生きと描かれていて、まるで群馬に存在しているよう。
新聞社だって善意とか誠意だけでは成り立っていなくて、妬みとか信念や気骨がぶつかりながら動いている。それはきっと職種が違っていても同じで、だけれどもそのなかで、いかに自分の正義を通すか。それが描かれていた。
女として、鳥肌が立ったのは悠木の母親の登場のさせ方。母親を否定しない描写に感動した。
新聞記者たち
1985年に起きた日航ジャンボ機墜落事故。この悲惨な事故を追った群馬県の地方紙の記者たちを描いた物語だ。原作では地元紙と全国紙、中堅の年齢でありながら遊軍記者である主人公など、それぞれの「立ち位置」が鮮明に描かれ、物語に深みをもたらしている。しかし映画では社内のさまざまな軋轢を中心とした人間関係がメインに据えられ、原作を読んでいる身としては物足りなさを感じた。映画である以上、書籍のように言葉を尽くして状況説明ができないのは仕方がない。その分、映画では役者の渾身の演技が、それをカバーし、リアリティを生み出した。厭世観に支配されながらも事故の全権デスクとなり変わっていく主人公を演じた堤真一。ひたむきに事件を追う堺雅人。過去にとらわれつつも、自分の仕事にプライドを持つ遠藤憲一。新聞記者らしい角がある男たちを見事に演じ、映画の「時間の制約があるというハンデ」を補っている。
予想以上に詰まらなかった
横山ファンで、原作に感動し、NHKのドラマのできの素晴らしさに感心した者です。
テレビのCMに流れる予告編の役者の顔ぶれを見て、NHKのドラマには勝てないだろうなと予想していました。
そして、見た感想です。予想以上にひどかった。
これは、役者のせいでなく、監督のせいであろう。
社長のエピソードなど脚本の改悪で、よく原作者が、許可したなと思う。
原作、NHKのドラマを見たのは何年も前なので、詳細は覚えていないが、映画を見終わって、何か原作と違うような気がしていたが、この映画レビューの他のコメントを見て思い出しました。悠木の子どもとのエピソードや、投書のエピソードなどがばっさり切られているのです。なぜ、切ったのか理解に苦しむ。
この映画をよく評価している方々、是非、原作に忠実で、素晴らしい役者をそろえ演出したNHKドラマのDVDを見て下さいと言いたい。
チェック、チェック、ダブルチェック
観てる自分が完全に「クライマーズ・ハイ」。夢中になっちゃうねー。原作も読んだことがあるけれど、編集現場の臨場感というものは、映像でしか伝わらないのかもしれない。題字と音楽、オープニングとエンディングは、邦画大作にありがちな野暮ったいカンジ。ちょっと残念だけれど、そこさえ目をつぶれば出来栄えは◎。
大惨事・・・その裏側でも
原作を読んでからの観賞でした。
長編の原作をどう映画にするのか、とても興味津々でした。
映画特有のオリジナル部分に変更してる割りに、違うかたちではあったが、なかなか重要なセリフは原作と忠実だった様な気がしますね^^
それに個人的に堤真一と堺雅人が大好きなので、観る前から評価はアップでした♪
ただ、セリフが(特に高嶋さんの)聞き取りづらいシーンが多々あり、そこがとっても残念かなぁ~^^;しかも、北関東地方の群馬県だからって高嶋さん、なまりすぎっ!!実際の群馬県人はこんなになまってないってば(笑)
大久保事件以来、たいした事件・事故もなく、淡々と日々を送っていた地方新聞記者に、突然襲いかかったジャンボ機の墜落事故!新聞記者が無線を持っていないっていうところが、今までかなりのんきに過ごしてきたかを物語ってる感じ・・・
あの事故の裏で、こんな緊迫した壮絶な闘いがあったのか!?事実、どこの新聞社も当時スクープ争いで様々な闘いがあったんだろ~な・・・そう思いながら観てました。
それにしても、ラスト!意外かも・・・
あのラストにするのなら、もっと悠木の親子関係を掘り下げても良かったのでは???
ロケ地は、私の知ってる場所がおてんこもり^^
去年の夏、堤さんらが1ヶ月間も前橋市に缶詰状態で滞在してたとは!!!なぁ~んだぁ(^^ゞもっと早くに知ってれば、ナマ堤さん逢えたかもっ(笑)♪
この映画を観て、毎日何気なく読んでる新聞紙に改めて愛着と敬意を表します^^
いい映画でした(^o^)
7月10日109シネマズ高崎にて観賞
緊張と興奮と,少しの落胆
各部署との対立を挿みながら,
山登りのように着実に歩を進める紙面作りの切磋琢磨に,
クライマーズハイを感じた。
スクープのくだりに興奮。
ドキュメンタリー風の気が抜けない演出が,
緊張感を産み,画面を見入らせる。
演技と感じさせない熱演を見せる
全ての俳優が素晴らしかった。
ただ,未曾有の大惨事の背景を支える絆のドラマ,
安西との友情,
悠木親子のドラマが中途半端。
現代パートが蛇足気味だし,
人命の尊さがいまいち伝わってこなくて残念。
いい映画ですが、原作の深みが少ない。
『半落ち』などの警察小説で有名な横山秀夫が原作。1985年8月12日のJAL123便墜落事故をベースに、事故現場となった地方新聞社の記者たちの1週間が熱く描かれています。
あのJAL123便墜落事故の事は、良く覚えています。夜中までテレビにかじりついて報道を見ていました。夏休みだったから良かったですが、翌日は完全に寝不足でした。坂本九さんや、阪神タイガースの球団社長など著名人が多数犠牲になったことも、事故の衝撃に輪を掛けましたね。あの年、阪神タイガースは発奮して、優勝しました。
ベースとなっている事故は実際の事故ですが、その舞台の新聞社は架空の地方新聞社です。しかし、実際に新聞記者であった原作者の経験が物語の中に生かされていることは想像に難くありません。その経験があるからこそ、事故による現場の混乱の臨場感と、新聞を作っていく上での困難さと、ワンマン社長・地方紙と言う事から覚える挫折感を上手く描くことが出来たのでしょう。
現在と22年前に時間が動いて進んでいきます。現在のシーンでの堤真一はそれなりの歳の設定のはずなんですが、それほどの歳である事を感じません。設定ミスなのか、どうなのか? もう少し何とかしたほうが、分かりやすかったかもしれません。
山崎務が、ワンマン&セクハラ社長を上手く演じています。この人は、こう言う役は上手いですね。でも、劇中のセリフにもありましたが、22年前に「セクハラ」と言う言葉は、日本に存在していましたっけ? 時代考証的に、ちょっとその辺りに疑問を感じました。
悠木と安西の絡みの描き方が、ほとんど無かった事が疑問。あの程度の描き方だったら、かえって混乱を与えてしまったのではないでしょうか? もっとも、悠木と安西の関係は、現在の悠木のシーンに関係してくるので、完全に無くすと言う訳にも行かないかもしれませんが、この辺りの背景は原作だときちんと描かれているので、時間の限られている映画の難しさなのかもしれません。
事故現場のシーンは、あの衝撃的な事故の模様・現場を多くの人がテレビ報道などで見ているので困難さが伴ったと思いますが、”JAL”の文字の入った翼など印象的な背景も入れてあり、上手く再現できていると思います。生存者救出の模様は、自衛隊ヘリに吊り上げられていくシーンの記憶が数多くの人にあると思いますが、それを髣髴させる描き方はされていますが、実際に要救護者は映像には入っていません。
人間模様が複雑に絡み合ったドラマなので、約二時間と言う時間では、完全には描ききれなかった感じがします。JAL123便墜落事故の事を描きたいのか、地方新聞社の悲哀を描きたいのか、主人公の家族模様を描きたかったのか、少し、消化不良です。いい話だと思うのに、その辺りが残念。
早くも今年のNo.1!
日航機墜落事故からの1週間、新聞社内ではこんなことが起きていたんだ、とびっくりしました。
スクープをめぐる葛藤、社内での上司や部下との衝突、働くことの意義・・・。
まるでハリウッド映画のような重厚感とスピード感、そして日本を代表する俳優さんの迫真に迫る演技に、手に汗握りっぱなしの2時間半でした!!
2時間25分!!
2時間25分が短く感じた。
航路でもない自分のナワバリにジャンボが落ちてきてしまった地方新聞社の話。
墜落した山に上がる記者が、携帯どころか、無線すら持っていないことに驚いた。
登山のシーンにひ~ってなったりして、終わったときにはとても疲れたけれど、荷応えのある映画。
熱い男たちの真夏の戦い
とても見たかった映画です
いまから23年前の日航機墜落事故で騒ぎになった
群馬の新聞記者たちの苦悩の戦いが描かれています
事件当時、私はまだ子供でしたがJALで働いている
親戚がいたためこの事件の事は鮮明に覚えいてます
評価が真っ二つに分かれていますが私は良かった!
日航機墜落の事件をきっかけに地元新聞記者の奮闘
が伝わってくる、昔の栄光にしがみついている無能
上司の元で有能で人望厚い悠木(堤真一)が1人で
上に噛みつき、さらには社長にまで・・・
熱いな~と思ったけど、ドンドン行け!
と後押ししたくなるほどのスタンドプレーが良い
切れ者の部下(堺雅人)が素晴らしいく良い演技を
見せる、鋭い目つきは言葉にしなくても物語っている
目で演技出来る素晴らしい役者でした
映画全体を見ると日航機墜落事故はきっかけに過ぎ
なく本質は自分の仕事に誇りを持つ男とのらりくらり
と美味しい蜜を吸う上層部との戦いですね
ぶつかり合ううちに新聞記者としての何かが目覚める
みたいな話しでした
堤真一は柳沢慎吾に似てるなぁ~と昔から思っていま
したが、最近の演技には迫力が増してとても良い役者
になったと思う、ああいう上司の元で働きたいかも?!
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