「記者魂」クライマーズ・ハイ Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
記者魂
総合75点 ( ストーリー:70点|キャスト:80点|演出:75点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
事件を追いかける新聞社の記者の意地や誇りのぶつかり合いや社内の派閥や権力構造の問題や、特ダネを追いかけつつも事実を裏付けようとする現場の緊迫感があって、全体としては楽しめた。
しかしその反面、やたらと登場人物が多くて、映画では複雑な人物の相関関係を把握するのにやたらと苦労する。会社の組織図を把握するだけでも苦労するのに、それぞれに人間関係があるし事情もあって、一回観てどれだけの視聴者がそれを理解出来ただろうかと疑問に思う。それと主人公をはじめとして登場人物が上司を含めて相手かまわずやたらと喧嘩腰で怒鳴って主張の仕合ばかりしていて、私は新聞社に勤めたことがないのでよくわからないが、常識的に考えて民間企業でこれはないのではないか。
それと日航機墜落事故を追う地方新聞社を取り上げながら、その大事件を追求するというよりも、事件を追求する新聞社の記者を追いかける。それで観終った時に、映画の主題は何なのか、ただ新聞社の当時の現場を見せるだけでいいのかという点で肩透かしを感じた。主人公自身の話や山登りの話も中途半端だし、物語がすっきりと終わっていない気がする。
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