「混乱、そして失望。」クライマーズ・ハイ Nobuさんの映画レビュー(感想・評価)
混乱、そして失望。
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日本人なら誰もが真摯に向き合わずにいられない惨劇の状況、その原因の追求、緊迫し混乱した報道の現場、複雑な人間関係、そして親子の和解……
日航機事故を依り代に様々なドラマが複雑に絡み合い、そしてほどけていく。
しかしあまりにも多くの要素で構成されるがあまり、ひとつひとつの描写が上っ面を撫でただけ。どこに感情を任せて良いかわからず、混乱させられた。
時折インサートされるPOV的なカットなど演出手法にも、なんら意味を見出せなかった。
なにより、苦楽を共にした同僚1人の死すら悼めない者達が、見知らぬ520人の死に向きあうことが出来るのだろうか。違和感を禁じえなかった。
役者の演技は素晴らしく、また題材が題材なだけに、残念な気持ちになりました。
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