「公開当時の破滅論を踏まえた怪作」ハプニング Ko Fuさんの映画レビュー(感想・評価)
公開当時の破滅論を踏まえた怪作
この映画が公開された当時、作中にも話題に上がるミツバチ大量死や古代バクテリアの発掘などが話題になっており、破滅論が蔓延っていました。壮大なスベリを見せつけたノストラダムスの大予言は破滅大好き人間たちの間では実は数年ズレてた説まで出ていたほど。
そんな中で公開された本作ですが、シャマラン監督なりの破滅論への皮肉というかダジャレというか、そういうものを感じさせます。
同時に、当時のアメリカでは若者のキリスト教離れが深刻になっており、それは現在でも続いています。とくにキリスト教における家族、血の繋がりというものの大事さが失われつつあり、これらも要素として作中内に反映されている様子。
怪作としか言いようのない本作ですが、シャマラン監督なりに混沌としたアメリカの現状を憂いていたのではないかと思わせる一作で、自分としては好きな部類です。
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