かいじゅうたちのいるところのレビュー・感想・評価
全19件を表示
反面教師
家族にかまってもらえず家出した少年が、自分と似たような問題を抱える「かいじゅうたち」の暮らしを観ることで自分を客観視できるようになるという体験型成長物語。トム・ハンクスが製作した映画というので気になっており、鑑賞。
著名な児童文学の映画化なので今更内容に注文を付けてるのもどうかと思うが、まるで児童心理学者が描いたようだ。
子供向けなので島の原住民でなく、ぬいぐるみのような怪獣もどきに仕立てたのだろう。
主人公の気づきにフォーカスする為なのだろうか、飲食とか風呂とか生活感のある行為はいっさい省かれているし、かいじゅうなのに妙に話が通じるところも問答無用、真似して家出したりボートに一人で乗ったりとか大人たちの心配など蚊帳の外なのだろう。
海洋冒険や倒木、爆薬炸裂などアクション・シーンも取り入れて絵本の世界に躍動感を加えているが事故が無くて良かった、子役相手に65回もテイクさせたらしい、自己目的完遂型の監督のやり方も作者と似ている。
脱線だが、怪獣ものでは実相寺さんの「怪獣墓場」が記憶に残る、悪、暴力の象徴のような怪獣を弔うという斬新な視点で目を開かせてもらった。考えさせられる寓話と言う意味ではウルトラマンの方が高尚だった気がする。
皆さんのレビューに共感
楽しいを求めてはいけない映画でした。原作絵本を子供と読んでいたので、うっかり子供と観始めてしまったものの、憂鬱な始まりでした。
話も難解で画面も暗くて、最後までやっとたどり着いたといった感じ。
でも案外子供の頃なんてキラキラした毎日なんてものじゃなく、この映画のように薄暗く、子供らしく生きたいけれどけっこう現実は過酷なものなのなのかもしれないと思った。
お母さんを独り占めにしたいけど、それは叶わないし、始めっからあきらめてる。孤独を埋めるのはイタズラや空想だったとしたら、胸が苦しいほどの映画かもしれない。
母になった今、息子が覇気のないつまらなそうな表情をするとき、かいじゅうたちのいるところを思い出す。
私は食べちゃいたいくらいあなたが好きなのに。いつか私の元から離れて行ってしまうのだ。
挿入歌も好き。
見なきゃよかった…
正直な感想時間の無駄だったとしか言えない
甘えん坊で我儘な男の子が気にくわないことがあったから発狂しだして家出。かいじゅうたちと触れ合って失敗しながらもかいじゅうたちの関係を良くして成長していくのかと思いながら見てたけどそうでもない。どうにもならなくなって逃げ出す始末‥せめてそこから何か学べたのかと思って最後まで見たけど親に一言も謝らずに笑ってる。よくこんな映画作れたなと逆に感心したね‥教訓も何もなかったわ
思ってたかんじと違った。
絵本を映画にするのは難しいとつくづく思いました。
最後までかいじゅうが怖いところが見え隠れしていて、別れのシーンは感動しましたが、思ってたかんじと違ったというのが正直な感想です。
かいじゅうたちのいるところ
家族の愛を葛藤する少年がかいじゅたちのいる島へ行って冒険する話。絵本を映画化したファンタジー物語。その絵本が好きな人はおもしろいとおもいます。
怪獣達のキャラがそれぞれ豊で多彩で いろんな怪獣がおります 素直さが足りない怪獣 大人っぽい怪獣 優しい怪獣など無邪気な子供と無邪気な怪獣 無邪気こそお互いを傷つき 喧嘩も絶えない でもその傷から貴重な経験を得て 確実に成長していく。
あんまり脳を使わずに見れるので子供向けって感じです。いろんな映画を見疲れたら気分転換にちょうどいいかも
素直になれなくて誰かを傷つけてしまう
モーリスセンダックのかいじゅうたちのいるところ、の映画化
ということで、原作が小さい頃から大好きだった私はかなりの、期待で見ました
子供の頃感じたあの気持ちが蘇るような映し方がぐっときました。
雪をなめちゃうところ、かまくらで仰向けで寝た時の冷たい空気。全部が蘇りました
いたずら好きのマックスはいつもひとりぼっち
お姉ちゃんは友達とばっかり遊ぶし
ママだって仕事が忙しくて構ってくれない
ただみんなと一緒にいたいだけなのに大切なものが一つずつ無くなってってしまう気もち。歯が一本一本抜けるように
だからいたずらをして皆に構ってもらおうとする。素直に言えないから誰かを傷つけてしまう。
そんなマックスがママと喧嘩をして、逃げ出した先にはかいじゅうたちのいるところでした。
こちら、ストーリー重視にすると中々無理矢理感があるかな、と思いますが
マックスの精神からつくられた架空の島
そこでかいじゅうたちの王になり皆と楽しく過ごします
孤立することが嫌いなキャロルはマックスそのもの。そのほかのかいじゅうもマックスの心の中にいるかいじゅうたち。
だけどみんなホントの気持ちは「重なって寝るの大好き、ずっとこうしてたい」
でもたまに「素直になれなくて誰かを傷つけてしまう」キャロルが言った言葉そのままマックスの気持ちを表しています。
映像もどこか寂しくて乾いていて
マックスの心理状態がよくわかりますね。
孤独で愛に飢えている
音楽も繊細な音楽が心地よかったですね。
モーリスセンダックもこの映画は素晴らしい、と。
モーリスセンダックがいうのだから素晴らしいに決まってますよね。
マックスが次第に自分を見つめ直していく様子も良く分かりますね
最後のエンディング曲でも言ってますよね
愛こそ全て
誰の心の中にもかいじゅうがいて
それが大人になっても暴れるもんだから、困りますよね。
たまに戻って、向き合ってみる。
あなたのキャロルがきっと待ってる。
素直に、向き合ってみよう。
そんな気持になる素敵な映画でした。
美しいビジュアル◎でも…
センダックの有名な絵本を映画化ということで、楽しみに鑑賞…
少年マックスは母親とケンカして家を飛び出し、気が付くとかいじゅうたちの住む島に辿り着いていた。マックスはかいじゅうたちの王となり、みんなで一緒に住みかを作り始める…。
というような流れで映画は進むけど、物語らしい起承転結などは特になく、かいじゅうたちとマックスのやりとりがとつとつと綴られる。
かいじゅうたちは本当に絵本から飛び出してきたかのように魅力的。ちょっと怖くて、愛らしい。マックス少年も寂しがりで、いたずらっ子で、でも何より母親の愛情を求めてる可愛らしさが出ていてよかった。
かいじゅうたちとマックスが森の中で踊り、泥だんごで遊び、砂漠を歩き、不思議なお城のような住みかを作る…そんなひとつひとつのことがどこか物悲しく、でも素晴らしく美しい映像で表現されていて、印象的だった。
でも物語性が薄いので観ていてどうしても中盤がだれてしまうように感じたのが残念…。
かいじゅうたちのいるところが少年マックスの深層心理のようなもので、求めてやまない母親への愛情や寂しさ、そして自分自身を見つめ直し成長していく…ようなものを感じないでもないけど、それでも映画として観ていてどうしても眠くなってしまった。
最後のシーンがいい
途中、少し理解できないところがいくつかあり、疑問点が残りました。
しかし、最後のシーンの表現がとても上手く、冒頭の部分では典型的な子供だった主人公がとても大人っぽく見え、「かいじゅうたちのいるところ」での主人公の進歩がかいま見えて、最初から見てきたかいがあったかなと思いました。
傑作です。小学生の低学年の子供とみると尚可。
色々な品評がされているのでありきたりのやつは置いといて。素直に童心に戻って楽しめばいいと思う。砦とか基地とか怪獣とか王様とか、誰でも小さい頃に想像したり、遊んだりしていたはずです(男の子はね)その頃の想いがあればこの作品は私と同じ評価だと思います。かいじゅう(Wild Beast)って翻訳微妙ですね。英語圏の子供ならすぐに理解できても日本の子はどうなんでしょう。野生の獣、怪物、化け物、怪獣は怪獣でもミニだし。どうしてもウルトラマンシリーズの怪獣をイメージしてしまうのです。でも随所ににスパイクリーの作風がでていて彼のエネルギーがどれほどつぎこまれているのかよくわかります。私にとって昔を思い出せる大事な作品。
家族って難しい
なんら問題を解決するわけでもなく、
放置したまま終わった。
マックスが成長したのかすら、観てるほうには明らかではない。
でも、それでよい。
マックスは、個性豊かな怪獣たちと過ごして、
ちょっと成長してると思う。
最後、寝てしまったお母さんを見つめる目は、温かくて、大人びていた。
けんかして、寄り添って、離れられないのが家族。
もう一緒にいるのは無理って思っても、大切だから、離れられない。
そんなことをマックスは、思ったんじゃないかなー。
スパイクジョーンズ監督!!児童文学絵本の待望の映画化!!
鬼才スパイクジョーンズが監督した、大人なら誰でも小さい頃に読んだ絵本があると思うけど。
その中で絶対に一度は読んだ事のある絵本!!かいじゅうたちのいるところ。
とてもほんわかな気持ちになって、子供も大人も楽しめる映画です。
スパイクジョーンズ監督はこういった映画も好きなんだな~と映画愛も感じる作品になってます。
子供~大人になっても何度でも見れる映画です!!満点です。!!!
冷たい、暖かい
絵本は第一反抗期のちびっ子だけど、映画はもう少し大きい設定で、心の動きも絵本より複雑です。どのかいじゅうもマックスなんたろうな。
カマクラで押し潰された冷たくてびちゃびちゃな感覚と、かいじゅうと重なり合った暖かくて息づいている感覚が気持ちとリンクしていて、印象に残りました。
自分にも心当たるかいじゅう達
公開前からチラシや予告の世界観に虜でした。
マイナスな感想を目にして不安になるもやはりどうしても見たい原作と監督の組み合わせ。
後れ馳せながらようやく劇場に足を運んで…結果…大満足!
目眩く見とれるような構図に色彩に心地好い音楽。私にはどんぴしゃ。
OPの落書きからタイトルロールの字体までくすぐられる。あの字体をDLしたい!
ストーリーはマックスが自身の心のかいじゅうに出会い、彼らを見つめ、感じ取り、王様でない事も認め、母のもとへ戻る。
安堵でウトウトする母をみつめるマックスの眼差しを見れば、マックスの成長が容易に想像つく。微笑ましい。マックス君の演技はパーフェクト!
そして見終わって…ふと、何だか自分の中のかいじゅう達をも見てきたような気分に。
こりゃ子供の心中だなんて片付けられない。悪気はないけど身勝手なあんなかいじゅう達は自分の中にも周りの大人にも見当たる。
太陽はいずれ消滅し、それより遥か前に人類は滅びる。
でもせっかく生きるならちっぽけな自分の世界の王様じゃつまらない。
マックスと共に冒険し、かいじゅうたちと共に暮らし、子供大人な自分も少し成長できたような気がします。
劇場で即お買い上げしたサントラも大満足。
絵本を超えられず
我が家に息子の絵本が昔から転がっていましたが、その絵の素晴らしさとモンスターのおそろかわいい造形が心に残っていました。しかしながら、原作は確か見開きで5ページくらいしかなかったような。それを90分の映画にしようってんだから無理がある。もうちょっと周囲の掘り下げがあってもよかったか?それより、あの絵本を映像化すること自体に無理があったのか?
モンスターは絵本どおりでよかったです。でもCGで作ったと思われるのに着ぐるみにしか見えないのが残念。
スパイク・ジョーンズの作品なのでどんな魔法を使ってくれるかと期待しましたが・・・500円。
何ともかんとも
何の予備知識も無く見たので主人公の自分勝手な行動とヒステリックな声に何だかなぁと共感出来ませんでした。
かいじゅうも何だこれ、鳥、山羊?
着ぐるみ感は別に良いのですが、意味深いのか深くないのか分かりませんでした。
ラストもすんなり戻って来て、映画の初めと同様に犬に吠えて、母親には一言も無し、何が変わったんだいマックスとため息。
ちなみに映画館には自分と連れともう一人しかいませんでした
しかも、その一人は早々に寝てました。
スッキリしたい方にはオススメしません。
奥の深さを追求したい方にオススメします。
不思議な着ぐるみ効果。
原作の絵本も読んでみた。(珍しく^^;短かったし。)
明らかに子供向け。というより昔子供だった、大人向け。
冷静なオトナになった今(ホントに?)
あの傍若の限りを尽くした子供時代が懐かしく思える…。
子供なんて、ホントこの通りですからねぇ^^;
うちは息子だったから余計そう思うのかもしれないけど、
常に「お母さん命!」はもちろんのこと、
世界で一番可愛いのは自分だと信じて疑わないのが♂。
心にかいじゅうを飼っているどころか(爆)
そのまんま、かいじゅうといっても過言ではないでしょう。
自己顕示欲の塊→暴走を始めた。という程度の、
本当に些細で繊細な男の子の心の冒険を描いた絵本が
ま~よくこれだけの長さ(正直、ホントに長かった^^;)に
映画化されたものだと思いつつ、ではビジュアル的に
どうなのか…というと、着ぐるみ!!なのだ(懐かし~い)
かいじゅう、つーよりぬいぐるみ系。可愛いかは疑問^^;
そもそも主人公の少年がやっていること自体が可愛くなく、
反抗的…となれば、かいじゅうもあのくらいじゃないと!?
どこの世界にも自分を王様だと(認められたい)思い込んだ
どうしようもないオトナがいたりするものだが、
この子のように、子供の頃にその実体と挫折を味わえば、
母なる大地に勝るものはない、おかあさ~ん♪となる訳で
こういう単純で情けないところが男の子の持ち味だと思う。
納得いかなくても^^;それが母性を擽ったりするわけだ。
絵本にはもっと単純で分かりやすい軽やかさがある。
S・ジョーンズはちょっと悩ましく弄りすぎた気もするのだが。
(いまでもかいじゅうを飼ってるの?じゃ女の子って妖怪?)
世代がわからない
かいじゅうは良くできていましたが、ただ一緒に遊び回って関係がおかしくなれば逃げ出す、これでは子供に教訓にもならないし、大人にも見所がないし何が言いたい映画かまったくわかりませんでした。
繰り返しみたい映画
多感な男の子が本当に可愛いです。
そして寂しさせつなさがすごくキュンっときます。
暗いとか大人向けとかの感想があるみたいですが、絵本って結構子供の頃読んでるのと大人になって読むのとでは感じ方が違うのでそういう差なんだと思います。
子供は子供で素直に楽しんで寂しさを昇華できる気がしました。
寂しがりやのかまってもらいたいという誰にでもある気持ち。
マックスの色んな気持ちがかいじゅう達に反映されてます。
けれども寂しいだけぢゃない。
そこから少年が成長する何かがあるのです。
きっと頭ではなく心で感じる映画なのだと思います。
そんなアタシも色々語っちゃってますけど・・・
へへっ。
全19件を表示