「中年魂のパンクロック」少年メリケンサック カサキショーさんの映画レビュー(感想・評価)
中年魂のパンクロック
映画は宮藤官九郎ワールド
出演者も宮崎葵、佐藤浩市、田口トモロヲ、
三宅弘城、勝地涼、ユースケ・サンタマリアと
芸達者をそろえている。
だから、ストーリーはスムーズに軽快に進む。
宮崎葵はメジャー音楽事務所の派遣社員。
派遣切れ寸前に「少年メリケンサック」というバンドを発掘し、
社長役のユースケ・サンタマリアにも気に入られる。
おかげで派遣期間は延びたものの、
少年メリケンサックは25年前の姿で、
既に中年メリケンサックスに変貌していた。
そのグループに対して怒ったり、あやしたり、慰めてもらったりと
彼女とグループの戦いは続く。
この絡みが実に面白くて笑える。
相変わらず宮崎葵は全力投球、
息を抜く事無く、目をウルウルさせながら、
観客を映画へと引き込んでいく。
いつもならパンクロックグループのボス的存在役の
佐藤浩市に食われるところが、がップリ四つに組んで
演技合戦を繰り広げていた。
ただ単に宮藤ワールドのコメディと思っていたら、
そこには中年魂の閉塞感を打ち破る熱い息吹きを感じた。
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