「知らな過ぎた「真実」までの道程」実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち) モリナーリさんの映画レビュー(感想・評価)
知らな過ぎた「真実」までの道程
連合赤軍という、時代の波に翻弄された若者達への
怒り、焦り、哀しみ、苛立ち・・・そして、少しの羨み
そんな行き場のない感情と、
あまりにも無知であった自分への羞恥と共に
過ぎ去った190分。
気づけばエンドロール。
事件には、被害者と加害者が存在する。
連合赤軍は、加害者なのか?被害者なのか?
何が正しく、何が間違っているか。
そんなのは所詮、私感・道徳観ありきのことであり、
人間(世界)というものは、もっと複雑で混沌としている。
この作品は、「あさま山荘事件」の善悪を問うものではなく
何故、事件が起きたのか。その道程(みち)
現代日本に生きる私たちには、遠くの国の現実離れしたお話も
集団、権力、独裁、テロリスト
知らぬ間に陥る負の連鎖
事件の加害者であり、時代の被害者でもあるのかもしれない。
とにかく、映画としてどうこうよりも
ひとりでも多くの日本人に伝えたい作品である。
鑑賞後、劇場エントランスでタバコを燻らす指の震えが止まりませんでした。
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