アフタースクールのレビュー・感想・評価
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ずるい脚本に心地よく騙された
総合70点 ( ストーリー:80点|キャスト:75点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
よくあるテレビドラマみたいなもんかと最初は思っていたのだが、何か物事をはっきりさせないなということを観ていてだんだんと感じてきたので、その仕掛け的なことはうっすらと気がついてはきた。でもこのような脚本はなかなか凝っていて面白い。ここまでそれと思い込むようにずるく描かれてしまうと、確かに騙されてしまいました。特にお人よしで緩い雰囲気を出していた大泉洋にはやられました。常盤貴子・田端智子の二人も魅力的で女性の撮り方もうまい。田端のコスプレはちょっと萌える。登場人物の性格や人物像をはっきりさせてわかりやすく描き分けているのもいい。世間の裏を見てきてすっかりすれている実質的な主人公と思っていた探偵役の佐々木蔵之介が、技術の進化の恩恵を使用しながら悪賢く人の裏をかいていこうと頑張って努力しているのに、それでどう物語が転がるのか。こんなふうにくるくると切り替わり入れ替わる脚本におちょくられるのも悪くないし、観終ってもほくそえむ。
ただし世間によく知られた存在であるはずの一流商社の梶山商事は、社長の携帯に一社員が直電かけられるのはまるでどこかの中小企業みたいで、社長はわけのわからない脅しにあっさりと屈して大金を払うつもりらしい。しかも木村は職をあっさりと捨てるわけだし、会社を捜査する警察の設定は現実感がない。犯罪の設定に関しては脚本は緩い。
さすがの脚本力。けどもう少しワクワクしたかった。
よくできてるなあ
にやり。
初めて劇場に見に行った時に、
恐らく大泉洋さんのファンであろうお嬢さんが、
終始銀幕の洋さんに向かって小声でツッコミを入れていて、
それが非常に「邪魔」だったので、
図らずも2度見に行く羽目になった映画でした(笑)
ただ、2度見たおかげで、
1度目に見たときに「あれ?」と思った箇所が、
後の伏線だったことが分かったり、
「木村」「神野」「北沢」それぞれの目線から見ると、
お互いの表情が微妙に違って見えたり、
「この人がこんな表情でこう言ったのは、コレがあったからか」と、
まるで答え合わせのような時間が楽しめました。
万人誰もが面白いと思える映画ではないかもしれませんが、
少なくとも私は、何処で誰がどんな表情でどんな科白を言うのかまで
覚えてしまったくらい、好きな映画です。
騙される快感。
お人よしの裏側
フェイク
こんな大泉どうでしょう
大どんでん返しの物語
期待して観ていなかったけど、意外と面白かった。名キャストが脇をしめてるし。意外なストーリーで楽しませてもらえました。邦画もまだまだこういう作品作れるんだね。お見事。日本版スティングかなって思ったけど。最期は人を愛し、信じるって事が今の世の中で必要なんだってメッセージが伝わりました。大泉流石!
やられました
騙されることの楽しさ
人には、実害さえなければ、騙されることを好む性癖がある。マジシャンという商売が成り立つのも、その性癖があればこそだ。
映画の場合、騙しのテクニックにはふた通りあって、映像で騙すトリックと、話で騙すいわゆる“どんでん返し”がある。
この作品の場合、その“どんでん返し”がハンパじゃない。見たものすべてがウソのかたまりだったのだ。呆れるばかりのウソに笑ってしまうのだから、内田けんじ監督のマジックにハマったとしか言いようがない。
それでも、苦言をひとこと。エンドロールのあとのカット。物足りない。ここまできたら、もういっちょドカンと騙されてみたかった。
ここから先は一部、配役のネタバレあり
例えば・・・
あのエンディングのあと、山本圭のドアップ
「なにィ!公安の潜入捜査官だとォー!?」
山本圭が血相を変えて廊下を歩いてくる
取調室で山本圭、アタマをポリポリかきながら
「アンタ、それならそうと、もっと早く言ってくれなくっちゃ・・・」
デスクに拳銃を置く手 それを受け取る手
拳銃をしまいながら佐々木蔵之介、ぼそりと
「申し訳ない」「こっちも商売なんでね」 ニヤリ
p.s. さらにしつこくすると・・・
佐々木蔵之介「実は、今回のヤマが片付いたら札幌支局へ転属の話がありましてね」
山本圭「そうですか。じゃ、お元気で」
佐々木蔵之介「行くぞ!」
「はい!」鼻にピアスの兄ちゃんが立ち上がって終わり。
なんてのはどうだろう。
作品タイトルがうまいなぁ
いやぁ、周囲の皆様が
お奨めするとおり、実に面白い映画でした。
TBSが製作をしていたので、
「やばいっ」と警戒したのですが、
全くの杞憂に過ぎませんでした。
ストーリー、しかけ、作品全体が醸しだす雰囲気。
なんとなく『キサラギ』に似ている気がしました。
役者の演技の脱力感とか、
二転三転するストーリーとか、
最後のオチがわかったときの感覚とか。
ラスト、
急速展開でオチがわかるのですが、
「なるほどね~」って感じなんです。
全くの予想外ではないんですが、
それに近しい予想外って感じで。
劇場全体がクスクス笑う感じの。
実際、大爆笑のシーンはなかったのですが、
劇場全体がクスクス笑うシーンはいくつもありました。
そんな劇場の一体感も
『キサラギ』以来でした。
《2008年1番》との感想を
残している人もいらっしゃいましたが、
大げさではないな、とうなずける面白さでした。
ぜひ、この世界をご堪能あれ!!
【追記】
心に残ったセリフ。
【おまえがつまんないのは、おまえのせいだ】
大泉さんが、佐々木さんに
伝えるセリフなんですが、
なにか自分に言われたようで、
妙に、グサっと心に突き刺さりました。
人生楽しむか、つまんなくするかは
とどのつまり己次第なんですよね。
なんか、変な話ですが、勇気づけられました。
【ストーリー補記】
エンドロール後、
ほんの少し、シーンが残ってます。
そこで、すべての材料が繋がります。
途中で帰らないでくださいね。
そのやりかたも、心地よかったです。
ちなみに、私の見た回は、
フィルムの調子がおかしかったせいか、
そのあとも、なんか奇妙な画像が流れていました。
他の劇場も、同じなのでしょうか?
すごいメンバー
少し無理が
心あたたまる大人のメルヘン
女は、金のない男と逃げたりしないからさ
映画「アフタースクール」(内田けんじ監督)から。
ヤクザの親分が経営するクラブから、ある女性が逃げた。
その彼女をいろいろな手を使い探しだす・・という
簡単なストーリーだけれど、大どんでん返しありで、
けっこう楽しめたストーリーだった。
その中で、どこへ逃げたか、どんな奴と逃げたか、
いろいろな憶測が飛び交い、面白い。
その中のひとつが、今回の気になる一言。
「女は、金のない男と逃げたりしないからさ」
なるほど・・という視点だった。
どなに好きでも、女性は打算的だから、
金がない男と逃げるとどうなるか、計算できる。
だから、こんな発言になったのだろう。
そんなことも考えず、ただ感情だけで逃げると、
取り返しのつかない人生が待っている、というわけだ。
私にとっては「へぇ〜」というフレーズだった。
非常におしい感じが
基本的にどんでん返しものは好きなので楽しく見ることが出来ました。
ただ、どんでん返しの前があまりにも普通すぎたかな。
一番好きなシーンは最後かな。
エレベーターに乗るところ。
ああいうネタ明かし的笑いに弱いですね。
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