「俺が働いて建てたんだぞ、なんで“おばあちゃん家”なんだ!」歩いても 歩いても 奇妙鳥さんの映画レビュー(感想・評価)
俺が働いて建てたんだぞ、なんで“おばあちゃん家”なんだ!
相性とか波動みたいなモノで、それぞれ感じ方受け止め方が違ってて、映画に対してもそんな風に合う合わないのが在って、何度繰り返して観ても飽きない、惹き込まれてついつい最後までそこに浸ってて、終わってもまだその世界観から離れられなくさせるモノを感じる、そんな作品が有る。
邦画ではたぶん1番繰り返し観た作品だと思う。
初見はとにかく夏川結衣が観たく手を出したら……
言葉にするのは難しいが、アノなんとも表現し難い雰囲気、懐かしい感覚がフツフツと甦ってくる。
親戚が集まった時の微妙なギクシャクや子供達の照れながらすぐうち溶ける感覚、父親の手持ち無沙汰な無駄な威厳等……昭和のお盆を彷彿させる空気を感じる。
是枝作品特有のドンヨリ感が軽めで、ずっとそこに居たい氣にさせるけど、非日常は過ぎ去って、繰り返される日時に戻らなければいけない…。
そんな風に、いろんな事を飲み込んで日常を歩いてきた老夫婦(というより母の牽引)が尊く感じる。
2~3年に一度はつい観たくなる名作!
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