ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破のレビュー・感想・評価
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物語が展開していく。疑問は深まっていく。
マリが歌いながらエヴァを操縦するシーンや、戦闘シーンで流れる少年合唱団みたいな歌声は個人的には違和感を覚えるが、そういう演出なのだと受け入れるとする。戦闘シーンの演出はさすがにうまい。とくに、人間のリミッターが外れて突撃していくような空気を作るのはある種の爽快感すら感じさせる。
エヴァの派手な色使いや極端な感情表現を観ていると、これも一種の超常刺激なんだろうなと思う。超常刺激は避けるべきものとされているが、すぐれたイマジネーションは、そういった超常刺激とされるコンテンツの中に多く存在する。また、神秘さや不思議さに目をみはる感性とされる「センス・オブ・ワンダー」が刺激される。超常刺激とセンス・オブ・ワンダーは重なる部分もあるのかもしれない。このあたりの感覚は小島秀夫の作るゲームにも似たようなものがあるのかもしれない。小生はプレイしたことがないが。
メインのキャラクターは本作で出揃う。
マリ、アスカ、カジ。ところでエヴァの登場人物に海にまつわる名前が多いのはなぜだろう。
冒頭、マリが出てくるが、どこのなにものなのかは明かされない。コミュニケーションの言語で日本語をチョイスするところから、日本人のようだ。シンジについても知っている。しかし、シンジはマリを知らない。マリは他人をはねつけるタイプではないが、最後に2号機で戦うときには外部とのコンタクトをシャットアウトするところから、他のエヴァパイロットと同じく他人との関係性を拒む傾向にあるかと。
エヴァパイロットについていえば、それぞれの個性があるが、他者との関係を拒むところに特徴がある。それが徐々に打ち解けていく過程に、本作での成長物語としての一面が見受けられるし、テーマを表してもいる。
本作前半では、シンジがエヴァパイロットとしての生き方を受け入れた状態が描かれる。物語の構造としては、ミッションを果たして、次に、「父親の世界」を体験するという展開になる。本作における父親の世界がどういったものなのかははっきりとは説明されないが、ヒントが断面的に散りばめられる。
月で建造されているエヴァ六号機。そこにいる渚カヲル。その存在に気づいた冬月が「人間か?」とつぶやくところをみると、彼はカヲルを知らないのかもしれない。ただ、カヲルはおそらくゲンドウに気づき、「お父さん」と呼びかける。彼も綾波と同じ存在で、原型はユイなのだろうか。つまりシンジにとっては、母親であり、兄弟でもある存在ということか。
世界各国でエヴァが建造されているという説明があるが、パイロットは他にもいるのかは説明されない。また、月で建造中のエヴァ六号機はゼーレが作っているようだ。見た目はリリスのように見える。作り方が違う、というセリフがあって、六号機が特殊なものであることが示される。ちなみにゼーレのマークは知恵の実だった。「序」で「人類は知恵の実を、シトは生命の実を食べた」という言葉の、知恵の実とはゼーレのことだろうか。
途中、エヴァ三号機の実験で、アスカを乗せた三号機がシトに乗っ取られる。シンジは出動したものの、敵のシトがアスカをのせたエヴァであることを知って戦意を喪失する。ゲンドウの命令で、初号機はダミープラグで戦闘を継続、三号機を倒す。その経験にショックをうけて、シンジはネルフを離れる。
最後に第十のシトが出てきて、綾波を捕食する。キリスト教で考えるとシトはあと2体ということになる。マリが戦うが、歯が立たない。初号機をダミープラグで作動させようとするが、起動しない。ダミープラグは異物であり、初号機の胎内にはいれるのは、ユイの子どもであるシンジだけということなのだろう。
逃げていたシンジがゲンドウのもとに戻り、エヴァにのる。ここで父親の世界を受け入れたことになる。
初号機は苦戦するが、やがて変形し、シトを倒す。初号機が変形する理由をリツコが説明するが、なにを言っているのか理解できなかった。おそらくは、シンジが綾波を救出したいという感情にエヴァであるユイが共鳴したのだろう。ゲンドウはそのことを知っていて仕掛けた、と匂わせる展開になる。すると、シトを第三東京市に呼んでいたのは、ゲンドウだったのか。つまり、サードインパクトを起こすためにシトは呼ばれていたのだろうか。
そして、そのままサードインパクトがはじまる。エヴァはデビルマンそっくりになる。しかし、月からやってきたエヴァ六号機が投げたヤリによって、エヴァは停止する。サードインパクトは中止だろうか。カヲルはシンジに向かって「きみだけは助ける」という。この言葉の意味はなんだろう。
今回の疑問点
シン・エヴァではアスカは食事をできない設定になっていたが、破の段階では食べていた。Qでそのあたりの変化が起きるのだろうか。
心象風景のように出てくる電車内のシーンはなんだろうか。
1よりはおもろい。
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何か知らんけど、シンジがモテまくる。
アスカもレイも何故かシンジが好きになってた。
まあそんな中、葛藤しながら使徒と戦う。
そして最後はシンジが命がけでレイを助ける。
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アスカがついに出て来た。
稲垣の物真似はそれほど似てないと思った(場)
1よりは各登場人物の心がわかって、少しはおもろかった。
でも基本線を知らんし、所詮は続きものなんでよーわからん。
庵野さんはシンジ君の事が嫌いなのか?
アスカを(実質)シンジに頃させる、親子水入らず演出キャンセル、などと前作に引き継いでシンジ虐が続いていますね。
序盤はとてもユーモラスで、日常的で、みんなが仲良くなっていく様が見ていてなんか幸せでした。
エヴァンゲリオンの有名な街中を走る初号機のシーンはこの作品です。作画綺麗だった。
ストーリーは結構分かりやすくて、みんなが言うようなついていけない、難しい、などという声は今のところ問題ないです。
ステレオタイプのオタクってアスカみたいな子が好きなイメージがあるので、「あんたバカァ?」のシーンでは、これが日本のオタクのユートピアか、となりました。ところでサービスサービスってなんなんですかね?
勝手に解釈したネタバレ。
『我らが望む真のエヴァンゲリオンの誕生とリリスの復活を持って契約の時となる。人類補完計画の為に』『全てゼーレのシナリオ通りに』
このエヴァンゲリオンの裏のシナリオなのだと思う。
綾波レイは碇シンジの母親のクローン
使徒の出現は碇ゲンドウのシナリオ。
そもそも、エヴァンゲリオンに搭載されたダミーシステムが、使徒なのでは?
碇ゲンドウはマッドサイエンティストだ。
東京(箱根)ばかりが使徒に狙われるのは、目的が使徒とエヴァンゲリオンの戦いのみにあると直ぐに理解できる。
つまり、使徒による地球侵略ではない。侵略行為とは、侵略した側に利益が伴わなければならない。この段階で使徒には地球を侵略する意味が無い。つまり、陰謀論が絶対にある。
ファーストインパクトってひょっとしたら、どこかの原発事故?
予想を良い意味で裏切っていく展開と、謎多き魅力的キャラクターの創造
3度目の視聴になるが、やはり文句無しに面白い。
ひとつは予想を良い意味で裏切っていく展開か。
アスカの乗った3号機の使徒化とダミーシステムで動く初号機による3号機のむさぼり食いとエントリプラグごとの残虐な破壊。そこで流れる「今日の日はさようなら」の意外性と別れをイメージさせるもの悲しさの上乗せ。
綾波レイ救助のために死に物狂いに奮闘するシンジ。今までのエヴァと異質な、背景として流れるレイの声優林原めぐみの歌う「翼を下さい」も重なっての愛成就の高揚感。裏腹に、世界を終わらすサードインパクトが始まる意外性。
ふたつめとして、新たに登場するマリの謎多き魅力が有る。何故か水前寺清子の真実一路のマーチを歌いながら初登場も、英語はペラペラ。シンジへの「君、いい匂い、LCLの香りがする」は、母性の発露なのか?登場により、S-DATカセットテーププレイヤーがTVエヴァンゲリオンの終話をイメージさせる25と26から、27に進行する新しい展開予見のイメージが次回以降への関心も掻き立てる。
まあ、TV、旧劇場版、今回のシリーズと、共通して観ている者、そして自分の予想と大きく異なる展開、そして謎多き魅力的キャラクターの創造。これこそが自分にとってのエヴァンゲリオンの最大の魅力ということかも知れない
破
新劇場版の二作目。
ストーリーは前作同様エヴァンゲリオンに搭乗して使徒と戦う。
感想は
前作よりも主人公や綾波が成長してて良かった。
新キャラが増えたけどみんな魅力的だった。
アクションが前作より派手だった。
クライマックスも熱くて見応えあり!
タイトル通り『破』な内容だった。
マリは何者?
なぜ月にいる?最後の誰?
てな感じでエヴァ初心者には相変わらず疑問な点や専門用語が多いけど、
今作では感情移入もしやすく終盤はのめり込んで見れた。
個人的には一作目よりかなり楽しめた。
4作の中で一番好き
盛り沢山です。
パイロット達が全員出てきますし、
学校生活も見れます。
協力して使徒を倒しますし、
何よりダミーシステム!
強くて凶暴でそこまでしなくてもで、
挿入歌とのアンマッチ具合で怖さが増します。
あの狂ってる感じがとても良いです。
後、最後のシンジ君がレイを助けようとするシーンでミサトさんが叫んでいるところも好きです。
本当に好きなシーンがありすぎて良さを語りきれません。
【シン・エヴァンゲリオン劇場版】鑑賞前の復習としてBlu-rayで...
【シン・エヴァンゲリオン劇場版】鑑賞前の復習としてBlu-rayで見直したが、感想内容は映画公開時の初見の内容です。
少女は少年のために、少年は少女のために。
「序」ではTV版と大きく異なることがなかったが、この「破」では新キャラクターのマリの登場を象徴として、TVシリーズの第八話『アスカ、来日』から第拾九話『男の戰い』までを大胆に新規作画でリメイクして、最後にまだ見ぬ世界へと誘って完結した。いくつものエピソードをまとめているのに違和感を感じずに新たな興奮と戦慄を誘う見事な再構成だ。エヴァ3号機との凄惨な闘いのシーンで流れる場違いな曲も不思議とマッチしていてエグみを感じた。
その過程でシンジとレイの性格にも見直しが入り、二人共TVシリーズよりも前向きな性格になりお互いを意識しているようにさえ見受けられる構成となっていた。
個人的にはこの変化は歓迎で、新劇場版として新たに作り直すのだから同じことを繰り返しても意味はなく、旧劇場版から10年経過した時代に合わせた変化と捉えた。
実際、こういう展開も期待していた自分もいたしね。
だが、一緒に見た友人は、こんなのはエヴァンゲリオンじゃないと激怒した。
エヴェンゲリオンの本質を否定している本作は作る意味はなかったと言い切ったのだ。
自分はそれは要素の一つであって、本質ではないと思う。
何故なら興奮して次回作を楽しみに待っている自分がいるのだから。
なんかわかんねーけど面白い!!
アマゾンプライムで鑑賞。アマプラには同じ映画をチャットしながら鑑賞できる機能がありますので、その機能を使って友人と一緒に語り合いながらの鑑賞です。
一応私のエヴァ知識は、テレビアニメは未鑑賞ですが漫画版は既読した程度。過去に一度本作鑑賞済みですがあんまり覚えてない状態での鑑賞でした。
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正体不明の敵である"使徒"と汎用ヒト型決戦兵器であるヱヴァンゲリヲンを操る少年少女の戦いを描く物語。前作にも登場した碇シンジ(緒方恵美)と綾波レイ(林原めぐみ)、そして新たに式波・アスカ・ラングレー(宮村優子)が加わり、三人の子供たちと使徒との戦いが描かれる。
・・・・・・・
1995年にテレビアニメが放映され、今なお人気が衰えない化け物コンテンツである『新世紀エヴァンゲリオン』の新劇場映画の二作目にあたります。神話を織り交ぜた難解なストーリーが魅力の作品で、ファンの間では考察や議論が絶えない作品でもあります。
エヴァを語る際は自分の「エヴァ歴」を語った方がいいかもしれません。良くも悪くも、アニメから追っている熱心なファンと新劇場版しか見ていないファンとでは、感じ方が違う作品だと思いますので。
私個人としては、正直そこまで熱心なエヴァファンというわけではありません。95年のアニメは私の世代ではないため観たことがありませんし、当然97年の旧劇場版も未鑑賞です。私がエヴァを知ったのは2000年を過ぎたあたりで小学生の頃に読んだ漫画版です。出血を伴う描写や3巻に登場するレイのセクシーなシーンなどを見て「これは大人の漫画だ!」と衝撃を受けつつも、迫力のある使徒との戦いに釘付けになったのを覚えています。その後新劇場版が2007年から始まりましたが劇場に足を運ぶほど熱心なファンではなかったため、公開から一年くらいして金曜ロードショーだかでテレビ放映されたのを観た程度です。そのため、「漫画と比べてここが変わっている」というのは分かりますが、「アニメ版と比べてここが変わっている」とかは正直分かりませんし、旧劇場版から新劇場版を10年待っていたという方々とは熱量は劣ります。
そんな私の本作の感想は、「なんかわかんねーけど面白い」です。褒め言葉です。
前作「序」は比較的分かりやすい内容でしたし、内容は漫画版(テレビアニメ版)に忠実な内容でした。アニメ版と比べて映像技術が格段に向上し、ストーリーを知っていても楽しめる素晴らしいリメイク映画に仕上がっていました。
しかし本作「破」は、漫画版には登場しないキャラクターであるマリが物語に絡んできていたり、ダミーシステムのストーリーに改変が入っていて、大まかなストーリーを知っている私からしても「これはどういうことだ?」と理解できない場面がありました。ストーリーの大幅な修正によって、ストーリーの難解さが上がっている気がします。
でもストーリーわかんねーけどめっちゃ面白いんです。これはアニメーションの力が大きいと思いますが、ストーリー難しくても最後まで飽きずに集中して観ちゃう魅力がこの作品にはあると思います。
とりあえず、観てください。観れば面白さが分かります。オススメです。
乗るんかーい!
アスカの登場、厨二ラブ要素が入り、シンジの鬱々ウジウジが薄まって、「序」より格段と観やすくなった。
アスカが取り込まれた3号機使徒と、シンジの意思に反して暴走するダミーシステム初号機とのやるせない戦闘シーンに、明るく流れる「今日の日はさようなら」。シュールでイイね。
そしたら、お約束のシンジくんが拗ねちゃって「エヴァ乗らない」宣言…。
気持ちは分かりますよ、大人とか世間の事情は理解出来ないしね、厨二だから。
自分の身近な世界が全てでしょう。
でNERVを去る訳ですが、ウジウジウジウジした挙句、結局乗るんかーい!
ま、当然ですけどね。
そしてシンジがあまりにも綾波、綾波言うので、なんかアスカが不憫…。
結果、初号機が覚醒し神のような存在になりつつ天に昇って様は「翼をください」も相まって美しいシーンでした。
それにしても、思春期厨二の思想行動パターンを織り込み、初号機を覚醒させた碇ゲンドウって、どんだけ!
万物の神になったエヴァ
『序』で、父との再会後、突然にエヴァのパイロットの命令を受けたシンジ。様々な葛藤の末に、これからもエヴァのパイロットとして、自ら戦うことを選んだが…。
『破』では、新エヴァ2号機とそのパイロットとして、新たな登場人物、式波アスカ・ラングレーらが、参加する。綾波レイも含めて、使徒との争いは、激しさを増していく。
今回の使徒は、綾波が操縦するエヴァを飲み込み、融合してしまう強敵。基地も破壊され、絶体絶命の中、レイを助け出すシンジ。そのクライマックスは、手に汗握り、観ているこちらが、気づくと息を止めて、息苦しくなり、シンジと同化してしまっていた(笑)
戦闘が激化し、いよいよどうなるのか…と思う瞬間に、戦闘シーンの音が消え、子供の可愛い声で『今日の日よさよなら』や『翼をください』等、その場にそぐわない文科省ソングが流れてくる。この演出は、激しい闘いの中の哀愁や悲哀をより一層訴えてきて、胸にグッと来る憎い演出だった。
さて、次は『Q』を観てから、新しい劇場公開作品を楽しみにしよう。
2度あることは3度…
序に引き続き観賞
序はまだなんとなく理解していけましたが
今作はいよいよわからなくなってきたので
観賞後解説をちょっと調べてみましたが
そんなにぶっとんだ世界観だったのかと
驚くばかりでしたw
碇家の父と息子の関係をめぐるようで
それが世界の命運を握る予言通りで
使徒が何故襲ってくるのかといった理由と
色々からみ合っているところが
初見では中々難しかったw
Qもさらに理解できるか自信ありませんが
一応観ますw
シンジは大人になったか?
父ともそれなり会話できるようになり、意見も言え、自分の意思でエヴァに乗り込みレイを救う。相変わらずのグズだけど、大人になった感はある。
それにしても、使途の造形とか第3東京市のビルが浮き上がったりああいう構成は感心するばかり。アニメならではといいつつ、スタッフの才能を感じる。
納得!!
やっと観ました。「エヴァンゲリオン」の新作。
仕事帰りに梅田の「梅田ブルク7」という映画館へ。
レイトショーなので1,200円。大変お得。やっぱ映画観るならレイトショーに限る。
エヴァンゲリオンのTV版を放映していたのは、忘れもしない大学生の頃。もう15年くらい前。当時ストーリーはわけがわからないが、そのクオリティの高さと何より高橋洋子のあの主題歌「残酷な天使のテーゼ」に魅せられ、毎週楽しみに観てた記憶が蘇る。
そして、あの「放送事故か?」と思えるようなTV版のラストから、劇場版へ。
新劇場版の話をする前に、まずは改めて今までのエヴァを総括させてもらう。
はっきり言って、昔のエヴァは物語として「完全に」破綻している。TV版は「レイ」や「アスカ」のキャラの強さにかなり助けられ一部マニアに支持されたが、キャラはどうでも良い自分としては、聖書やら預言書やら引用して謎めいた言葉を並べ、トラウマだらけの登場人物の複雑な心理描写を展開した挙句、風呂敷(&謎)を広げるだけ広げて、最後机ごと全て放り投げられてしまったのでは、納得が出来なった。評価しようもない。結局「シンジ」個人の内面が完結したら、世界の謎はどうでもよくなってしまったし。。
まぁ、TV版の尺だとあれしか方法無かったのかもしれないが、ではエクスキューズとして作った劇場版で完結したかと言うと、これも物語として終われていない。TV版であれだけ破滅的なキャラを作ってしまったのだから、物語も破滅に向かって進むしかなく、登場人物が何をやっても決められた結論に向かって進んでいく、かなり鬱な作品になってしまった。で、最後は全てを無にしてしまい、「気持ち悪い」の一言で終わり。。
「何だこれ?」ってのが当時全て観終わった後の素直な感想。
十数年経って思い返すと、「物語として完結していない」、また「登場人物の一貫性が無い」ことが、当時納得できなったんだとわかる。今だからこそわかる。
さて、では今回の新劇場版「破」はと言うと。
「素直に面白かった」
1作目の新劇場版「序」では、ストーリーはあまり昔の作品と違い無かった。しかし、主人公「シンジ」の精神的な成長は観て取れた。自ら「意志」を持ってエヴァに乗り、人に対してもエヴァに対しても、積極的に関わっていくよう、「シンジ」の心が変化していくのがわかる。
そして、今回の新劇場版「破」では、積極的に皆のお弁当を作り、「レイ」にもそれを渡し、「トウジ」や「加持」など他者と積極的に関わっていく。命令違反により一度エヴァを降りた際に交わした父「ゲンドウ」との会話も自然なものだったし、その後改めてエヴァに乗ることになった際の「僕はエヴァ初号機パイロット、碇シンジです!!」というセリフも、しっかり「意志」を感じられた(・・そこに辿る展開はちょっと強引過ぎた気がしたが(笑))。
そして、「レイを助けたい」という一心で、使途に飲み込まれた「レイ」を救い出す。
今作品観て改めて実感したが、そうなんだ・・「シンジ」と「レイ」が付き合う方がどう考えても自然。それが昔の劇場版で最後「シンジ」と「アスカ」が残ったとき感じた違和感だったのだ。しかしTV版のあのキャラでは「レイ」を残すのは無理だし、あとは「アスカ」しかいない。
「レイ」を助ける際の描写には、凄く強い「シンジ」の「意志」が感じられる。成長した「シンジ」の「意志」が。これも自然。実はここも昔の作品では納得できなかった箇所。TV版でも同じ展開で「シンジ」はエヴァに再度乗ることになる。同じセリフを言って。しかし、その後また元のグズグズな「シンジ」に戻ってしまう。何故??「意志」を持ってエヴァに乗ることを選んだんじゃないの??
登場人物の「一貫性」の無さ。
そして、様々な出来事を通して「成長」も「変化」もしない。これが納得できなかったのだ。(別に教養小説「ビルドゥングス・ロマン」的ストーリーである必要は無いのだが、これだか周りの環境が変わって本人が変化しないってのも不自然でしょ。。)
こういった個々人の精神的な「成長」や「変化」が、新劇場版では凄く素直な形で表現されてる。
そして、何と言っても凄いのが「アクションシーン」。
ほんとに凄い。圧巻。ストーリーは置いといて、アクションだけ観ても楽しめる。それくらい作りこんでる。使途のデザインも一新されてて、観てて面白い。しかし、昆虫みたいだよな、使途って。。
ただ、1点残念だったのが、作中使われていた曲。「翼をください」。一回目はまだ演出として良いとは思うが、2回目はくど過ぎる。少し興ざめしてしまった。残酷なシーンを中和するため・・という別の意図があったのかもしれないが。。
さて、新劇場版がこの形になったのは、庵野監督の心情の変化があったのかな?と想像される。結婚もしたわけだし。後は、時間的にも精神的にも「余裕がある」ってことと。作中で「レイ」が「私が死んでも代わりはいるもの」と言った際、「シンジ」が「綾波は一人しかいない」と言ったり、「一人の人間が生きている」ということを慈しんでいるような「変化」が感じられるのだ。昔のように簡単に登場人物破滅させたり死なせたりしない。お子さんでも出来たのかな??(笑)
次回は「Q」というタイトル。
新キャラやカヲルの出現など、どうなるのか全く読めないが、このキャラ達であれば、どういう展開になろうとも、納得できない終わり方はしないだろうと断言できる。なので、次回作は安心して観れる。
「次回作を楽しみに待てる」というのは幸せなこと。
今作品はほんと観て良かった。
非常事態宣言が何度も発出されるなぁ・・・
忘れた頃に見ると、やっぱりわからなくなってくる。新劇場版:序はTVシリーズとほぼ同じ展開だったために理解しやすかったのですが、今作はかなり新たなストーリーが加わっていた。「マリって誰?」くらいの知識の者の感想です。
懐かしいザ・ピーナッツの「ふりむかないで」とかピンキーとキラーズの「恋の季節」などが楽しめて、「今日の日はさようなら」とか「翼をください」なんてのも聴ける。また、ミサトの携帯がウルトラマンの着信音だったりして、かなり昭和の雰囲気を醸し出しているのですが、もはや庵野趣味炸裂気味です!
ストーリーも新しい要素が加わったためか、仮設5号機を壊してしまったマリがそのまま日本にやってきて(なぜ?)、アスカの代わりに2号機に乗ったりしてます。と、復習もせず、なんでも初めてみたいな気もしますが、「あんたバカァ?」というお叱りの声が聞こえても、ちょっとのめり込んで見てしまいました。
リリスとか人類補完計画とかカヲルくんはまたまた封印です。これはもう続きを見てくれと言わんばかりの国民総エヴァファン化計画の一端なのでしょう。セカンドインパクト映像にも見えた天使の輪っかみたいに、徐々に神に近いものになっていく・・・って、それよりアスカはどうなっちゃったんだよ!と、心配になっちゃいます。
そのアスカの声優は宮村優子、綾波レイは林原めぐみ。先日までコナンばかり見ていたので、クレジットに山崎和佳奈までいることにビックリ。シンジの声の緒方恵美も『ベイカー街の亡霊』に出演してたのですね。
1人の少年の成長譚。自らの殻を「破」ることで物語は加速する!
汎用人型決戦兵器「エヴァンゲリオン」に乗り、謎の敵「使徒」と戦う少年少女たちの成長と葛藤を描くSFアクションアニメ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』4部作の第2作。
碇シンジの前に現れた新たなエヴァンゲリオンのパイロット、式波・アスカ・ラングレー。彼女の登場により、使徒との戦いは更に苛烈を極めてゆく…。
脚本/総監督/エグゼクティブプロデューサー/企画/原作/画コンテ/デザインワークスを務めるのは庵野秀明。
NERV首席監察官、加持リョウジの声を演じるのはテレビアニメ版と同じく山寺宏一。
前作『序』がただの総集編だった為、本作もあまり期待していなかったのだが、予想に反してかなり面白かった!
まず、作画の躍動感が素晴らしい!
『序』では原画やタイムシートなどの素材は使い回していたようだが、本作では完全に新規に書き下ろしたらしい。そのためなのだろうか、『序』の時に感じた若干の古さというか90年代アニメ感がなくなっており、非常に瑞々しいフレッシュなアニメーションとなっている。
そしてキャラクターの魅力が前作に比べて格段にアップ!
前作では終始ウジウジしていて好きになれなかった碇シンジも、本作では人間的な成長を遂げ、大切なものを取り戻すという、自分自身の目的の為に戦います。
やはり、登場人物が成長する作品は観ていて気持ちが良いものです❗️
シンジと父ゲンドウの関係も本作で変化が生まれています。前作では無機質だったゲンドウですが、本作では人間らしい所が垣間見えます。
この父子のドラマこそが『エヴァ』を貫くテーマであり、それが進展したことで物語の面白さが増していると感じました。
綾波レイも人間らしさが徐々に出てきて、ヒロイン的な魅力が増しています。
何より本作で登場した式波アスカ。彼女はやっぱり良い!!アスカの魅力がそのまま本作の魅力に直結しているといってもよいでしょう。
辛気臭いキャラクターばかりだったところに、(表面上ではありますが)明るいキャラクターが登場したことにより、映画全体に華やかさが出ています✨
欠点としては加持リョウジというキャラクターの説明不足。ポッと出てきて何となくシンジと仲良くなったように見えてしまうので、違和感が拭えない。
そしてマリという新キャラクター。これは製作スタッフも扱い方を決めかねているのではないでしょうか?
キャラクターとしての必然性をまるで感じない、何のために出したのかわからないキャラクターになってしまっている。
とはいえ、物語が大きく動き出した『破』。散りばめられた謎の数々に回答はもたらされるのか!?少年少女たちの運命は如何に!?次回に期待です!
21世紀版にアップデートされたヱヴァンゲリヲン
2020年の完結?に向けて見直しヱヴァンゲリヲン第二弾。ちまたで評価が高いエンタメに振った作品だけあって確かに良くできてますね!冒頭の新キャラ、マリの活躍からアスカ登場と観客が観たかった物をしっかり提供している感じです。
テレビ版から離れて独自の展開に向かって行ってるのも評価が高くなるポイントではないでしょうか?個人的には街の描写とか、赤い海を青く戻そうとしてる施設とか、崩壊後の世界観が描かれてるのが良かったです。赤い海って発想ができるのって単純にスゴい。固定概念を気にしない想像力は物語の作り手として大事ですよね。
しかし、相変わらずゲンドウさんは駄目な大人にしか見えない!終盤シンジ君がキレて「全部父さんが悪いんじゃないか!」なんて言ってましたが、メッチャ同意しました。うん、確かにゲンドウさんが悪い。
シンジ君も最後まで苦労人ですね。子供は親を選べないってのに。そして、引き起こしちゃったサードインパクト。シンジ君の苦労はまだまだ続きそうなヱヴァンゲリヲンでした。
・・・で、マリって何者?
再観賞
2020/12/13
「シン・ヱヴァンゲリヲン劇場版」公開前のリバイバルにて。
面白かった‼️テレビ画面で観るのと全然違う‼️第八使徒が空から落ちてくるのをヱヴァンゲリヲン3体で防ぐシーンとかメッチャカッコ良かったです。最後の第十使徒との戦いもアツかった‼️
ここからあのQになったんだから、そりゃ皆さんガックリしますよね😣
テンション上げて、どん底へ…
"ヱヴァンゲリヲン新劇場版" 四部作第2部。
DVDで鑑賞(2.22)。
旧シリーズは未見です(※現在は視聴済み)。
満を持して、アスカ、登場!―シンジくんたちとの青春模様を描くエヴァ随一の陽性なシーンが展開され、楽しく観れました。レイとアスカのエレベーターのくだりが良き!
この新劇場版バージョンのアスカ、性格はキツいままでしたが、旧シリーズの「加持さんLOVE」要素が無くなった分、明るい部分が強調されてとても好きになりました。
どうか、鬱展開になりませんように…
そんな願いも虚しく、ここからのどん底への叩きつけ具合がえぐい…。3号機暴走を巡る展開は目を覆いたくなるほどの悲惨さ。「今日の日はさようなら」に心を抉られました。
アスカを助けられなかったことで絶望の淵に突き落とされたシンジくんが勇気を振り絞り、カッコ良過ぎなセリフをゲンドウにぶつけ、初号機で使途に立ち向かっていくクライマックスに胸が熱くなりました。レイを助けるための行動も、「翼をください」の効果も相まって、名場面だなと思いました。
※以降の鑑賞記録
2011/01/11:DVD(2.22)
2011/04/18:DVD(2.22)
2011/08/26:金曜ロードSHOW!(TV版【2.02'】)
2012/11/16:金曜ロードSHOW!(TV版【2.02''】)
2014/08/29:金曜ロードSHOW!(TV版【2.02'】)
2018/06/11:Blu-ray(2.22)
2020/08/27:NHK(2.22)
2023/01/09:Blu-ray(2.22)
※修正(2022/12/14)
いやあ、素晴らしかった
惜しいのは配役かな。エヴァ参号機のテストパイロットがトウジではなくアスカになってしまったところが惜しい。トウジやヒカリ、トウジの妹サクラとに対するエピソードは削ってはダメだろう。
アスカもただのお色気要員、トウジやケンスケ&ヒカリもただのお友達と化してしまった。配役が微妙なんだよな~。
しかし、ゼルエル戦は素晴らしかった。TVアニメ以上の大迫力並びに主人公碇シンジの格好良さ。シンジが輝きすぎて眩しかった。
今のところ新劇場版では最高傑作とも言えます。
まあアスカのファン達にとっちゃ不服だろうなとも言えますが。
エピソードが結構あっさりしすぎなところもあるが、評価は4.5。
Qのあの展開はありえないですね~。ドラマがない脚本。ただの宇宙戦争。
初号機もオープニングしか出てこないし。しかも箱の中にいて目から覗くだけ。
私にとっては偏屈な人間にはわからない伝説の超名作だと考えています。
新劇場版は序と破で完結
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