劇場公開日 2008年7月19日

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「蒼井優の醸し出す空気感」百万円と苦虫女 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 蒼井優の醸し出す空気感

2025年10月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

カワイイ

蒼井優の魅力に釘付けになる映画でした。
ある事件で罰金刑を受けた佐藤鈴子は、東京を離れて、
行く先々でアルバイトをして、100万円を貯めると、
別の町に行き、大抵は男から好意を受けて、そのしがらみを避けて
また違う場所へ向かう。
そんな浮遊しているような鈴子を蒼井優が、さりげない強さを感じさせる
女性として共感できる密度で演じていて秀逸。
行く先々で歳の離れた弟のタクヤに現状報告と無事そしてタクヤへのエールを
送る手紙は短いのに胸を打つ。

☆海の家・・・かき氷作りの腕の良さを褒められる。
☆桃の収穫の手伝い・・・桃娘としてPRに一役買ってと請われて、
〉前科者だから、ダメなんです‼️と、去ることになる。
桃農家の中年の息子(ピエール瀧)が、お風呂場に現れて
ガラス戸越しに会話するとドキドキする。
☆地方都市のホームセンター
学生アルバイトの先輩(森山未來)と恋仲になるが、慣れてくると彼は急に
借金を言い出す。
合間、合間にタクヤの学校でのイジメが酷くなる様子が描かれる。
タクヤが遂に切れて花瓶を割り、その後乱闘となりイジメ相手を怪我をさせた、
と手紙が来る。
「姉ちゃんのようぼくも逃げずに戦う」

鈴子は何と戦い、
何から逃げて、
何処を目指しているのか?

わからないから探しているのか?

2008年。
タナダユキ監督・脚本。
蒼井優はもう中堅と呼ばれるくらいのキャリアだが、
清純さと清潔感を感じるし、とてもピュアだ。

琥珀糖
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