「自分探ししたくない旅」百万円と苦虫女 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
自分探ししたくない旅
2001年から2010年の邦画ベスト5(あくまで個人の感想)
2008年の作品
5作品のうち3作品(『花とアリス』『フラガール』『百万円と苦虫女』)が蒼井優主演作(フラガールの主演は松雪泰子だが実質的には蒼井優が主演)
どんだけ蒼井優が好きなんだよ俺
まっ偶然だと思いますけど
星一つ二つとか過小評価している人は気を衒っているだけなので鵜呑みにしてはいけません
まだ観てない人は必ず観ましょう
『フラガール』とか『スウィングガールズ』のような大衆受けするようなものではなくどちらかと言えば小劇場系だと思いますが隠れた名作です
DVDなどで何度も観ましたが映画館で観れなかったのが残念でならない
タナダユキ監督の出世作であり代表作
蒼井優の数ある代表作の一つ
2人ともこの作品で賞を獲得
蒼井優は若い頃から表情の芝居が細かい
百万円が貯まると引っ越す引越し魔の話
海に山にそして首都圏の地方都市
ロードムービーだがその土地その土地がどこか具体的な情報は本編にはない
個人的にはあった方がいいがそれほど重要ではないのかもしれない
ジャイ子がジャイ子な理由を思えばその土地のイメージダウンとか風評被害のリスクもあるし「とある土地」でいいんだろう
猫を勝手に捨てられた復讐で同居人の男の私物を全部捨ててしまいそれで前科者になってしまう女の子
それがきっかけで自分を知らない土地を転々とする
猫好きのためか彼女に強く共感し幸せになってほしいと応援したくなる
自分としては本気であの野郎を懲らしめてやりたいと怒りをこみ上げた
彼女のこの経緯をどう思うかでこの作品を楽しめるか面白くないかが決まると言っても過言ではない
入浴シーンがかわいい
からのピエール瀧ドアップ
「なんで帰ってくるんだよ」と姉を怒鳴るバカな弟だけど離れて暮らす姉と弟の絆が美しい
初めて観たときは彼氏役にもっと男前を起用した方がいいのではと思ったけど今観ると森山未来で良かった
「来るわけないか」
ラストも最高
重ね重ね書くけど名作です
当時それほどめじゃーではなかった若手の監督だったのですが名脇役がわりとたくさん登場します
多くの人がタナダユキの才能に惚れ込んだからでしょうか
蒼井優は結婚前男関係で悪い噂が絶えませんでしたがそんな記事を目にしたときいつもこの作品を思い出しました
何が魔性の女だよ馬鹿
タブロイド誌のライターもその記事を鵜呑みにするタブロイド思考のネット民も平等に価値がない