「困った顔で笑う蒼井優の秀逸さ」百万円と苦虫女 Chisaさんの映画レビュー(感想・評価)
困った顔で笑う蒼井優の秀逸さ
のらりくらり生きていたら刑事事件に巻き込まれて前科がついてしまった鈴子。
懲役を終えて帰宅しても家族はギスギス。
成績優秀でいつも比較されてきた生意気な弟と喧嘩して、売り言葉に買い言葉でつい「100万円貯まったら家を出る!」と言ってしまう。
そして有言実行!
家を出てからも「100万円貯まったら引っ越す」という生活を続ける。
海、山、地方都市。
前科があるというだけで色眼鏡で見られることもあるけれど、それでも世界は思ったより暖かく。
人との関わりは面倒だけれど、関わらずに生きていくことはできず。
鬱陶しかった弟の存在が心の支えになることもあり、時には成就する恋もあり。
今もどこかの街で鈴子は通帳を眺めている、、、いや、いないといいなぁ。
エンディングがすごい好き!
いいわー。
切なさとか悲しさじゃなく、清々しかった。
あの2人ならきっと続きがある。
まぁでも森山未來ちょっと奥手過ぎ。
さすがに言うよね?
別れてまで隠すほどの理由じゃないなーと。
このエンディングの良さがわかるようになったことが嬉しい、ような悲しいような。
年を取ったな。
欲しいものは全て手に入れないと気が済まなかったあの頃にはわからなかった魅力。
実際は手に入らないものの方が圧倒的に多い。
事件のあと、事情聴取で「やっときゃよかった...」って呟いた鈴子と、最後に不器用でピュアな恋をする鈴子のキャラがなんだかちぐはぐな感じがした。
ま、気のせいか。
ピエール瀧、よかったー!やっぱ好き!
森山未來とキャスティング逆でいいっしょ。
「64」、「凶悪」からのこれ。
ほんとに変幻自在だなぁ〜。すごいや。
他の映画もあったら観てみたい。
どんどん好きな俳優が増えて、それに比例して観たい映画も増えていくから楽しい。
だから最近は邦画ばっか観てんだな。
趣味は映画鑑賞、と言えるように今後もたくさん観たいなー。