「双方とも感情移入できんなあ」ぼくたちと駐在さんの700日戦争 プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
双方とも感情移入できんなあ
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田舎町に新しい駐在が来て、アホな高校生達との戦いが始まる。
と言ってもロケット花火を打つとか、落とし穴を作って落とすとか、
高校生らがガキっぽい、といってもエゲツないことをするだけだが。
序盤は駐在も結構大人気なくてエゲツないリベンジをしたりする。
そんなある日、ガキらが隣町の花火大会の花火を盗み出す。
入院中の小さい女の子が手術をイヤがっており、
病院からは見えないはずの花火が見えれば手術を受けると約束して、
盗んで来た花火を近くで打ち上げようというものだった。
ガキらは駐在を振り切って根性でそれをやり遂げるが、
その後に突然もっと盛大な花火が上がる。
駐在が事前に情報を聞きつけ、自費で花火を上げたのだった。
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まあ良くも悪くも、バカな高校生らしいなって話。
小さい子供のために盗みを働くことが美しく描かれてるが、
そんなくだらんことよりもまず自分の人生をちゃんとしろよ。
いるよな、自分のことで頑張れないから他人にだけだけ頑張れる人。
そんなの本当の優しさじゃない。将来苦労すんだろうな、コイツら。
中学生くらいまでの子供がやるんだったら、まだ分かるけどね。
でよく分からんのが駐在さんが自費で花火の準備をしてたこと。
社会人として自立してる人間が、自分で稼いだ金でしてるんだし、
だからこれは本当の優しさと言っていい。
でもそれをするなら、何で事前に高校生らと話をせんの?
盗みの企みを知ってんなら、話をして盗みをやめさせりゃいいのに、
何で勿体つけて盗みを実行させてから最後に種明かしすんの?
ということで、双方ともバカに見えて、今一つ感情移入できん。
まあ全体にコメディタッチになってて、そこは割とおもしろいから、
あんまり真面目に考えずに見ればいいのかも知れんけどね。